『嶋子とさくらの姫』連載のご案内

 操觚の会と栃木県さくら市がコラボレーションした、関東戦国時代の2人の姫の物語『嶋子とさくらの姫』の連載が始まり、全編公開中です。無料です。
 ※2019/2/25 終章を追加しました。
 こちらのさくら市のウェブサイトで公開しております。

序章 皐月の風

第一章 秋の扇

第二章 さくらの姫

第三章 浪速の夢

第四章 女子の戦

第五章 紅蓮の炎

終章 皐月の空

 上記リンク先は、直接PDFファイルが開きます。体裁やルビなどはスマホでも読めるように調整しております。
 PCなどではページ表示を「見開きページ表示」で「見開きページ表示で表紙を表示」にすると、書籍のように見やすくなります。

 以下執筆までの経緯を、まとめて簡単に記します。


 昨年11月、栃木県のさくら市で操觚の会の講演会を行いました。

その時の日記はこちらです

「作家が語る栃木県の歴史 大河ドラマにしたい人物は?
 というお題だったので、自分なりに調べ準備して、当日、足利尊氏の血を引く、最後の古河公方である氏姫と、小弓公方の一族の嶋子という2人の姫を物語にしたら面白いと、話をしました。

 足利家の家系図は、こちらのさくら市のウェブサイトで見られます。

 その場にさくら市の市長夫人がいたのですが、その方が実は嶋子に関心があったのです。その後の懇親会の場で、操觚の会の秋山香乃さんや誉田龍一さんのご尽力により、さくら市のウェブサイトで連載をしましょう、ということになりました。

 操觚の会という作家の集団と、公共自治体の小説のコラボレーションというのは大変珍しいと思います。
 操觚の会では自治体とのコラボレーションをご提案しておりますので、関心がある方はご連絡ください。

 で、話をした私が書くことになりましたが、そこからがちょっと大変でした。

 私は『このミステリーがすごい!』大賞で自衛隊ミステリー『深山の桜』でデビューしました。
 ただ歴史時代小説は小さい頃から親しんでおり大好きで、ぜひ書きたいと思っていたのです。
 しかし歴史時代小説の公募新人賞は少なく、デビューはミステリーで行こうと戦略的に決めました。

 ただミステリーでデビューすると、なかなか歴史時代物などに挑戦する機会は巡ってきません。
 操觚の会に加入して活動しているのも、歴史時代小説が大好きで執筆したいと考えているからです。

 お陰様で今年の1月には、『幕末 暗殺!』という幕末の暗殺をテーマにした操觚の会のアンソロジーに参加することができました。

 私はトリを飾る「明治の石」という孝明天皇暗殺の謎を、明治の青年軍人が解き明かすミステリー仕立ての短編で、歴史時代小説のデビューを飾ることができました。
『幕末 暗殺!』はお陰様で好評で、数多くの書評を頂きました。まだの方はぜひ読んでみてください。

『幕末 暗殺!』地図を掲載したフリーペーパーをこちらで公開しています(PDFファイルが開きます)。

 結果、歴史時代小説も何とか書けるだろうと自信を持ちました。
 歴史時代小説は資料を大量に読み込まないと、なかなか書けないものなのです。

 その勢いで、『嶋子とさくらの姫』は自分でまずプロットを作りました。当初は嶋子と氏姫の2人の姫を、時系列で書いていこうと思ったのですが、どうも面白くならなさそうです。
 先輩作家に聞いてみても、「こりゃあ、難しいね」と言われる始末です。

 当初は、年度が明けた4月から連載を始める予定でしたがプロットが決まりません。また実際に連載を始めた場合、大きな問題が出てくることに気付きました。
 校正、校閲をどうするのかです。
 さくら市にそんなノウハウはありません。個人で行うのは限界があります。

 そこで知り合いの編集者に相談しました。
 幸いにも話に関心を持ってくださり、まずは何十時間も膝を突き合わせて、徹底的にプロットを作り直しました。何が読者に受け、どんな要素がいるのかなどを、徹底的に言語化して物語を再構築しました。
 大変、刺激的で面白い打ち合わせでした。

 何とかプロットを作り直し、連作短編の形で行くことになりました。
 イメージとしては、操觚の会の木下昌輝さんの『宇喜多の捨て嫁』(とても大好きで衝撃を受けた作品です)です。
 
 それぞれが独立した短編ですが、最後に全ての謎や伏線や想いが一つになる物語を目指しました。

 で、ようやく序章を書き上げ、チェックしてもらい、連載を始めることができたのでした。

 さくら市のウェブサイトで順次、公開予定で、現在、序章と第一章を公開しております。公開後、書籍化予定です。

 時代は豊臣秀吉の小田原攻め辺りから、大坂の陣くらいまで。
 第二章は、もう一人の姫、氏姫が主人公です。
 第三章は、その氏姫と結婚した足利国朝(数年後に病死します)とその弟である頼氏の物語。
 第四章は、秘密です。
 第五章は、再び嶋子が主人公。
 そして終章へと繋がります。

 公共自治体での歴史時代小説の連載ということで、8月末には、さくら市の花塚隆志市長の定例記者会見で取り上げていただき、新聞記事にもなりました。

 読売新聞地域版

 下野新聞

 ちなみに私は自衛隊に入る前までは茨城県の古河市(実際に当時住んでいたのは、総和町でしたが、合併しました)に住んでいました。歴史好きの父親に連れられよく古河総合公園へ遊びに行ったものです。
 実はその古河総合公園は、最後の古河公方である氏姫が住んだ鴻巣御所の地に、作られたものなのです。


 氏姫は、国朝と結婚後、死別して弟の頼氏と再婚しますが、夫の領地である下野国の喜連川にはいかず、終生、鴻巣御所で過ごしました。その謎にも第二章では、迫りたいと思います。

 嶋子も氏姫もほとんど資料が残っておりません。今まで小説の題材になったのも少ないです(氏姫は宮本昌孝さんの『風魔』という面白い小説があります)。
 それゆえ史実の整合性を当てはめながらも、新解釈で今までにない新しい物語をお届けします。
 
 下総の国に縁がある者として(氏姫の古河市には上記に書いたように小中学校時代に住んでおり、現在は柏市在住です)、執筆の機会を頂いたのは「運命」と思っております!

 皆様の応援が力になります。何卒よろしくお願い申し上げます!


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第13回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞して自衛隊ミステリー『深山の桜』で作家デビューしました。 プロフィールはウェブサイトにてご確認ください。 https://kamiya-masanari.com/Profile.html 皆様のご声援が何よりも励みになります!

ありがとうございます! 橙色の機甲科 戦車と偵察 自衛隊の花形部隊
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