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わたしの「働く」を考える(後編)

2017年の夏、わたしの働き方が大きく変わりました。

past:大手通信会社で会社員
now:週4日の業務委託とコンテンツづくりの仕事(個人事業主)

なぜこんなことを書き始めたのか、というとSUSONOの部活の一つ、文化放送部(@susono_bunhou)のラジオ番組で、「働く」をテーマにした回にお呼ばれしたから。そのプレレポートとしてわたしの「働く」を解剖していきます。

前編はこちら

と、ここまで書いて、突然の告白をするけれど、本当はこの先も続く内容は4月の頭にとっくにできていました。

だけど、リリースするかな、と見直すたびにずっと迷って公開できなくて。

「わたし、全然人に誇れる状況じゃない。」

人様に語れるほどきちんとしてなくて、今かなりの窮地に立っていて。

やれる、と思って漕ぎ出したけれど、実は何もうまくやれていなくて船を捨てるか泳ぎ切って渡るのかを考えなくちゃいけなくて、いまあまりいい状態じゃないなあと。

だから、胸を張って「頑張れば未来明るいよ〜!」「今楽しいです!」と書けませんでした。
だけど、変わったことに変わりはないから、このまま公開しようと思っています。


結局、何が変わったの?


<目次>
①時間/②休み/③仕事場/④お金/⑤道具/⑥今の気持ち

大きく変わったようで、あまり変わっていないようでもあるのですが、少しは変化があったのでジャンルごとに書き出しました。

***

①「時間」
前職と今の働き方で大きく変わったのは「時間」の概念。
会社の業務の都合上、社外でできる仕事が限られていたこともあり、就業規定がベースとなって、かなり制限のある働き方をしていました。

一方で今は、週のほとんどは電車に乗って行くオフィスでの仕事があるんですが、オフィスでなくてもできる仕事もあるし、それ以外の時間に受けられる仕事をしていることもあって、24時間/365日働き放題。仕事のことを考えない時間は自分でわざわざ用意しないと生まれません。色々な分野の仕事を受けることができるので、好きな仕事にはついのめりこんで没頭しちゃいますし、苦手な仕事はついつい後回しにもしてしまう。

「司令塔はわたし」上司も実務遂行者も何もかも自分なので、とにかく時間割命、頭の整理がとても難しいなと感じています。

会社員+副業でもこれは起き得るので、複数の分野で仕事を進める悩み、としてはフリーランスだから困ることというわけでもないかなと思いました。


②「休み」
会社員時代も比較的有給休暇が取れる会社だったので、「フリーランスになったら休めるようになった、ひゃっほー!」っていう感じではないんですが、今は勤務日を土日含めた7日間のうち4日間、という感じの職場なので、平日週半ばに休みを取ることができるようになったことで「副業」を受けやすい状況になりました。

週3日自由になる時間が確保できるのは、取材に行ったり、遠方に出かける予定を組みやすくてなかなかいいな、とも感じています。
ただ、どちらかというとフリーランスになった方が休めないな、という印象。常に「あれやらなきゃ、次はこっち、」などと何かに追われている感じが地味に辛い。時間の使い方が上手にならないと休めないため、せっかくのお休みがうまくいかせていない実感はあります。


③「仕事場」

現在、週4日の仕事はオフィス勤務時間がある程度義務付けられているのでオフィスに行くのですが、同時にどんな場所でもPCとWifiさえあれば働ける仕事も受けています。

この2つを通して感じたのは、「どこでも働ける職業」を探すよりも、「どこでもできる作業」を見つけてその仕事の割合を増やすこと。
自分ができる分野・仕事内容で、どの部分が仕事場を選ばずに働ける内容か?を考えてみることが働き方を見直すヒントになるのでは?と思っています。(まだ企業はその働き方に追いついていないところが多いので、誰もが簡単に実現できることではないのかもしれませんが……)

しかし、どこでも働ける仕事の場合、後でもいっか、が生まれやすいので、いつどのタイミングでやるのか、どのツールがあれば、どんな状況を作れるようになっていればいつでもできるのか、をある程度自分でルール決めしておくのも大事かな、と思います。


④「お金」
この1年弱を通して、会社員時代に比べて圧倒的に変わったことといえば、税金、社会保険、年金、収入と支出、報酬の考え方など。お金と向き合い、考えなくてはいけないのがフリーランスの仕事の一つ
会社に所属すると、こういったことを考えず本来の強みの業務に集中して仕事ができるので、「会社員、いいなぁ、、」と思うこともあります。
また、今は最低限の固定の支出(家賃や高熱水道費、通信費、仕事に必要なサブスクリプション系)が払える額を固定の収入で得られるようにしていて、追加でほしいお金を個別に受託する単発のお仕事で増やしています。
切り詰められない部分が払えるという安心感はわたしにとっては結構大事でした。

そして、東京以外に引越しをしたというのも功を奏しました。(東京はちょっと動いただけでポケットからこぼれ落ちるようにお金が出てゆきますから、、、笑)

現在、月収は会社員時代と同額くらいは確保できているんですが、ボーナスや通勤費・家賃補助が出ないこともあり、年収全体としては半分くらいになっています。全体的に減ったものの、以前と変わらない生活が続けられているのは生活コストが落とせたから、というのもあるかなと。
引っ越しをするのであれば、仕事を受けやすい場所という前提はありつつ、今まで住んでみたかった地方へ思い切って引っ越すことも合わせて検討してみるのはいいかもしれません。(生活費を求めて引っ越したせいで余計コストがかかる、仕事が得られないのは本末転倒なので、頑張って稼ぐの一択でいいと思います笑)


⑤「道具」
会社員時代とあまり大きく変わりませんが、ライター仕事や行政の仕事をするとなると、MicrosoftのOfficeは必要だし、写真のレタッチをするツール、クラウド会計サービスなど、その他、個人事業主をするうえで必要となるツールって意外とこまごまあるので、「独立前に見えてなかったコストが意外とあるな」という印象。

また、撮影時に必要な機材なども出費として発生します。投資しなくては仕事のクオリティに影響をきたすこともあるのでお金を気にせず買うべきだと思いますが、その出費でどういう仕事を受けられるようになり、どの程度で回収できそうかなども合わせて考えるように。

また、独立前から領収書は必ず取って置く習慣を。
初期の頃はすぐ忘れてしまって、「あああ、、、」ってなっていました(笑)


⑥「今の気持ち」
サラリーマンをしていた頃は、毎日目の前のことに一生懸命奮闘しているつもりだったんですが、一旦決まった流れに乗っていると、その流れに流されてしまって「気づけば何も変わらないままのわたしで遠くまで流されてきてしまった」になっていて。

そこに竿をさしたのがわたしのこの1年。正直、これで良かったのかな?と思うことはたくさんあります。自分自身の振る舞いに自信を持って「よくやってきた」と言えることばかりではありませんでした。

未経験のジャンルに熱意だけで飛び込み、知らないことだらけだったし、周囲の期待に全然答えられなくて、「苦しい」が50%くらい占めてたような気もします。本当に思い通りにならない日々もあって、一人でシャワーを浴びながら悪態をつく日も随分ありました。

全然ダメなわたし。
ただ、いまの年齢、この状況でそれを理解できただけいいかなとも思えています。
だって、まだこれから進むに十分な未来があるから。焦らずゆっくり自分のペースで。


■結局「わたしの働く」ってなんだったの?

今回の「働く」のテーマ。

わたしにとっての「働く」は、欲しい未来を手繰り寄せながら行う自分の居場所作りでもある気がしはじめています。

働き方を模索することは、人との関わり方や、今や未来の自分が欲しい巣づくりをするための材料集めみたいな側面があるなと思っていて。

私の場合は、なんだかんだ強がっていても人に認めてもらいたいとか受け入れられたいとか、自分の弱い部分を自分一人じゃ受け止められなくて、働くことによって確認していたのかもしれません。

また、いろんなことを明らかにしていきたい性格だから、自分自身が何者でどうあれば嬉しいのかわからないまま生きてくことが怖かった。
自分の立っている場所をちゃんと知った上で、どこへゆくのか、どうあればいいのかを明らかにしていきたいと思っていました。

その上で生活の中で愛せるものを増やしたいと思っていて、それを集めて貯めていくために「働く」があるんじゃないかな、と転んで傷だらけになりながら過ごした約一年でうっすら気づけたように思います。

自分の好きな人たちが楽しそうにしていることがとても好きだから、自分が幸せだなと思うために、周囲を幸せにすること、そこにわたしの「働く」がある。今はそんな感じです。


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