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島ぐらし25日目〜話し言葉

今日も朝10時頃には、島のおじいが仕事場で話しかけてきてくれた。
先日カジマヤーを迎えたおじい。97歳、記憶力が半端ない。
戦争も壮絶な体験をしているのだが、いつどこでどんな体験をしたのか、しっかり覚えているので、ショート動画やYouTubeなどでインタビューを受けている。
まるでその時の様子を一枚の写真を見て話してるかのようだ。

昨日はどうやら看護学生が島に来て、インタビュー形式で話をしたらしい。
「聞きたいことがあったらしいのに、わしが一方的に話しすぎた」と、ちょっと申し訳なさそうに微笑んだ。

少し前に、戦争体験を島の言葉で話している様子を撮影させて欲しいと頼まれたことがあるらしい。
この島のしまくとぅばは難しい。島人以外はまず分からない。と思う。
でもおじいが言うには、その撮影で、おじい一人で島の言葉を使って語るのは難しかったらしい。
何回も「え〜と・・」と止まってしまったとのこと。
島の言葉は、同じように話す相手がいてこそ口から溢れてくるようだ。
一方的に聞いているだけ、読んでいるだけでは言葉は育たないんだな。

幼い子と言葉のキャッチボールをすることは、愛情や気遣いや間合いの取り方や察することを教えていけるが、言葉自体を育てることにも必要不可欠なんだと改めて思う。

そんなことを気づかせてくれたおじい。
ここで喋るおじいとのほんのひとときが有難い。。

この子はおじいの足によくちょっかいをかけている。

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