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あなたは羨望の的

他人と比較してしまう、他人の目を気にしてしまう。そんな類のことで悩まれている人をネット上でよく見かけます。
けれど、私は思うのです。他人と比較できるのも、他人の目を気にしてしまうのも、長所ではないかと。

私の(たぶん一番の)短所は『他人を気に掛ける』ことができない、です。

小学生だった時代から。
気がついたらゴタゴタの真ん中にいることも、他人が泣いているのに気が付けないことも、相手の気持ちを考えずに発言してしまうことも。
はっきり言われないと分からないことも、自分もはっきり言ってしまうことも、クラスメイトからいつのまにか距離を取られることも。
つまり、周りが見れない、空気が読めない、思いやりが足りない。整理すれば、全て根幹は『他人を気に掛ける』能力の欠如、です。

そんな私からすれば、自分を他人と比較してしまう人は、『周りのことも自分のことも分析でき、かつ比較まで出来る』人。他人の目を気にしてしまう人は、『自分が他人からどう思われるか予測できる』人。
私にとっては、正直言って羨望の対象です。本気で悩まれている方には申し訳ないことかもしれませんが、本当なんです。

私は欠けています。だから、他人と比べたり他人を気にしたりして悩むことはあまりないです。
けれどそれは幸福なことかと問われると、確かに悩みは少なくて幸福ではあるのだけれど、友達や理解者を得るのがものすごく大変、という一面があります。
何が他人を不愉快にさせるか、分かっていないのだから当然です。悪気がある訳ではないと理解してくれる人は多くありません。悪気がないから悪くない訳でもないですしね。まず不愉快にさせてしまった時点でだいたいは終了です。

私の劣等感。他人が自然に出来ていることが出来ないこと。ひたすらに鈍感に日々を過ごしてしまうこと。結果、大切な人が傷つき去って行くのを見ていることしか出来ないこと。もしくは去って行くのに気付きすらしないこと。
当たり前に周囲が気付いていることに気付けないことで損をしたことも得をしたこともありますが、仲間はずれにされている感じは否めないし、実際にされていたことも多いです(が、あとから教えられないと分かりません)。

そんな私には、他人の気持ちに気付き、自分との距離感が分かるということは悪いことではないと思いますし、むしろ長所だと思えるのです。
少なくとも、私よりは優れた洞察力と人間力をお持ちです。


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