20181211 手足荒る

手足荒る君に逢いたいひとがいる

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首すじのあたりに傷ができてしまった。妙な詮索をされるのもなんだなと思ったので、ここ2日ほど絆創膏を貼っている。こどもたちにはよく絆創膏を貼るのだけど、じぶんが貼るのはずいぶん久しぶりだ。なんだか、ちょっと、気恥ずかしい。外せばいいんだけど、外したら…とへんに気にしてしまっているわたしの気がおさまらない。

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「先生、血が出ました」とやってくるこどもの肌は、結構乾燥している。いろんなものを触っては、手を洗いなさい洗いなさいと言うからか。その触る土や水などに、体の水を奪われているのか。絆創膏を貼るほどでもないかなと思いながら、不安そうな表情がそのシールひとつで緩まるのなら、まあいいかとも思う。

そんな心たちにシールを貼りながら、自分のこどものころを思った。体育の授業で、競技ができなくて不安で、ぎゅっとふくらはぎを掴んでいた、三角座りのことを思い出す。あのふくらはぎもそういえばずいぶん乾燥していたし、手遊びをする指はささくれてよく血を出していたような気がする。

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