兼オタ名乗ってもいいですか??⑥ 「チケット入手は楽じゃない!?」

 2023年6月9日(金)、なにわ男子のライブツアー「POPMALL」のFC(なにわ男子のファンクラブ)チケットの当落発表があった。
 前回のデビューツアーが39公演だったのに対し、今回は44公演。公演数が増えた分、収容人数も増えたが、会員数や同行者として行きたい人の数も増えていた。
 その結果、FC会員は落選者で溢れ返っていた。SNSなどの動向を見ていると、前回のコンサートに当選した人が今回は落選しやすい仕組みのようだ。
なにわ男子は日々、ドラマや映画・雑誌に多数出演して活躍の場を広げている。テレビでメンバーを見ない日は無いのではないかという程の勢いだ。
それだけ人気があれば、コンサートチケットの落選者が溢れ返るのも分からなくはない。
 しかし、この当落結果に納得していないファンが多くいる。特に落選者の中に。
 ファンが納得していない点は「コンサートチケットに落選した」事では無いであろう。納得できない行動がネット上には、これまた溢れていた。
 当落発表後直ぐに、インターネットのチケット販売サイトに、定価の2倍3倍、はたまたそれ以上の値段で転売されていたのだ。しかも数え切れないほどの出品数。またそのうちの多くが「取引中」となっていた。購入した人がいるという事だ。コンサート見たさに高額を出してしまう、いくら出してでもコンサートを見たい。そのファンの心理に漬け込んだ転売方法だ。
 SNSには「重複したのでお譲りします」「同行者が行けなくなったので同行者を募集します」などという投稿もたくさんされていた。
 なぜこのようなことが起こったのか。今回の問題点はどこか。
 問題点は複数あるが、「ファンでは無く転売目的の会員」「当選確率を上げるため一人で複数名義を所持」「当選しても払えないような公演数の申し込み」「同行者が決まっていないのに同行者ありでの申し込み」などがあげられる。1つずつ詳しい問題点を見ていこう。

 まず、「ファンでは無く転売目的の会員」がいるということ。チケットの高額転売が違法であることは不正転売禁止法(略称)で禁止されているが、この法律は名ばかりであるため転売は横行している。チケットを転売して儲けようという魂胆が憎らしい。お金儲けしたいなら、もっと真面目に働けばいい話をなぜこうやって……。疑問が消えない。
 次に、「当選確率を上げるために一人で複数名義を所持」している人がいるということ。FCの会員規約で一人で複数名義持つことは制限されている。なので家族や友人の名前を使っているのだろうが、立場上それが不可能な人も多い。一人一名義では無い時点で、申し込みのスタート位置が全員同じでは無い。会員全員、平等に同じ位置からスタートしたいものだ。
 そして、「当選しても払えないような公演数の申し込み」をした人が多数いたこと。今のFCのシステムでは、チケット代金は当選後に振り込むことになっている。申し込む時点でお金が無くても何公演分でも申し込むことが可能なのである。お金の用意は当選したら考えればいいという安易な発想。当選した場合に払えるかどうか考えてから申し込むべきである。実際、当選後に払えず譲り先を探している人を見ると、落選した人は文句を言いたくもなるだろう。
 最後に、「同行者が決まっていないのに同行者ありでの申し込み」をした人が多数いたこと。FCでは会員でなくても同行者に登録することが可能であり、同行者の登録は当選後。チケットは同行者分も含めて各公演2枚で申し込むことが出来る。同行者が決まっていないなら1枚で申し込めば落選者は減っただろう。

 このような点から、落選者は納得がいかず悔しい思いをしている。申込者全員が純粋でルールを守ったファンだったら、「人気があってチケットが当たらなかった」と落選しても納得できていただろう。

 もっと効率的で平等なチケットシステムは無いのだろうか。
 とりあえず、入場の際に本人確認を徹底して行い、名義人本人では無い場合は入場できないようにして欲しいものだ。スタッフの手間はかかるが、面倒くさい事ほど大事なのである。

 そして、落選者がまだ希望を捨てきれないのは「復活当選」や「制作解放席」の案内が来る可能性があると言うことだろう。

 以下は余談だが、この当落発表の翌10日(土)、モーニング娘。’23の武道館公演の一般発売があった。彼女たちの今回のチケットは種類が多い。「一般席」、「ファミリー席」、「ファミリーA席」、「2F立見」、「サイドスタンド」、「サイドスタンドファミリー席」の6種類。実際に会場に入って席に着かないと、具体的な見え方などは分からない。
 一般席とファミリー席は販売直後に売り切れたので、私は2F立見を購入したが、その後に一般席が復活していたようである……。難しい。
 その一週間前に一般発売された、アンジュルム竹内朱莉の卒業公演(横浜アリーナ)もFC(ハロプロのファンクラブ)や一般でかなりの落選者がいた。
 最近、このような落選者の悲しみの声をSNSでよく見ていると、他人事だとは思えない。


 ここ最近の出来事から、コンサートのチケットを取るのは簡単なことでは無いことを実感した。人気のあるアーティストを応援するには、相当の覚悟と強靱なメンタルを持ち合わせている必要があるようだ。改善の声が多く上がっても中々改善されないチケット販売システム。どこかの優秀な人材が有能なシステム開発をするまで純粋なファンは悔しい思いを重ねるのだろうか。これは日本の音楽シーンの大きな問題であるが、どこの企業が先に改善に踏み切るのか注目して見ていたい。


奏歩

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