毛包周辺

お客さまから「若い頃のハリコシのある髪に戻りたい!」……と言われた時に……美容師が知っておきたい★ケミ用語集

美容師は必須、お客さまも知って損はない!
「アンチエイジング」に関するケミ用語(ケミカル用語)をまとめました。

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これで完璧☆プロのケミ会話集⑫

お客さま「最近髪にボリュームが出ないのよね。ケラチン入りトリートメントで、昔のハリコシに戻れるかしら」
美容師「お客さま、残念ながらお若い頃のハリコシに『戻す』ことはできません。アンチエイジングとは年齢を●●●させる魔法ではなく、今の美しさを●●●●●●習慣のことです。髪も肌も、何もお手入れをしなければ坂道を転がる岩のように、どんどん衰えてしまいます。それを下から支え、落ちるスピードを緩めるだけで、何もしない人よりずっとイキイキとお若くいられるのですよ
美容師「なぜなら髪が細くなる原因は、①●●がこわばり硬くなる ②●●が圧迫される ③●●が滞る ④毛が細くなる の順で起こるからです」
お客さま「昔の自分と比べるのでなく、今日の自分をよくするケアをしていきます」

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●●●に何が入るか分かりましたか?
分からない方は下記のキーワードをチェックしてくださいね!

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[頭皮と毛包周辺の組織]

毛髪の成長を支える「髪の畑」が頭皮と毛包周辺の組織です。

【頭皮】

全身の皮膚表面には500~600万の毛穴があり、頭皮には毛髪約10万本分の毛穴が存在する。特に全身の皮膚と比べて皮脂腺が集中している。

①皮脂腺

皮脂を分泌する器官。毛包に付属した器官なので、毛穴のない手のひら・足の裏を除くすべての皮膚に存在する。皮脂は頭皮の水分蒸発を防ぐ役割を果たす。

②汗腺

汗を分泌する組織。皮脂腺とは違い、全身に存在する。頭皮を含む全身の皮膚に存在するエクリン腺は、根元は糸球状で真皮と皮下組織の間にあり、表皮に向かって汗菅が伸びている。分泌物の大部分は水だが、わずかに固形物も含む。そのpHは5.7~6.5となっている。

③立毛筋

毛包に付着している平滑筋の一種。皮膚に対して斜めに生えており、寒さや驚きなどで収縮すると毛孔を隆起させる(鳥肌)。加齢で立毛筋が衰えると、毛包が扁平して根元を立ち上げる力が弱まり、毛幹の立ち上がりが悪くなる。また、血行不良で髪に栄養が行き届かない。

【育毛と血行】

髪の成長には、血液が重要な役割を果たす。真皮から皮下組織に血管がはりめぐらされており、毛髪の成長に必要な栄養やホルモンを運ぶ。毛周期において毛乳頭から離れた髪が、毛包から抜け落ちるときは、この血液中に運ばれてくるテストステロンと5αリダクターゼが結びついて脱毛する。

新しく発見された「発毛指令塔」……髪の成長には毛根を刺激するのが一番だと考えられていたが、2000年にバルジ領域が発見され、この部分の活性化が髪の健康のカギを握ることがわかった。バルジ領域には毛包幹細胞と色素幹細胞が存在し、それぞれが細胞分裂をして毛母に細胞の元を供給する。


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