WASS -June 31st- Part_0

登場人物

僕 (ボク)

僕.15歳の男子中学生.本物語の起点.割と親の言うことに従順に生きてきており,近所のおばさんや先生方に好まれる、いわゆる良い子ちゃんタイプ.小学4年生時にいじめに遭う.中学校の成績は常に1番か2番.中学2年生で学級委員長を務めた.雑学好き.部活には入っていないため,中学校ではあまり有名ではないが,一部の生徒たちから知名度と好感度を何故か集めている.外部のサッカークラブに所属しており,キャプテン.愁のことが好き.

愁 (シュウ)

わたし.15歳の女子中学生.僕の友人.僕と同じく,親の言うことを聞いてきたいい子ちゃんタイプだが,その状態に対してストレスを抱えている.小学校からほぼ持ち上がりの中学校ではあるが,小学6年生時に転校してきたため,メンバーとしては他の生徒たちより比較的新参者.しかし,恵まれた容姿からファンが多いため,知名度は高く,僻んだ一部女生徒たちからは嫌われている.成績はトップクラスだが,僕にはいつも一歩及ばず,悔しさを感じている.吹奏楽部所属.要のことが好き.

要 (カナメ)

ボク.14歳の男子中学生.僕の友人.小学生の頃は物知りな僕のことを羨み,僕から聞いたことを自分で考えたかのように話す癖があったが,中学校に入ってからはライバルだと思っている.幼少期から車が大好きで,路上を走る車を見れば瞬時にメーカーと車種を言うことができるという特技を持つ.自称ドラマー(ドラマを見るのが好き).成績は中の中.奔放な弟とは対極の神経質.ソフトテニス部所属.灰色のことが好き.

灰色 (ハイイロ)

あたし.15歳の女子中学生.僕の幼なじみ.新生児ベッドで僕と隣通しだったこともあり,親同士の仲が良い.にも関わらず,14年間お互いに全く面識がなかった.15年目にして小学校中学校合わせて同じクラスになり,挨拶を交わす.167cmと背が高く,大抵の男子には勝っていたが,それがコンプレックスでいつも軽い猫背で過ごしている.家のパソコンがMacなのにも関わらず,OSはWindows.吹奏楽部所属で,愁が引越してきた当初から仲が良い.ヒロミのことが好き.

ヒロミ (ヒロミ)

俺.14歳の男子中学生.僕の友人.強面の父親を持ち,とある自由業ではないかと揶揄されることがたまにあるが,父親の正体は検察官.背の高い姉を2人持つ.頭髪が強力な癖毛であることに強いコンプレックスを持っており,縮毛矯正をした.サッカー部所属.

夏 (ナツ)

私.14歳の女子中学生.僕の友人.中学2年生で僕とは一緒に学級副委員長を務めた時からの仲.男勝りな性格で,フェミニッシュな格好が嫌い.バレー部所属.

回 (カイ)

オレ.14歳の男子中学生.僕の友人.工作が趣味で,後に工業系の高等専門学校に進学する.遅刻癖がある.とある1日の偶然から,渦中から外れる.理科部所属.

ヒトコト(独り言)

 あれからもう20年も経ったのかと思うと,些か恐ろしさを覚え,改めて年々増していく年月の軽薄さには感心する.月日は百代の過客にして,行きかふ年もまた旅人なり,とはよく言ったものである.


 この物語は,フィクションであるとは言い切ることが出来ない.かと言って,真実を詳らかに記したものでもない.これは1つの回想であり,改装である.

 そして,階層の1つを改葬することを目的に記述される.

 事実は小説より奇なりとは,かの有名な映画クレヨンしんちゃんでも引用されているように,ある意味で,世の中の根幹を成している概念の1つであり,この物語も例に漏れずこれに属す.


 後は,私の「思考」と「記憶」という二重フィルタの性能次第ということだ.


 この物語は,フィクションであるとは言い切ることが出来ない.かと言って,真実を詳らかに記したものでもない.


 歪んだ私を形作った事象の一部なのだから.

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