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もっと早く西伊豆に行けばよかったという話

伊豆には何度も行ったことはあるのです。熱海に修善寺、伊豆高原。DHCがやっている赤沢温泉(眺めが最高)も好きだし、ほぼ南端の下田にまで足を延ばしたのに。伊豆半島の西側「西伊豆」だけは未踏の地。

そんな西伊豆に、先週初めて訪れました。土日で一泊、温泉旅行。これがなかなか良かったので、ぜひ行ってみてほしいというのが今回のお話。


なんとなく選んだ場所だけど。

正直な話、当初の目的地は箱根でした。ところが土日の箱根はどこも高い。安宿もあるにはあるけど、手が伸びない。

それなら湯河原はどうだ、いやいや熱海か修善寺か。という具合に、Yahooトラベル(※)の目的地をいじくりまわしている中で「これは」と思ったのが、今回の目的地。西伊豆・堂ヶ島にある、ホテル天遊。

※楽天経済圏にどっぷりつかっている私ですが、安さと使いやすさで最近はもっぱらYahooトラベル頼み

ホテルはここでよいとして、とりたて西伊豆に行きたいところもなく。一泊の旅行だし、ホテル行って、途中は修善寺や三島あたりで適当にと目論んでおりました。

実際、当日も三島近くの道の駅や伊豆パノラマパークに寄り道をして。じゃあ、そろそろホテルへ向かうかと西に車を走らせること約5分。見えてきたのが内浦港。

ここからひたすら海沿いをドライブ。見える景色は、同じ伊豆でも東と西では全く違う。漁港、ヨットハーバー、駿河湾内なら海の向こうに富士山が、湾の外なら沖に広がる水平線。

右手に広がる海だけでも様々な顔を見せるのに、左手に迫る山々もなかなかワイルド。その合間をくねくねと走り抜けていると、「あれ?ここ東京から数時間で来れる場所だっけ?」と思うほどに大自然。

信号もほとんどないので、ほぼ走りっぱなし。時折現れる展望スポットで休みつつ、2時間弱でホテルに到着。

とにかく海が気持ち良い

堂ヶ島ホテル天遊、いいお宿でした。

露天風呂の写真が良かったのと、口コミが悪くなかったのと、出せない値段ではなかった、という3点であまり考えずに選んだものの、これが大当たり。

泊まったのは「海辺のベッドルーム」という名のコンパクトな部屋。シンプルな作りながら、インテリアのセンスが良くて、何より眺めが最高に良い。

こんな部屋なら仕事もはかどりそう、いや無理だ

海はもちろん、角度によって3つにも、4つにも見える「三四郎島」に、潮が引くと島への道が出来る「トンボロ」も部屋から良く見える。ちなみに夜なら満天の星空も。

部屋からでさえ、これだけの絶景なのだから、露天風呂からの景色は良いに決まっている訳で。今まで何度か海が見える露天風呂に入ってきましたが、1、2位を争うぐらいに最高。

「日本一の夕陽のまち」の夕陽がキレイに見えて、静かで、湯加減も良くて。なぜだか他に来客もなく、30分以上どっぷり満喫。

風呂上りにはラウンジで飲み物(天然水、オリーブ茶、コーヒー)や、アイスのフリーサービスも。夕飯が控えているので、アイスは我慢。

このラウンジも、ほぼ他のお客さんに会うこともなく、ノンビリ、まったりし放題。ホテルの部屋数が16室と少ないのと、そこそこお値段もするおかげか、静かでマナーが保たれているのも高ポイント。

そして、待望の夕食。漁師町が多いだけあって、海の幸づくし。伊勢海老やアワビといったお高めのネタよりも、個人的にヒットしたのは鯛。刺身に煮つけ、そして焼き鯛のお吸い物と大満喫。

右に写る白い半円は、たぶん照明

朝食も、お櫃のご飯を平らげるほど美味しくいただき、チェックアウト。帰りも道の駅に寄ったり、三島大社を参拝しつつ、東京へ。楽しい旅行となりました。

もっと早く行けばよかったのに、行かなかったそのワケは。

事前に情報を入れなかったゆえに西伊豆を満喫できたとも言えるけど、それゆえにホテル以外、ほぼドライブで済ませてしまったのがもったいなかったと反省。

戸田や土肥といった雰囲気ある港町、伊豆七不思議の一つ「大瀬崎」などなど、良さそうな場所だなあと思いつつも、時間がなくて通り抜けるだけになってしまい。事前に知っていたら、時間を作ったのになあ。

さて、もっと早く西伊豆に行けばよかったと思うほどだったのに、この期待値の低さ。

西伊豆の皆さんには申し訳ない話ですが、関東民からすると、旅行先として選ぶには、なかなかハードルが高い。なにしろ、西伊豆まで行く間にライバルが多い。

まずは伊豆箱根エリア最大の観光地、箱根。それを越えても、その先には熱海や修善寺、それ以外にも湯河原、伊東、熱川、下田とこれでもかとライバルが控えていて、しかも、どこも列車で行けるアクセスの良さ。

例えば今回泊まったホテルに公共交通機関で行くなら、修善寺からさらにバスで1時間半。それなら修善寺でいいや…となるのも無理はないかと。

そうなるとドライブとセットでアピールするしかないのか。例えば土肥から清水までフェリーが出ているので、富士山を眺めつつ海を渡るなんて優雅なコースも可能だし。

車だけでなく、バイクや自転車のツーリングをアピールする手もありかと。実際、ドライブ中にも結構な数のライダーとすれ違ったし。しまなみ海道みたいになると良いのかもしれないけど、こちらは坂がキツイかなあ。

あとは「大人の隠れ家」的なアプローチ。知る人ぞ知る的な。星野リゾートなんか出来たら、そうした雰囲気づくりもできるかもしれないけど、そのカードを切るのは、なんだか安易な気もしたり。

なんら有効な案も思いつかずグダグダ語るだけになって情けない話ですが、東京から近くてこれだけの自然が味わえるエリアは貴重なので、埋もれさせるには惜しいばかりで。

海とドライブが好きなら、ぜひ一度。おススメします。もっと早く行けばよかったと思える場所だから。

2024年4月10日追記
この記事を書いた翌月に、まさかの展開。東京から西伊豆の松崎まで直行のジェット船が出るとのこと。あくまで特別クルーズですが、定期運用になれば西伊豆の活性化につながるのではないかと。良いニュースですね。

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