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勇気の光


こんにちは!
訪問看護ステーションlifeで看護師をしている田代さとみです。
もう披露するつもりはありませんが、ウサギのモノマネができます。

わたしは数年前から手帳を毎日書いています。
友だちに手帳のコミュニティに誘われたことがきっかけです。
書く内容はさまざまで、普通に予定を書いたり、目標を書いたり、学んだことをメモしたり、心に残った言葉をしたためたりしています。
日記も書きます。
(ちなみに今年は2冊使いです。お仕事用と自分用。)
手帳の効用はすごくて、語り始めると長くなるので割愛しますが、
手帳を書く時間は、わたしにとって、自分と向き合うための大切な時間です。
仕事と家事と育児を無意識にしていると、自分のことは全部後回しになってしまいます。
自分を後回しにすることは幸せな人生を目指す上で得策とは言えません。
そんなわけで、幸せに対して貪欲なわたしは、どんなに疲れていても手帳を開かない日はありませんでした。
がしかし、3月は書けない日も多く、一度も開かない日もあったりして。
仕事用の手帳は毎日使うのですが、問題は自分用の手帳。
まさにわたしのことが詰まった手帳で、分身です。
その手帳を開かないなんて、この数年でなかった現象なので、どうしちゃったのかしら…と思っていたところ、手帳ではないものと向き合っていたことに気がつきました。
それについて、文章にします。




「死にたくない」

「ありがとう」

「人間は心が大事だよ」

「自分はもっと良くなると思う」

「転ぶとわかっていても、わたしは動いていたい」

「救われました」

「お待ちしてます」

「死なないことを約束してほしい」

「病気はあなたの一部であって、全部ではない」



これらの言葉は、この3月に利用者さんと交わした言葉の一部です。
聞いた時のことも、言った時のことも、その時の情景をはっきり思い出せます。

どの言葉もシンプルで、これ以上でもこれ以下でもない。
このシンプルな言葉の中にあるたくさんのメッセージ。
言葉にするまでの時間の流れやエネルギーみたいなものが、わたしの心のなかいっぱいになり、とても自分と向き合っている余裕がありませんでした。
もう、とにかく、情緒が忙しい。
泣いたり笑ったり喜んだり。
反省したり憤慨したり。
訪問が終わり、スタッフが帰ったあとの事務所で、何度机にひれ伏したことでしょう。
事務作業がちっとも進まない。
飲もうと思ったコーヒーはすっかり冷めている。
帰ったら子供はスヤスヤ寝ている。
きっと、他のスタッフもそんな日があったんじゃないかな。
そのくらい、濃密な時間を共にしていると思います。
それはまさにいのちと向き合っている時間。

病とともにある人の暮らしは、シンプルなことよりも複雑なことの方が多くて、私たち支援者は日々試行錯誤しています。
視点を変えてみたり、じっと待ってみたり、思い切ってチャレンジしてみたり。
うまくいくこともあればそうでないこともある日々。
話し合って、励まし合いながら、それぞれが真剣に利用者さんと向き合っています。
それぞれに味があり、キラリとしたものを持つ、頼もしいスタッフたちです。
(いつもありがとう)

ある利用者さんと、療養場所や治療に関わる深い対話を終えたあとに、
「何もないときも、大切なんだと思いました」
と、スタッフが言っていました。
そうだよ、そうなんだよ。

特別じゃない毎日。
「お変わりありません」の日が続くことの力強さ。
そういう時間を共に過ごすことが、どれだけかけがえのないことか。
そういう時間を共に過ごすから、見えるものがある。
聞くことができる言葉がある。
かけられる言葉がある。

いのちが輝く瞬間。
人間の強さや弱さ。
愛情としか言えないもの。
その人だけの物語。
いのちよりも大切にしたい思い。
生きるための勇気の光。


「この時間、意味ある?」という言葉は訪問看護において簡単に言ってはいけないと思っています。そして、もし言わせてしまったら、大反省します。
時と場合にもよりますが、私は利用者さんや家族と一緒に歳を重ねていきたいと思っています。
だから、共に過ごす全ての時間に意味がある。
変化がない、現状維持することも、進歩と捉えられる病もたくさんあります。
そうするための努力を惜しまない看護師でありたいと思っているし、lifeのスタッフにはそうあってほしいと思っています。
決して義務的な関わりではなくて、いのちや暮らしのきらめきを一生懸命追いかけたいのです。

看護の仕事の素晴らしさは言うまでもなく、可能性が詰まった仕事だと思っています。
それとは別に、わたしが目指している看護は、わたし自身ではなくて、わたしがたまたま提供した看護で、その人の暮らしを照らすことができたらいいな、ということです。
暮らしがほんの少し整って、気分が悪くないなぁという時間が持てる。
おしゃべりしてちょっと笑えたり、誰とも繋がっていないよりは安心できたり。
そして、いっちょがんばるか、という時が来たらそっと背中を押すような。
じわじわ効いてくる。味が出てくる。
そういう看護の形があってもいいよね?と思うのです。
とにかくただ良い仕事がしたい。
繋がっているみんなにも幸せであってほしい。
lifeを、良い看護、良いリハビリを提供できるステーションにしたい。
それだけですね。

会社の経営のことや社会のことを考えるなら、こんなことばかり言っていられないのかもしれません。
声は大きい方が良いだろうし、戦略的な考え方もしないといけないのかもしれません。
でも、そういうことは、そういうことができる人や得意な人にお願いして、わたしは今日も明日も静かに、いつものように、看護をしたいと思います。
それだってわたしにしてみれば、勇気ある行動なのである。

手帳とノート。黒が仕事用、白が自分用、米沢さしこのノートは願い事だけを書くノート。
子供のオムツを入れていた巾着に入れて持ち歩いている。誰のための説明かは分かりません。


おまけの話

とりとめのないことばかり書いてしまって自分的にちっとも良い感じではないけど、投稿します。
1ヶ月に1記事投稿を目標にしているからです!!フンフン!(鼻息が荒い様子)
この文章を書こうと思ったきっかけは、最近愛飲しているサッポロ黒ラベルの缶に書いてあった「丸くなるな、星になれ」のキャッチコピー…
最初は「わぁ♡」となって、「はい!星になります!」と思ってInstagramのストーリーズにあげちゃうくらい盛り上がったんだけど、飲んでいるうちに、「星ねぇ…」と思ったんです。「丸でもいいじゃん…」と空き缶をじっと見つめたあの夜。
わたしは丸でもいいなぁ。星とかちょっと明るすぎてご勘弁願いたい。いや、でも、誰かを照らすという意味では目指しているものと遠くはない。でも星ってスターってことなのかな?いやいや、スターはご勘弁願いたい…でも、ストーリーズにあげたら「さとみさんは患者さんの星だよ!」とメッセージをくださったお友達がいて。素直に嬉しかったです。
つまり星の概念は人それぞれということなんだ。ちっとも悪いことじゃない。
となって、その日はなんとか落ち着きましたけども。。お酒やめようかな。。
おまけでもなんでもない、どーでもいい話でしたごめんなさい。



最後まで読んでくださりありがとうございます。
幸あれ〜!


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