「生活のたのしみ展」をたのしむわたし その2 HARIBOのまるごとグミのお店

わたしがたのしむ、というようなことをタイトルに入れたのになんだけど。一緒に行った母があまりにも楽しそうだったので、母がたのしんだたのしみ展、レポートにちょっと変えてみる。

母は熱心な「ドコノコ」ユーザーで、糸井さんの愛犬ブイヨンちゃん、ブイコちゃんの大ファン。糸井さんは母にとって、ブイちゃんとブイコちゃんのお父さん、なのだ。

「ドコノコ」をきっかけに、ほぼ日のことに興味が出てきたらしい。わたしは母と一緒にいろいろ参加できるから、とってもうれしい。

わたしは、じぶんのたのしみに加えて、たのしそうな母をみているのが何よりたのしい。

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「HARIBOのまるごとグミのお店」にはずっと列ができていた。母は、通りかかるたび、ちらちらと黄色いくまのことをを見ている。

わたしはグミの列の前に立ち止まってみた。母はきっかけをつかみ、列の最後尾を示してくれているスタッフのかたに話しかけた。

「この列、HARIBOですか」「はい!そうです」「これは自分で詰めるの?おいくらするの?」「500円で、詰め放題です。じぶんで詰めてもいいですし、お手伝いしますよ」

500円・詰め放題、にテンションが上がった母の雰囲気を感じた。ならぼうか、って提案したら、うん!ってすぐさまうなずく。そして、母はこそこそとわたしに話しかけてきた。

「わたし、うまいこといって、みんなたくさん(グミを)買わされてるんだ、って思ってたけど…ちがったのね!」

たのしみ展スタッフのみなさん、失礼をお許しください。

「ちがうよ…。でも詰め放題で500円、はいいよね!やろうか!」

わたしもやりたいなあ、と母に雰囲気を見せたら、にこにこ顔で応えた。母は屈託がなくて、とても、可愛いひとだなあと思う。

しばらく待って、順番がくる。わたしたちのグミを入れる担当のスタッフのかたがついてくださる。

母はきっぱりと言った。「マックス増し増しで、お願いします!」

また失礼…、マックス増し増しってなんだよ、とか思いながら、わたしはポーカーフェイスを貫いた。

「マックス増し増しですね!」

なんと、スタッフのかたは最高の乗りで返してくれた。わたしもうれしくなって、母はもうたのしくなっていて、ふたりとも乗り乗りで、好きな種類を好きなだけ詰めてもらった。

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スタンプラリーに参加した。会場の3箇所にあるスタンプを、スマートフォンの画面にぺたりと押す。3つ集めたら、抽選ができて、なにかいいものが当たるらしい。当たるかな、当たるといいね、っていいながらさくさく集めた。

最後のポイントに来た。母はとても緊張していた。母は心から、ほんとうに当たりますように、と願っている。

3箇所のポイントにはスタッフのかたがいてくれている。最後のポイントのひとは母に向かって「あー、当たってほしい!です!」、なんて言ってくれた。わたしも、母に当たってほしい、ってこころから願った。

結果は残念、外れてしまった。

母は本当に残念そうな顔をした。でもすぐに立ち直って、外れてももらえる可愛い待ち受け画像を、どうすればダウンロードできるのかきいてきたので、すぐに設定してあげた。すぐにやってあげないと、母は拗ねてしまうから。

母はその後、「斉吉」さんでいろんな試食をさせてもらった。どれにするか相当悩んで「金のさんま」とふりかけを買っていた。

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話が少し逸れるけれど、今日のわたしたちは東京ディズニーランドに来ている。わたしたちは、そんなに頑張ってアトラクションにたくさん乗ったりしない。じゃあ、何をたのしみに来ているかっていうとこうである。

お土産を買ったり、パーク内をただ、散歩する。ショーが始まったら、遠目からたのしんで、お腹がすいたら食事をする。

わたしたちが大好きなのは、パークの世界観を作り上げているスタッフのかたたちだ。みんな手を振ってくれたり、お話をしてくれる。

母は、ボールを投げて穴に入れたら、キャラクターのクッションがもらえるというゲームに挑戦した。最後のボールが惜しくも外れてしまう。スタッフのかたは「もうひとつボールを!あげたい!気持ちです!」なんて言ってくれる。

そのことばで、昨日のたのしみ展でのことを思い出した。

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母は、たのしみ展でもディズニーランドでも、とても機嫌がいい。母が好きなのは、その世界のひととコミュニケーションを取ることだ。

たのしみ展もディズニーランドも、働いているひとたち自ら、その世界をとてもたのしんでいる。こころからたのしいです、たのしいよね、ってすすめてくれる。

そういうのが、わたしも母も、とてつもなく好きなのだ。

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母はわたしが離れている間に、とっても可愛く安価な台湾のバッグを手に入れていた。えー!そんなん!あったの、気がつかなかった!わたしもほしい!なんて文句を言ってみたら、得意げな顔をしてきた。

母はとてもたのしみ上手である。わたしはそんな母と一緒にいることもがとてもたのしい。たのしみ上手な母をとてもたのしませてくれて、本当にありがとうございました!




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