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豊かな朝が誘う、豊かな1日~朝食 喜心さんでの絶品朝ごはん~

私は重度の夜型人間で、早起きはとても苦手なのだけど、仕事や撮影で早起きをしなければならない日はある。

なにか予定があって早起きをしなければならない日、というのは不思議で、こんなに早起きが苦手な私でも、アラームがなる前に目が覚める。

そして、そういう日は、朝シャワーを浴びて、いつもなら食べない朝ごはんをゆっくり食べて、いつもよりちょこっとだけメイクに時間をかけて、人の少ない静かな街を見回しながら駅に向かうのだが、その道すがらいつも思うことがある。

『朝の時間が豊かだと、1日が充実するなぁ…』

そんな実感もあって、旅行中は、できるだけ早めに起きて、朝ごはんをきちんと食べるようにしている私。せっかく、『いつもと違う自分』に出会える旅なのだから、いつもと違うことをしてみる。

今日は、そんな私が京都で見つけた、朝食を専門に提供されているお店のご紹介

朝の時間をただ楽しむ

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京都・祇園
花見小路から少し入ったところにある、小さなお店

『朝食 喜心』さん

完全予約制のお店で、以前1度うかがおうとした時には予約が取れず断念。今回、京都に行くにあたり、改めて予約をさせていただいた。

私がうかがった日は、朝7:30スタートで、9:00~/10:30~/12:00~/13:30~と予約の枠がある5部制。今回は10:30からの枠で予約。

宿泊先を近くにとっていたので、チェックアウトを終わらせてから、朝の静かな街を歩きながらのんびりとお店に向かう

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祇園白川や、花見小路といった、観光地として名を馳せた場所とは違う、ちょっと中に入った祇園の街は美しく、朝の凛とした静かな空気がよく似合う。

予約時間の10分前ぐらいにお店の前に到着し、案内されるまで外で待機。10:30に店内に案内されると、広々としたカウンターと、6人かけぐらいのテーブル席が1つ(このご時世だからか、テーブル席は使われていなかった)

カウンターは、7.8名でゆったりとかける仕様。

とても落ち着いた、静かな空間の中で、朝食の時間は始まった。

『一飯一汁』シンプルが故に、豊かさを味わえる朝食

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喜心さんの朝食は、汲み上げ湯葉から始まる。

シャキッとしたレタスの上に、京都の老舗『半升(はんしょう)』さんの湯葉をのせ、オリーブオイルとお塩・わさびのシンプルな味付けした、汲み上げ湯葉

これがもう絶品…!!!!!!!

大豆の味がしっかりとする、柔らかすぎない湯葉に、お塩とオリーブオイルがよく合うこと…!!思い出しても、美味しすぎて泣ける…(本気)

湯葉の美味しさに感動していると、次に出てくるのは、お椀に盛られた、少量のご飯

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喜心さんでは、土鍋でお米を炊いて、炊き上がりからお焦げになるまで、各シチュエーションで白米を配膳してくれる。

1番のはじめに出てくるのは「煮えばな」という状態のお米

「煮えばな」は炊き上がったばかり、蒸らす前の状態のお米。食べてみると、周りに水分を多くまとったお米は、かすかに芯の残った状態。でも、これが、「よりしっかりとしたお米の味」がして美味しい。

炊きたてってベチャベチャしてて、食べづらくない??という概念を吹き飛ばす「煮えばな」

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「煮えばな」を食べ終えて、少しすると、今度はふっくらと蒸した状態のお米。このタイミングで、お漬物と、ウルメイワシの丸干しも。

さらに少し待つと…

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メインの汁物が!
汁物は

・京白味噌の豚汁
・季節野菜の汁物
・海鮮和風トマト汁

の3種類から選ぶシステム。
(私が訪れた日の季節野菜の汁物は、蕪のみぞれのおすまし)

悩みに悩んで、私がチョイスしたのは、京白味噌の豚汁。豚汁、というとガッツリとした、強めのお汁をイメージしがち。でも、喜心さんの豚汁は優しい。京都ならではの白味噌の優しい甘さに、ゴロッと大きめにカットされた大根や人参、薄切りの豚肉…。1口いただいてほっこり。朝いただくのに、丁度いい優しさ。上に添えられた菜の花の緑がまた鮮やかで…。

しあわせ…(ため息)

そして、最後に出てくるのが、土鍋で炊いたご飯だからこその、お焦げ。パリパリのお煎餅のようになったお焦げに、ほんの少しのお塩をかけていただく。

一保堂さんの、茶葉をいぶしたという、香り豊かなお茶ととてもよく合った。

*

「喜心」さんの朝食スタイルは「一飯一汁」という、古き良きスタイル。

今は、ホテルに宿泊すれば朝食ビュッフェ、旅館も小さな小鉢がたくさんついた豪華な朝食を出してくださるところが多いのだけど、「喜心」さんの朝ごはんはいたってシンプル。

真っ白なご飯に、素材にこだわったお汁と、ほんのちょっとの付けあわせ。

うかがう前は、女性はともかく、男性はこれだけで足りるかしら…とほんの少し心配していたのだけど、食材からこだわった美味しい食事を、ゆっくりと落ち着いて楽しむと、量うんぬんではなく、心も胃も豊かに満たされる。食事をいただいている間はひたすら「美味しい」という言葉が口から出て、止まらなかった。

豊かな1日をスタートさせるのにふさわしい、豊かな朝食と、豊かな時間。

これは、ぜひ1度味わって見てほしい。

シンプルに追加メニューも

ちなみに、一飯一汁のシンプルスタイルな喜心さんだが、追加でご飯に添えるトッピングや、汁物の追加も可能。

私はこの日、生卵を注文して卵かけごはんに…!

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弾力のある、つやっつやに丸い輝くオレンジの卵!!!!!

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新鮮な卵なので、くずしてもばーーーーっと広がらない。少しずつ少しずつ崩れていく。尊い…。

ほんの少し、お醤油をたらして召し上がってください、とのことだったのですが、卵の味が濃いのと白米が美味しいのとで、お醤油をかけなくても最高の美味しさ!

いい食材、って本当にそれだけの味が最高に豊かで美味しい。

喜心さんにうかがったタイミングが、デトックスのための断食後だった、というのもあって、一つ一つの素材の味を噛みしめて、豊かな朝の時間を終えることができた。

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豊かな食事を楽しめる喜びと感謝の心

お店の名前である『喜心』は、禅の教えからきているらしい。

道元禅師の書かれた『典座教訓(てんぞきょうくん)』という本の中に、「三心」という教えが説かれている。この「三心」の中の1つが「喜心」だ。

その内容は「人として生まれたことへの喜びや感謝、また、今目の前にある生命(食材)の恵みに対しての喜びや感謝、そういったものを感じながら料理・食事に向かい合うこと」。

ひいては、「なにごとに対しても、いやいや取り組むのではなく、喜びの心をもって取り組みなさい」というものになる。

常々、やるからには楽しむこと、日々当たり前にある小さなことにも感謝をすること、を意識して生きるようにしている。だが、どうしても時間の余裕・心の余裕がなくなってくると、その意識も薄れていく。

そんな時に、朝の澄んだ光を浴びながら、静かな空気の中を歩く時間や、ゆったりとした豊かな食事の時間は、気持ちに余裕を与え、「今」に自分を立ち返らせてくれる。

喜心さんでの朝ごはんと、その朝ごはんを食べる時間は、まさにそんな、日々の歓びや感謝を思い出させてくれる時間だった。

豊かな朝の時間は、豊かな一日を誘う。

一日をよりよい時間でスタートさせたい方はぜひ。

(なお、喜心さん、京都だけでなく、鎌倉にも店舗があったり。オンラインで朝食キットの販売とかもされているので、自宅でゆったりと朝食を楽しみたい方はそちらもオススメ。公式サイト、覗いてみてください)

朝食 喜心 / Breakfast Kishin
https://www.kishin.world/
京都市東山区小松町555 花とうろホテル1F
TEL:075-525-8500
定休日:木曜日

喜心の朝食:2,500円

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