呼吸テキスト

呼吸改善マニュアル~全ての始まりは呼吸から(テキスト)~

本シリーズは、徹底的に呼吸を改善していきたい人に向けて用意したマニュアルです。

一般の人にもきちんと理解していただけるように、極力わかりやすい表現を使用しましたので、専門知識がなくても全く問題ありません。

シリーズ全体の構成は、テキスト1冊と動画3本(下記参照)となります。

テキストと動画の内容は連動しているので、どちらから入ってもらっても大丈夫ですし、テキストと動画、どちらからもインプットしていただけますとより深い理解に繋がると思います。

【シリーズ:全ての始まりは呼吸から/全3部構成+テキスト】
前編|呼吸を最適化する5つのポイントとそのメカニズム
後編|私たちの呼吸が異常になる3つの究極の原因
実践編|5つの呼吸改善エクササイズを詳しく解説
テキスト|全13章/約24000字

※まとめてご購入いただけるとお得です※

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さて本テキストでは、いわゆる“マニュアル的テキスト”というよりもむしろ、一つの読み物として、学びながらもお楽しみいただければ幸いです。

なぜ呼吸がそこまで重要である理由と、なぜ私が“全ての始まりは呼吸から”というタイトルにしたかは本テキストの序章(無料公開範囲)に譲りますが、もし未来に向けて美と健康を維持していきたいのであれば、呼吸の最適化は絶対に外せません。

それでは、『序章|なぜそこまで呼吸にこだわるのか』からお読みください。

序章|なぜそこまで呼吸にこだわるのか

数億年前のとある海の底。

他の仲間よりも少し太めの鰭(ヒレ)を使って、海底を這うように生活していた魚類界の革命児が、ひょんなことから地上に這い上がった。

肺呼吸の始まりだ。

その後、地上ですでにその存在を謳歌していた無数の昆虫たちに分け入って、我らが四肢動物(両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類)が地上のニッチを占めるに至った。

そして約20万年前のアフリカ西部にて、その他の動物と比べても取るに足らない存在だった類人猿のある集団が、今では地球全体をコントロールしている。

もちろんある集団とは私たちの祖先、原生ホモサピエンスである。

だからといってこれから空気を吸うごとに、あの時海底にいた勇気ある魚の歴史的一歩に、畏敬の念を抱きながら生活しよう!というつもりはないが、私たちは誰もが一日に2万回以上の呼吸を止めることはない。

さて、このシリーズでは、とにもかくにも“呼吸”について海底並みに深く掘り下げて解説していく。

➤なぜ身体作りにおいて呼吸はそこまで重要なのか?
➤なぜ私たち現代人は呼吸のやり方に異常をきたすのか?
➤正しい呼吸とはどういったやり方なのか?
➤正しい呼吸がどのように美と健康を維持させるのか?
➤呼吸を適切にするには明日から何を意識すればいいのか?

このシリーズを読み終えたあなたは、上記の質問に正しく答えられる知識が身につき、周りの人に言いふらしたくなっていること間違いなしだ。

では早速、なぜ私がここまで呼吸の重要性を強調するのか、その理由からお伝えしていく。
(というより、今や呼吸の重要性を強調していない身体作りの専門家を探す方が難しいくらいだろう)

まずは医師であるKarel Lewit氏の有名な格言から紹介しよう。

彼はこう断言している。

“If breathing it is not normalized, no other movement pattern can be.”
(もし呼吸が理想的でなければ、その他の動作パターンはうまくできない)

ここで注目したいのは、呼吸を一つの動作と捉えていることだ。

私たちは普段、呼吸に意識を向けることはあまりないので、それを動作と感じることもないだろう。

だが、呼吸だっての動作の一部である。

いや、むしろ、、あらゆる全ての動作についてまわる金魚のフンだと言える。

言い換えれば、その他の全ての動作に呼吸という動作は嫌でも付随してくるのだ。

しかし、呼吸が動作の一部であると認識することに、いったい何の意味があるのだろうか?

それは多くの現代人が抱える、肩こり・腰痛・不良姿勢・骨格の歪みなどの慢性的な問題を根本改善したければ、悪しき癖としてすでに身についたアンバランスな動作を最適化しなければ、その可能性はほぼゼロだという理由に依拠している。

例えば、ガチガチになった肩の筋肉をマッサージ屋さんで60分間入念に揉みほぐしてもらえば、その直後は楽になる。

だが店から出た次の瞬間から、いつも通りの“不適切な”呼吸のやり方を繰り返せば、3日後にはまたマッサージ屋に駆け込みたくなるだろう。

なぜなら不適切な呼吸のせいで、一日2万回以上、肩首の筋肉を余計に使用することになるのだから。
(この理由はこのシリーズの後の章で改めて深掘りする)

例えば、弱った体幹を鍛えるべくジムで腹筋を鍛えれば、確かに筋力はつくし、見た目も変わる。

だがジムから出た次の瞬間から、いつも通りの“不適切な”呼吸のやり方を繰り返せば、猫背も骨盤の開きも改善しないだろう。

なぜなら不適切な呼吸のせいで、歩くときも座っている時も、体幹の筋肉は活躍の場を奪われたままなのだから。
(この理由もこのシリーズの後の章で改めて深掘りする)

つまり私たちは、呼吸を止めることができないという特性上、呼吸が不適切なままではその他の動作の改善は見込めないと考えるのは当然と言える。

そして繰り返しになるが、悪しき動作を改善できなければ、あなたの体の問題は根本的に解決しない。

故に、『全ての始まりは呼吸から』なのだ。

ということで、身体作りをしていくにあたって、まず呼吸にアプローチすることがどれだけ重要なのかがおわかりいただけただろうか?

答えが“イエス!”であれば、すでに呼吸について深く探求していく旅のスタートラインに立つことができているから安心してくれていい。

これから私はこの旅を通して、皆さんが呼吸について細部の細部まで徹底的に理解できるようしっかりとガイダンスしていくのだが、持ち物はその知的好奇心だけなので。

では次回第一章では、『正しい呼吸のやり方5つのチェックポイント』について話していく。


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