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「はじめてのインタビュー」を撮る人、撮られる人が知っておくと安心な現場レシピ

今年は写真をたくさん撮った年でした。
(多分数万枚は撮ってると思います。)

仕事の一環でインタビューやイベントの席で経営者さんを何人も撮っていて気づいたことがあります。もし、今後少しでもインタビューを受ける可能性や、撮る必要に迫られる可能性がある方は、気にされてみてはと思います。

【撮られる人編】カメラマンがいい写真を撮りやすくなる「撮られる人が気をつけるべき3か条」

①「姿勢」
インタビュー中、イベント登壇中は椅子に深く座って背もたれに身を委ね過ぎないこと。
②にも繋がりますが、姿勢が悪いと視線も不自然になりがちです。しんどいかもしれませんが、撮影された写真がインターネット上に公開されたら、それは一生残っちゃう可能性も……数時間の苦労を厭わないことをオススメします。

②「視線」
視線や頭が下がっている人を撮るのは結構苦労します。
特に、視線が上がっている方がいい表情を捉えやすく、前向きな印象の写真にもなるので、是非に。

③「ジェスチャー」
無理にする必要はないんですが、手振りなどがあると、ワンパターンの写真じゃないものが撮れるので、少し手振りなども交えて話をしてみてください。
大げさかな?とかわざとらしいかな?とかそういうのは気にしなくて大丈夫です笑

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さて、こっからは「撮る人」向け。
それも、プロじゃないけど撮らなくちゃいけない!となった人向けに書いておきます。

【撮る人編】「はじめてインタビューを撮る人」が知っておくと失敗を回避しやすい撮影レシピ

最近は、ライターさんがついでに写真もお願いされるケースもよくあると思いますが、風景の写真と違って、人は動くし、同じようなカットしか撮れなかったら、せっかくの文章の変化が台無し。
素人からインタビュー写真を撮るようになって思考錯誤した中で気づいた苦悩を回避するレシピを書いておきます。

そのほか個人的に人物撮影をするときに気をつけていること、現地に行って気をつけていることも。

もくじ
ーインタビューをするために通される場所でするべきこと4か条
ー被写体別気をつけること(いい写真になりやすい角度など)

 ・共通編
 ・男性編
 ・女性編
ー準備しておくと安心な機材


インタビューをするために通される場所でするべきこと4か条

基本的には、自分の撮影機材でちゃんと撮れる距離や明るさを確保できるか?の観点と、仕上がった写真のイメージを作れる背景を選ぶことに気を配る感じです。

①会社のシンボリックな場所や看板などがあるか?
 会議室に通される前にもしっかり観察して、帰るまでの撮影計画をささっと頭の中で組み立てて、インタビューが始まる前に対象者や秘書・広報に要望を伝えられるようにすること。

②光源がどこにあるか確認
自然光が入る場所があれば、そこの近くに対象者を座ってもうように誘導。撮影に上座下座などという概念は不要です。

③背景に写っても問題ない場所を探す
会社やその人らしさが引き出せる背景か?(会社の広報や秘書、本人と相談してもOKです)
例えば、社内限定の情報が書かれたものが掲示されているものを背景にするのはあとあと使えないとか、ありえることなので、とにかく映り込むことに気を配ること。

④いい仕上がりに撮れる場所を自分から提案する
会議室が狭い、暗い、など絶望的な環境だった場合、終わった後に外で撮る、個人の執務室で撮らせてもらう、など。

もし、「行くまでわからないのは心臓に悪い」という場合は、事前にある程度環境を指定するのも一つの手です。
(明るい場所がいいです、とか、職場が背景がいいです、など。)

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被写体別気をつけること(いい写真になりやすい角度など)

<共通編>
コンプレックスかな?と推測できる部分はその特徴を強調し過ぎない写真を撮っておくこと。
ごくたまに、その特徴がウリだったり自信を持っているケースもあるので、どっちもあると逃げ道があってOK。
※髪が薄い、シミや怪我の跡がある、歯並び、顔の骨格が平坦な人の横顔など。本人が一番魅力的に見える角度は必ず抑えるとともに、目立つ特徴がある部分に対しては慎重に。

・取材後でもいいので、笑顔になりやすい話題を振って笑ってもらうこと。

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・メガネの人の場合、メガネが光ったりフレームに隠れて目が映らないのは失敗。メガネの奥に目が見える角度を探ること。

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・照明の真下に座らせないこと。
顔に影が落ちるので、表情に陰影がつき過ぎます。あとでレタッチに苦労する可能性が高い

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↑この写真、めちゃくちゃ苦労しました。なんてったって会議室に窓もないし、照明がめちゃくちゃ暗い……
RAWとISO+絞りをなんとか設定して、レタッチに耐え得る写真を撮って帰ってくるのが精一杯、レタッチに悩みに悩んでなんとか仕上げたけど……


この後に続く話ですが、男性は煽りOK、女性は煽りNG


<男性編>
・男性は髪の毛の薄さを気にかけてるケースが多いので、そいういうコンプレックスを避けて撮ること

経営者などは、自信があるような印象の写真がいいことも多いので、煽りの写真も撮っておきましょう。(少し斜め下から視線が高く上がっている印象を受ける角度)

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ちなみに、上の写真はペットボトルがめっちゃ写り込んでいて失敗の一枚。いい表情で、経営者さんがこの写真を気に入って講演のプロフィールに使わせてほしいとご連絡いただいたいい写真なんですが、左端のペットボトル、マジでいらない、、、、笑(レタッチではっきり文字が写ったところをごまかしていますが、伊●衛門っていうのバレバレですw)

こういう映り込みを排除するには、
①取材前に机の上を片付けてもらう
②撮ってる時にサッと映らない場所に移動させて撮る

(インタビューが始まる前に、そういうことするけど気にしないで、と伝えておくとインタビューが中断したり邪魔になったりする可能性が低くなるので、事前の配慮は結構大事です)


<女性編>
・【最重要】煽り(下から)撮らない。

 女性はよく写真でも顎を引いて上目遣いで写真を撮ることが多いと思うんですが、その方が美しく見えるケースが多いから。鼻の穴の中が見えちゃいそうな撮り方をしない。顎の骨のラインから首筋までがお美しい方を撮る時はアリですが、基本的に煽りの角度は容姿に自信がある人じゃないと嫌がられるケースが多いです。

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↑ここだけの話、女性の場合は肌の色をなるべくピンクっぽくなるようにレタッチをしています。あとは、ニキビ、シミ、シワは目立ちすぎず、不自然にならない程度にレタッチで隠して仕上げます。それがないと、その人の顔じゃなくなるほど大きな特徴は消すと不自然なので気をつけて。
(男性の場合は、肌の色が白っぽく見えすぎないよう、黄味を抑えつつオレンジ味を強めに調整すると、強く威厳のある雰囲気に。)
女性:明瞭度:低、肌の色:黄色・オレンジ味を抑えピンクっぽく、
男性:明瞭度:少し高め、肌の色:黄味を抑えオレンジ味を強く


あと、年配の人は、明るさを加えすぎたり、影を飛ばしすぎると髪の毛の白髪や薄毛が目立ちやすいので、少しコントラストを強調して陰影を強めに残してレタッチすることも。(その人が魅了的に見えるレシピを探ってください。)

・まつげがパッと上に上がっている横顔〜斜めのショットはなるべく撮る

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これ言っちゃうと元も子もない気もしますが、基本的にその人らしいいい表情と魅力的に見える角度を探して撮りましょう。

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機材編

とにかく、素人が準備できる範囲で持って言ってほしいものは以下!

・スマホはNG、撮られている人が「ちゃんと撮ってくれるんかな?」と不安になります。
・充電満タンにしたバッテリーは必ず2個!
・SDカードなどのメモリーカードも必ず2つ(予備を持っておく)
・「標準レンズ」で、レンズを変えられる人は持ってるなら「広角」も持っておくと工場とか広い場所を取る時に役立つ。
(単焦点は、相当自信ある人じゃないとお勧めできません)
プロじゃないので、カメラのボディを2台持っている人は珍しいと思うので、それ以外でなるべく準備できるものは準備しておきましょう。
もし持っているのであれば、簡単なデジカメでも最近の機種は性能がいいので、万が一カメラが撮影中に壊れてしまった時のバックアップ用として持っていけるなら予備として持っていきましょう。

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さいごに

とにかく、一定の画質で取れていれば、画角は被写体の人を含め広めに撮っておくと、あとはトリミングでいかようにもカッコよく切り取れます。
写っている人が切れてしまっていては、ない部分は再現できないので、「周辺も含め広めに撮っておくこと」

そのほか、撮っておくとあとあと使える可能性がある角度はこんな感じ

ー被写体の角度:正面、横顔、斜め
ー表情:笑顔、真剣な表情、考えている表情
など
ー距離感:インタビュアーも映るくらいの引きの写真
ーそのほか:手元の資料などの写真
ー上級編:インタビュアー肩越し、PC越し、観葉植物越し
の写真(手前をぼかして撮ると雰囲気でます)

また、瞬きを撮ってしまいがちな人は、素人丸出しですが、「連写」してください。

私の写真の師匠曰く、初心者は一回のインタビューで【 100枚 】撮って帰ってくることを目指せ!とのこと。100枚あれば使える写真は3〜5枚くらい出てくるっていうね。

取材頑張ってくださいね〜〜〜〜

※一時的に無料公開にしています。また公開範囲をそのうち絞るかもです、ごめんなさい。

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