日雇い現場で見たバイト達

イベント業界もいよいよ現場が動き出したという印象。
自分も今のところ、4現場に渡って12連勤をこなしたばかり。営業なので現場出てなんぼっす。身体はボロボロだし、外現場もこなしてるから日焼けもしたけど、コロナの自粛期間の頃を思えば現場があるって幸せだなって思う。まだまだ不安定だけど、お金が動いているって感じがする。

そんでね、イベント業界って現場はほぼバイトで回ってるの。いわゆる登録制派遣っていうやつ。もっと悪く言うと日雇いってやつ。やっぱりコロナ後は普段見ない人も増えたように感じた。色々聞いてるとやっぱりコロナで職場がだめになって、こっちに来ているって話も多い。

実家に住んでる20過ぎの女の子。好きなレストランでバイトをしていたが、コロナでだめになってしまったという。「もうずっと休業していて、いつ再開かわかんないし、再開しても昔みたいに繁盛するかもわからない。とりあえず派遣でもやろうかなって思って」と彼女は語った。

学生時代にうちでバイトしていて、就職したけど戻ってきたという子もいた。「4年くらい前にイベントでバイトしてて、旅行代理店に就職したんだけどこのコロナ騒動でリストラにあったから久しぶりにこっち(イベント)のバイト来ました。」と言ってる女の子もいた。この子も実家に住んでて、食うには困らないとは言ってるけど、やっぱりお金は必要。

そういえば少し前にもウェディングフォトグラファーの方と現場がしばらく一緒だったことがあった。結婚式もコロナでダメになってしまったそう。修学旅行のフォトグラファーなんかも掛け持ちしていたけど、やっぱりそっちもだめだという。嫁が正社員やってるのでかろうじてバイトでも生活はできているそうだ。

逆に、今までガンガン現場入ってくれてた子が一度コロナで離れて、また戻ってきたパターンもあった。イベント現場がなくなって、ウーバーに登録したそうだ。ウーバーもそこそこ稼げたが、やっぱり自転車はしんどい。慣れてるイベント仕事の方がいいと思い、戻ってきた。しかもイベント業界でADというポジションにありつくことができれば日給は倍になる。今はまだ現場が少ないけれど、AD経験もある彼は虎視眈々とAD枠が空くのを待っている。

イベントの仕事だって決して楽じゃない。現場によっては野外の場合もある。テントで日差しを遮っていたって、暑いものは暑い。12連勤のうち、6勤は野外だった。熱中症を考慮してきちんと休憩は回していたけれど、本当にしんどかったな。汗で流れ落ちる日焼け止めを拭いながらバイトの女の子たちも一生懸命働いていた。

もちろん、ネガティブな話だけじゃない。ダブルワークで来ているサラリーマンもいれば農閉期だからって出稼ぎ感覚で来ている若者もいた。ドミトリーのようなところに住みながらロングの現場を週6こなしていた。「東京やっぱ楽しいですよ」といいながら30kgの重りを2個、両手で軽々持ち上げる彼の笑顔はとてもまぶしかった。

私も自分の担当現場が動き出している。プレッシャーもあるけれど、事故無くなんとかこなしていこう。水泳も再開させなきゃ。痩せよう。夏らしいことは何一つできなかったけど、それもまあ悪くはなかったなと夏の終わりにふと思った。

サポートして頂けたら励みになります。