JBS2016とJBS2021を簡易比較してみる

JBS2016とJBS2021を簡易比較し、協会やBリーグのステークホルダーとして皆さんにも検証を促したいという趣旨の記事。どんなことに置いても検証は必要だと思っているので個人的に気になったところを比較してみた。

最終印象
・グラフィックや写真が多用され具体性は減った
・コロナ以前と以後におけるJBAのあり方の変化。中止にせざるを得ない大会もあったため達成するしないの問題ではない部分も多々存在
・国同士の移動制限等があるためアジアオセアニア圏の交流も難しくなったのではないかと推測

個人的に一番気になるのは代表の強化と世界各国との連携の部分なのでそこを見てみる。

1.世界で勝ち抜くための「Japan’s way」の確立

「→」は2021年現在時点での結果。

【JBS2016】
2020年の目標

【男子】
・NBA選手を3名輩出→2名
・2019WC出場→達成
・2020東京オリンピック自力出場→達成
・ユース日本代表:アジア選手権での常時優勝→FIBA U-18男子アジア選手権 2016(2位)、2018(5位)、2020中止

【女子】
・WNBA選手を5名輩出→0名
・2018WCでメダル獲得→決勝ラウンド1回戦中国に敗退
・2020東京オリンピックでメダル獲得→銀メダル
・ユース日本代表:世界選手権で常時3位以上→FIBA U19女子ワールドカップ 2017(4位)、2019(8位)、2021(9位)

【JBS2016】
2024年の目標

【男子】
・NBA選手を常時5名以上輩出
・2023WCでベスト16以上
・2024オリンピックでベスト8以上
・ユース日本代表:世界選手権で常時ベスト8以上

【女子】
・WNBA選手を常時5名以上輩出
・2022WCでメダル獲得
・2024オリンピックで連続のメダル獲得
・ユース日本代表:世界選手権で優勝

【JBS2021】
・世界に通じる魅力を有するスター選手を10人以上
・男子:2023ワールドカップでのアジア1位(パリ五輪出場権獲得)
・女子:五輪・ワールドカップでのメダル獲得
・3x3:パリ五輪出場権獲得

JBS2021は具体性が乏しくなった。男子は2023WCでベスト16以上→2023ワールドカップでのアジア1位に変更された。女子に関してはメダル獲得という目標に変更はなし。ユースに関しては言及なし。

2.国外強化システムの構築・実践

【JBS2016】
2020年の目標
・3カ国(NF)との強化パートナーシップ協定の締結→ドイツ(2023年12月31日まで)
・2カ国リーグとの協定締結(男子)→KBL(期間は不明)

【JBS2016】
2024年の目標

・6カ国(NF)との強化パートナーシップ協定の締結
・4カ国リーグとの協定締結(男子)

【JBS2021】
コロナの影響もあってか海外のリーグ・協会との強化に具体的な言及はなく
国際連携による強豪国とのマッチメイキングのみ。国内の各都道府県・リーグとの連携協会などが重点に。

またJBS2021の「成長方針」の「内部環境」にある活かすべき強み60万人の登録者とありますがコロナの影響もあってか2020年の登録者数は50万人を切っている。嘘は書いちゃダメ。

JBS2021にある「JBS2021において⼤事なこと」の中でJBS2016からの変化が記載されていて「普及」の部分が増えたので尚更数字にはこだわって欲しいところ。

目標や設定を掲げるのは良いこととして達成できた部分、達成できなかった部分はきちんと検証し、言及しなくなった・変更した部分も理由を明らかにすることが必要。尚且つ過去のものからブラッシュアップしたものを作成して欲しかったというのが個人的な感想。

Bリーグではフィリピン人選手も多くなったが契約のことで揉めた選手もいたので是非とも連携強化の方向に動いてもらいたいところ。Bリーグは現時点でアジア枠が数カ国のみが対象。JBS2016に記載のあったアジア・オセアニア地域との連携を進めていくのであればFIBAアジア加盟国に沿った形で開放してもいいのでは?というのが個人的な感想。むしろ制限している意味がわからないので。

Bリーグチェアマンの島田さんはJBA副会長も兼ねているので多忙だとは思うが副会長の立場としての情報発信も願いたい。

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