特別な道具なし!リードのコルク調整編

皆さんは完成リードを買ったとき、

コルクがキツくて抜き差しに一苦労…

逆にスカスカで安定感に欠ける…

というようなご経験はありませんか?



私は、以前マリゴ製オーボエを使用していたときは


毎回ユルユルすぎて気密性皆無でした。(笑)

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(マリゴのリードソケット。そういえばゆるすぎて交換したのを思い出しました。)


心なしか音も密度が無いような…

ムダに息が漏れて苦しいかも?

ってこともありました。



逆に生徒さんにリードを試奏していただく際にはコルクがキツすぎて抜けない…という方も…(クランポンになってからは意図的に太くすることはしていないのですが、ヤマハ等にはそれでも少しキツいようです。)


最近私のリードを買いたいと言ってくださる方も増えてきた中、コルクのせいでそのリードを使いたくない!ってなったら悲しいので、誰でもできるコルクの調整法を伝授します!


よく楽器屋さんがこのための道具等を取り扱っていたりしますが、
この方法は特別な道具など一切要らず、多くのご家庭にあるものでできちゃいます!

さっそく順番にご紹介します。


【コルクがキツいとき】

こういうとき、一般的には紙ヤスリを使って削ってしまうのですが…


一周を均一な厚さに削るのは、専用の道具がないと結構難易度高いです。


あとコルクを削る事に夢中になってリードの先端を壊すリスクが発生します(経験あり)


それに、私みたいにあとでソケットを変えたときに対応できなくなってしまいます。


そこで私は「コルクを削るのではなくてつぶせばいいのでは?」と思いました。



ということで考えた方法がこちら



リードを平らな面に置きます。
(このときにリードの先端が下に触れるとリード壊れて地獄絵図なので気を付けて!机のヘリなどを上手に利用しましょう。ここでは楽器ケースを使ってます。)

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②平らな面を持つ箱や厚手の板など
(ここではリードケースを使ってます。革製のリードケースだとリードケースに跡がつくのでご注意を)

で、コルクの面を少しだけ力を入れて転がし完了!

(強すぎると中の金属が潰れて吹奏感が変わってしまう等の原因になります)

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真横から見るとこんな感じです。

リードの先端が宙に浮いた(?)状態ですね(迷走)



こうやってコルクを一時的に潰して柔らかくしてからご使用の楽器に装着することで、ソケットにぴったりのサイズに馴染むというわけでございます。

何よりもとのコルクから何も減ってないのが良い!なんかもったいない感じしますもんね(節約家の癖)




【コルクがゆるいとき】

ゆるいというのは、コルクが小さい·細いことが原因なので、太くします。

火を使うので、周囲に燃えやすいものがないか確かめてから行ってください。


①まず、リードのコルクの部分に水を染み込ませます。


②これまた水を染み込ませた新聞紙を、コルクの部分に巻きます。
余分な新聞紙は危ないのでちぎっておきましょう。

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※新聞紙がないほうが効果が早く·大きく出るのですが焦げやすいため、今回は新聞紙を巻いてじっくり加熱します。(もちろん焦がした経験あり笑)


③巻いた部分をライター等の火でまんべんなくゆっくりあぶります!
(動画ちょっとはやすぎた)

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こうして熱を加えることによりコルクが膨張します。


慣れてない人はろうそくを使うと落ち着いて作業ができるでしょう。


動画では削ってないリードを使っているのでケーンの部分がっつり触っちゃってますが、完成リードの場合は壊さず且つやけどしないように気をつけて持ちましょう。


熱が冷めるまで放置します。
熱がとれる前にソケットに入れてしまうと、コルクがつぶれたまま固まってしまうので注意。


新聞紙をはがして完成!


ちなみにお店で1500円くらいで売ってるやっすいリードだと、たまにコルクの部分がプラスチックでできたコルクもどきのものがあるのですが、そちらには使えません。(やったことないけど)


以上カナシムラの豆知識でした。


コロナが落ち着いたらリード買ってくださいね。


次回は楽器にキーがくっついちゃう~!ってときの応急処置を伝授します。



他にもリクエストや質問お待ちしてます。

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