前回に続きまして、第二シーズンの最終回、およびスペシャル版2本公開です。
ファンの方々、怒らないで…。

第2シーズン最終回
北野武「全てはこの手の中で」芸能事務所社長

巨大芸能グループ「ダイニング」グループのトップに40年以上君臨し、「芸能界のドン」として知られる。芸能界で絶対的な権力を誇り、容易に所属タレントのスキャンダルを揉み消せると言われているが、過去に揉み消した自身の孫による猟奇的殺人の真相が、正義感と反骨精神に溢れたフリージャーナリストの手によりイギリス大手BBCへ情報を渡される気配を感じ取り暗殺する。
世間一般からは知ることのない大手芸能事務所の代表取締の世界を描くということで、忖度ない描写がどこまで可能か懸念されていたが、裏社会とも通じるアウトサイダーな面をじっくりと描きあげ、日本中の電波、放送利権、世相を己の意思で操ることができる権力者の姿を北野が好演した。
北野が本作で出演したことで、明石家さんま、タモリに続き、ビッグ3全員の出演が叶うこととなった。


スペシャル版1
羽生結弦「血塗られた氷上」アイススケーター（本人役）

羽生結弦のホームリンクとして知られるアイスリンク仙台を舞台に、日本が世界に誇るアイススケーター羽生結弦をゲストスターとして迎えたスペシャル回。今作が羽生の最初にして最後となる俳優出演作として日本だけでなく世界中の話題をさらった。

東日本大震災で被災を経験した仙台・そして東北の人々に寄り添うように、アイスリンク仙台への寄附や支援活動を長年続けていた羽生であったが、「アイスリンクが電力と水資源を無駄に消費する諸悪の根源」という主張を持つ過激派環境活動家による強引なデモ活動により、リンクの一部が破壊されてしまう。あくまで穏便に交渉を試みた羽生だが、次第に揉みくちゃになり意図せず殺害してしまう。
羽生を追い詰める最中での、羽生のショートプログラム演技や、伊藤みどりへの熱い思いを語る古畑、へっぴり腰でイナバウアーを試みるも盛大にコケる今泉など見どころが豊富。
事件解決のキーアイテム：プーさんのぬいぐるみ


スペシャル版2
BTS 「七つの大罪」アーティスト(本人役)

世界が誇るアーティストであるBTSをスターゲストに招き、日韓合同作品としてフジテレビ系列だけではなく、Netflixなど各種配信サービスでも配信され、古畑任三郎シリーズのファン層を一気に世界まで拡大した。初の海外ゲスト・多言語字幕・配信サービスでの供給と2020年代だからこそ実現した初めての取り組みが多数。
日本の警察である古畑が捜査に加わるということを考慮し、現場は韓国ではなく日本での来日公演時の東京ドームとし、図らずともかつてのSMAPを彷彿とさせる事件となった。
メンバー7人の個性が際立つよう、古畑と各メンバーが一対一で対峙するシーンが多く描かれ、世界的スターであるBTSが悪者に映らぬよう徹底した配慮のもと物語は進行する。
途中古畑が代表曲の一つであるButterを歌ってみせるが、音程と発音を著しく外し、それを訂正しながら歌うボーカルライン・ジョングクのシーンが世界中を沸かせる。

物語冒頭の古畑の台詞
「七福神、キリスト教の7大天使、ニュートンが提唱した虹の7色、ラッキーセブン、そして七つの大罪。聖書によると、3と4に分けることのできる7は完全数と考えられているそうです。今回対峙するのは完全体な七人の若き青年たち…。手強そうですね、古畑任三郎です。」

物語中盤の古畑の台詞
「残念ながら犯人はあの美しく、優しく、気高い七人の青年達で間違いありません。
しかし、私一人を除いて、世界全体が彼らの味方です。この捜査は非常に困難なものに間違いないですが、彼ら全員を自白させるのは無理でも、誰か一人を落とせばいい。

最年少のような無邪気さを装いながらも、実は頭が切れる冷静な最年長か。
常に先手を見据えるクールなプロデューサー気質な次男坊か。
ムードメーカーでサービス精神旺盛なダンスマシーンか。
世界的グループの心臓であるクレバーなリーダーか。
愛らしい小悪魔なようで誰よりも熱い少年のような男か。
存在自体が芸術であり、繊細なガラス細工のような男か。
そして、黄金に輝く最年少か。
さぁ、誰でしょう。考えてみてください。
古畑任三郎でした。」