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真岡鐵道の旅

 いつもお読みいただき、ありがたうございます。玉川可奈子です。

 いきなり宣伝ですが、日本花卉文化株式会社さまのマガジンに以下の記事を書かせていただきました。併せてお読みいただけたら、幸甚です。

 桜の花のさかりに、大好きな真岡鐵道のSLもおか号に乗りに行きました。

 どうか最後までお付き合ひくださいませ。

旅の始まりは、秋葉原。つくばエクスプレスに乗り守谷駅で乗り換へ、関東鉄道常総線へ。ホームにはこれから乗る快速列車が待つてゐました。この列車で下館駅へ向かひます。よく晴れてをり、車窓の筑波嶺に目を奪はれます。
下館駅に着きました。ここで、真岡鐵道に乗り換へます。ホームに行くと、美しい桜の花と蒸気機関車が並んでゐました。これからこのSLもおかに乗ります。ワクワクします。
かなしき響きの汽笛が鳴り、列車は北へ向けて走り出しました。ハイケンスのセレナーデと共に車内放送が始まり、間も無く車掌が検札に現れ、乗車記念証を渡してきました。
車内で、予約してゐた、ふるさとSL弁当をいただきます。どんなお弁当でせう。
SLの絵が可愛い。
中身はそぼろでした。美味しくいただきました。かういふシンプルなのが好きです。のどかな景色と素朴な味はひにぬくぬくです。
北真岡駅を発車して間も無く、進行方向右手には桜並木が。そして左手には菜の花が今を盛りと咲いてゐました。こちらは進行方向左手の車窓です。菜の花の向かうには、手を振る人たちがゐます。汽笛の音、私よりも年を重ねた客車、楽しさうに手を振る人たち、なんだかぬくぬくになりました。
右手の桜並木はこんな感じ。ところどころ、撮影してゐる方がをられます。
列車交換のために西田井駅に停まりました。駅前の溜池で釣りをする人の姿が見えます。何を釣つてゐるのでせうか。それにしても、桜がきれいです。
外に出てみると、これまた桜が満開です。
サア、茂木駅に向けて出発です。茂木駅が近付き、車窓右手に道の駅もてぎが見えてきました。そのには多くの人たちがSLを待ち、カメラを構へ、手を振つてゐました。なんだか、涙が出てきました。
茂木駅に着き、しばらく歩いて道の駅もてぎに着きました。ここに来るのは三度目です。アイスクリームをいただきました。バニラとミルクのダブル、これは実に美味しいです!
川のほとりも桜の花が美しく、日頃の疲れを忘れます。仕事のことや胃の痛みをまつたく考へませんでした。
下館駅に帰ります。帰りもSLもおか号に乗ります。

桜花 咲ける盛りの 下野に
笛吹きあげよ 国もとどろに 可奈子
下館駅に戻りました。SLを維持し、運行してくれる真岡鐵道の方々の努力と勇気に敬意を表し、心から感謝します。ここから再び関東鉄道常総線に乗ります。帰りは、大宝駅で途中下車します。
大宝八幡宮に来ました。玉体安穏をお祈りしました。
御本殿の裏手には、平泉澄先生による下妻政泰公碑があります。かつて、この碑について書いたことがありますので、以下をご参照くださいませ。
犬養孝先生による防人歌碑。「筑波嶺の さゆるの花の ゆ床にも かなしけ妹そ 昼もかなしけ(巻二十・四三六九)」大舎人部千文の歌です。
大宝駅に帰つてきました。マアマア上手な字の看板です。
大宝駅のホームで列車を待つてゐると、「ケーンケーン」と雉の鳴く声が聞こえてきました。今年、初めて雉の声を聞き、声の方向へ耳を傾けてゐました。雉の鳴く声、好きです。大伴家持の「あしひきの 八峯のきぎし 鳴きとよむ 朝開のかすみ 見ればかなしも(巻十九・四一四九)」が思ひ出されます。
帰りの列車がやつてきました。守谷駅で乗り継ぎ、取手駅まで向かひます。
車窓には、筑波嶺がよく見えました。私は、素朴で落ち着いた景色が好きです。
取手駅で常磐線に乗り換へて、我孫子駅で列車を降りました。目的は、さう、弥生軒です。ここで名物からあげ二個そばをいただきました。この大きなからあげ、いつ食べても美味しいです。

 最後までお読みいただき、ありがたうございました。

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