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猫が死んだ

今朝、我が家の猫が死んだ。
名前は「宵山」。推定年齢15歳以上。
推定というのも、元々野良猫だった宵山を妻の知人が拾ってきて「この子を飼ってあげて欲しい」と言われて飼い始めたから年齢はわからない。
元々妻も僕も動物の命を預かるなんて人間は何様のつもりだ!と考えていたが、宵山は訳が違った。
ガリガリにやせ細っていて、片目が無く、しかも猫エイズ持ち。ひどく人間不信で、懐いてくれるのに数年を要した。
宵山と暮らし始めてから、色んなことを教えてもらった。宵山にとってどういう生き方が幸せなのか?猫エイズなので外には出してあげることができない。ストレスは溜まっていないだろうか。
しかしこんなに長生きしたのを見ると、間違った飼い方ではなかったのかな?とも思う。

ある日、家に来る野良猫たちに妻がエサを与えているのを見て、口論になった。
僕はエサを与えたらどんどん猫が増えて際限がなくなるからやめた方がいいという意見、妻はエサをあげずに痩せ細るのを見るのが辛いという意見。
動物保護の専門家に事情を説明すると、猫は日本ではかなり昔からペットとして飼われていた歴史があるので人間がエサを与えるのは正しいことなので、増えるのが嫌なら去勢や不妊治療をしてあげると良いと聞き、その通りにすることにした。
しかしエサをくれる人間を見つけられない猫との違いはどこにあるんだろう?運?他の野生動物は?

グローバル資本主義はもはや世界中を巻き込んでいて、このまま経済成長を続けるとなると自然から搾取していくしかなく、自然界に生きる動物は生きる場所を失っていく。
そして山に食べ物が無くなって人里に下りてきた熊は殺される。金を稼ぐ為に森を開墾されるとチンパンジーは生きていけない。
生物多様性を守るには人間の手を加えないといけないのか?

そんなことを考えながらも、僕は牛飼いになった。気持ちとの矛盾点は無いと言えばウソになるが、僕はこの仕事でより良い社会を作れると確信している。
宵山に教えてもらった命の大切さを心に刻み、動物たちの尊厳を守りながら牛たちと接していきたいと思う。

今夜は宵山の葬式をしよう。

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要 秀人/カナメヒデト

兵庫県尼崎市で生まれ育った男が、2015年に鹿児島県の離島・沖永良部島に移住。 農業×飲み会で世界を変える団体・エラブネクストファーマーズ代表。黒毛和牛の繁殖農家・要ファーム代表。ご当地ミュージシャンとしても活動中。
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