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作業時の姿勢のはなし

こんにちは、かものはしです。

ハンドメイドで作品を作られているみなさん、
みなさんは普段どんな姿勢で作業していますか?手に持って作業する?それとも台に固定させる??物との距離は?近い?遠い??・・・
制作に関して、普段あまりこう言った切り口の話を聞かない気がしたので、技術云々は抜きにして今回はそんな話をしていこうと思います。
作業する時にちょっと意識すると、効率がよくなるかもしれません。それと多分、こういった考え方は造形以外のことでも役に立つ気がします。

上手い人の共通点

フリーになる前、いくつかの造形会社に勤めていたことがあるのですが、会社で仕事をしているといろんな種類の上手い人に出会います。
彫刻が上手い人、塗装が上手い人、毛を貼るのが上手い人、細かい作業が上手い人、などなど・・・。

そんな、うまい人たちが作業している姿を観察して気づいたことがあります。それは、総じてみんな対象物に対して顔が遠いこと。結構細かい作業をしている時でも、みんなある程度の距離をとっているんですよね。

これって一見何気ないようですがすごく大事なことで、要は作業している部分を全体の一部として見ているということなんです。
常に全体のバランスを意識しながら作業するのが大事ということは、頭では分かっていてもなかなか難しいものなのですが、近づきたい衝動をぐっと抑えて少し遠目から作業してみると、意外とやりやすいことに気がつきます。

彫刻でいうと、ざっと大まかな形をつくる粗彫りはもちろんですが、
粗彫りが終わって顔に皺やテクスチャを入れる段階でも、視線が近すぎるとそこだけ不自然になってしまったりします。目元だけなんかトーン違くない?みたいな。
そういう全体のまとまり感みたいなのが、対象との距離を遠くしているとつかみやすくなります。

ちなみに僕も一番最初に勤めていた会社では「顔が近ぇよ!もっと俯瞰でみろ!俯瞰で!」としょっちゅう怒られていました。最初は意識していても、熱中して作業していると無意識に近づいてしまったりして、またタイミング悪くそんな時に限って上司が見ていたりして、それでまた怒られる・・・なんてことを繰り返していました。なかなかスパルタな環境でしたが、そのおかげで今があるので感謝ですね。
気がついたら姿勢を正して俯瞰で見る!これ大事です。

安定させること

距離をとることと同じくらい大事だと思うのが、作業物を安定させることです。僕は作業する時にまず、どうやって固定しようかなということを考えるのですが、固定することによって、常に同じレベルからみることができるようになって(視線が安定する)基準がとりやすくなるんです。

(頭の高さはずーっと一定の図)

台に固定したものを回転台に乗せて回転させると、横方向だけの動きになって常に一定のレベルから対象を見られるので、バランスをつかみやすくなります。
これが例えば手に持っての作業となると、その場にとどまっていないため常に全方向に意識を向けなければならなくなって、それぞれのパーツの位置、バランスをとるのが難しくなります。(正面から見ているつもりで作業していたのに気づいたらちょっとずれていた、なんてことが起こりやすくなる。)

もちろん物によっては、どう頑張っても固定しづらいものなんかもあるのですが、そんな時でも、臨時で固定できるような工夫とかをしておくと、ちょっと作業しては置いてバランスを見られるのでおすすめです。
実際足がないデザインだったり、小さいものだとなかなか固定しずらかったりするので、そんなときは臨時で棒などで支えをつけたりするのもアリだと思います。何事も工夫が大事!ということで。

作業しやすい環境を整える

というわけで、顔は制作物から遠く!ブツは安定させる!というお話をしてきましたが、要は自分にとって作業しやすい環境を整えるということなんだと思います。
今回の方法がいつでも最善!というわけではないのですが、なんかいつもより効率が悪いなぁ、という時は大体姿勢が悪かったりなにかしら作る環境が整っていないせいだったりするので、そういう時は一呼吸置いて、どうすればもっと作業しやすくなるかなと考えたりしています。

まあ、こんな話をしておきながら、急にアイディアが閃いて、テンション上がって勢いで作業を始めちゃう時なんかは、支柱もつくらずに手に持って、めっちゃ顔近づけて作業しているなんてことも多々ありますが・・・(笑)
(そんな時は大抵落ち着いてきてから「ちゃんと準備しておけばよかったー、固定できん!」と面倒臭いことになったりします。)

長々と書いてしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。よかったら、フォロー、いいね!を押してもらえると嬉しいです。
また、みなさんのこんなやりかたおすすめだよ!というコメントもお待ちしております!それでは、また。

文章を書くことは不慣れなので、反応を頂けるとひとり舞い上がってしまいます。最後まで読んで頂きありがとうございます!