身銭を切る、ということ

私はアイドルヲタク、中でもHello! Projectに所属するアイドルのヲタ、所謂ハロヲタである。ハロヲタを名乗る以上、ハローに所属するグループ・個人全てを広く応援しているわけで…とは言うものの、全員を平等に推せる体質では無く、やはり私の中での推しにも順序はある。現場に行く(=コンサートやイベントやらに参加する)頻度も大体その推し順に応じている(筈)。

その現場には無銭イベもあるけど—例えばCDリリースイベント…ショッピングセンターやCDショップのイベントスペースなどで数曲のミニライブやトークなどを披露するイベント… そのイベント自体を見るだけならば無料のことが多い。CDを購入(時には購入予約)すると特典としてメンバーと握手ができたり、優先スペース(ステージ前の近い場所)で観覧できたりもするけど、そのイベントを観覧すること自体は大抵無料である。自分がリリイベに行った時は当然、CDを複数枚買いますが…。(仮にCDを買わなければ無銭イベとなるけど、私的にはその会場まで足を運ぶ時間・手間・交通費の発生等々…を考えると、完全に無料とは思わない。目に見えない形で、支払いの相手は問わないが何らかの支払いは生じている。と思う。)
—無銭イベもあるけど、やはり現場は有償のコンサートやイベントなどが中心である。リリイベや個別握手会などのCD1枚分からチケット代が7〜9,000円近いコンサート、諭吉が数人必要なバスツアーや桁がさらに上がる海外ツアーまで費用もピンキリの有償イベントに参加することが、私のハロヲタ活動の殆どを占める。(勿論、イベント参加以外にも、写真集やDVD、グッズを買う、などの支払いが発生する活動もある。)

現場に行きたい=希望・現場に行こう=決意・現場に行く=実行、と言った心の区切りというか段階があるのだが、実行に至るまでに既に諸々の調整が入る。

先ずは「この現場に行きたいなあ」と思うには何らかのきっかけが無くてはならない。演者側からの告知が目にとまったり、友人から誘われたり等々。始まりはここからだ。何らかのきっかけによって、現場があることを知ることがなければ、現場に行きようが無い。そして、「じゃあそこに行ってみようかな?」と僅かでも興味を持たなければそこで終了である。宣伝や告知は大事ですね。演者側からすれば、このスタート地点に客に立ってもらうことは物凄く大変なことだと思う。

次に「この現場に行こう」と決意する。私の場合、ハロプロ関係の現場ならば希望から決意に至るのは容易ではあるけど。ともかく、行こうと決意して何をするかと言うと、先ずはスケジュールの確認と調整でしょうか。その時に他の現場がダブっていたり、仕事や他の予定が入っていたら行きようがないので。逆に言うと、「この日は○○の現場が入りそうだな」と予感したら敢えて予定を空けておくこともある。例えば推しの誕生日近辺にバースデーイベントが入りそうなことは読めるわけで。
ところが行こうと決意し、予定も空いているものの、それこそ調べてみたら会場が遠いとか朝が早いとかチケ代が高いとか、はたまた、あのメンバーとは今日は握手したくない(笑)などのしょうもない理由で行かないことにすることもあり得る。一度は行こうと思ってもやっぱ何かだるいからやめた、というケースも多々ある。

こうしたわがままな事情を乗り越えてようやく当日に家を出て現場会場に向かうことができます。直接の参加費用の他、有形無形の何かを払った結果として現場にいられると言うことを忘れないようにしたい。

私はの側なので、「だから、この場に来てるだけでも有り難いと思え」とは言わないし、そう思うこともないけど(自分が来たくて来ているのだから当たり前)、演者が「今日は来てくれて有難う」と挨拶するのは、それこそ形式的な言葉ではなくて、結構本心なのだと思う。例としてイベント参加を想定して書いたけど、CD購入に至る道筋も本質的には同じだ。

通りすがりのショッピングモールのイベントスペースで見知らぬアイドルがイベントをやっていたとして、立ち止まりイベントを観覧しCDを買い握手をするまで自分はするだろうか? 自分の推しが出演するライブに行って、対バンの見知らぬ他のアイドルの物販に並ぶだろうか?

身銭を切ると言うことはそう言うことだと思っている。口先だけで「応援しています!」と言っているうちは応援していることにはならない。例えCD1枚分であっても、自分の財布からお金を支払うことの重さ・大切さを噛みしめている。

Postscript
先日Juice=Juice・高木紗友希さんのバースデーイベントに参加して、「これは実にお金を払って見る価値があるイベントだった」と感じ、「じゃあ金を払う価値のないイベントって…」などと考え始めたのがきっかけでした。
そして初のnoteでの投稿でもあります。ここまでは一般論・総論的な内容でしたが、これを踏まえて具体的な話しを書きたいと思います。むしろそちらの方が書きたいことで…

追記
各論的な続きを書きました。→身銭を切る話その2

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?