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第3回 : 西とか

ホテル内の大浴場が本館の方にあり、西館にいる私は一度外に出なければ行けないので、行こうかどうか迷っているリンノスケです。写真は昨日街の調査のため探検した那珂川です。


人生で初めて福岡・九州に訪れてます。西側は京都・大阪・奈良に訪れたことがありますが、それより最大に西といえば、海を越えてバンコクになってしまいます。


2019年の10月。その日はアユタヤに行って遺跡を見に行く日でした。鉄道で片道1〜2時間程度、100円前後で行けるので、金なしバックパッカーとしては当然そのつもりで行く予定でした。

夜になると人で埋め尽くされるカオサン通り

拠点はバックパッカーの聖地とも言われるカオサンだったので、そこからトゥクトゥクで最寄駅ファランポーン駅に向かいました。わかる方はわかると思いますが下車してすぐ、いつものように観光客を狙った怪しい現地の方に声をかけられました。



現「ドコ行クノ?」
私「アユタヤ、日本語上手ネ。」
現「乗リナ」
私「What do you mean?」
現「3,000バーツ(約9,000円)デ全部行クヨ。」
私「高スギルヨ。ダーメ。」
現「2,000バーツ(約6,000円)」
私「行カナイッテ」
現「何バーツナラ乗ルノ?」
私「1,000バーツ(約3,000円)」



何故か私も片言になってましたがそれはいいとして、鉄道で往復200円で行けるのに、さすがにこのやりとりはだるかった。はなから行く気もなかった。



現「(両手を膝について、手を広げてお手上げのポーズ)無理ダヨ。」
私「ジャア乗ラナイカラ大丈夫ヨ。」
現「1,500バーツ(約4,500円)」
私「サワディー(さようなら)」
現「待ッテヨ、1,000(約3,000円)デOK!」



乗るつもりもないのに値切っておいて流石に断れなかったという面では、既に私は負けていた。35度の炎天下の中、何ヶ所もあるアユタヤの遺跡を巡るのはそれはそれで大変なことでもあったので、何かこの人に乗せられ、トラブルにあって生きて帰って来れたらそれはそれでおもしろいなという好奇心もあったので、鉄道の15倍(往復も含む)近くする値段で乗ることにしました。

その人の車内


その人の車に乗ると、いきなりミスチルをかけてきたのですが、ミスチルは通ってないので何の曲かはわからなかったのが申し訳なかったのです。

現「ガソリンナイネ、入レテイクヨ(財布を取り出す)...ノーマニー。ソーリー、返すから先に500バーツ(約1,500円)欲シイ」

いきなり騙された。メーターを見たところ本当に無かったし、トラブルに巻き込まれそうで嬉しかったので、私はすんなり500バーツを渡しました。

ガソリンを入れ終わってその人が車に戻ってきたらペットボトルのぬるい水を渡された。それ、私の金で買ったのか?

現「高速道路デ行ッタ方ガ早イカラ行クヨ。200バーツ(約600円)貸して。」
私「返せよ。(200バーツ渡す)」

車内ではミスチルの後にAKB48、そして「タイで今、流行ってる曲かけて」という私のオーダーによってかけられたShakiraのWaka Wakaという曲がかけられた。一般の方はこの曲を知らないと思うが、私はサッカーをやっていたので知っていた。この曲は2010年南アフリカサッカーワールドカップのテーマソングである。この時は2019年。

私「(あ、今この人の好きな曲をかけられてる。)」

そうして本当に返ってくるかどうかわからない700バーツを払った約1時間後、アユタヤの1つ目についた。

アユタヤの遺跡その1

現「ココデ待ッテルカラ、30分デ帰ッテキテネ」

これはよくある逃げられるパターンのやつだ!これこれ!っと不安になればなるほど嬉しく感じる。


しかし30分後戻ってみたが、ちゃんといた。 おかしいな。


そうして各所を周り続け、昼ご飯も美味しいところに連れてってくれて、夕方3時過ぎにはファランポーン駅に戻ってきた。

昼ごはんのピラフ

既に渡していた700バーツのこともちゃんと覚えていて、それを差し引いた300バーツを請求してきた。


現「アリガトウネ。明日モドコカ行クデショ?LINE教エテ。」
私「(LINEを交換する)」

私を乗せてくれた赤い車🚗

なんででしょう。地球の歩き方にはそういった勧誘には気をつけろと書かれていても、ここにいる私はぼったくられなかったし、置いてかれなかったし、怪しいところに連れて行かれなかった。


求めているものは簡単に手に入らないんですね。

ということで、リンノスケ史上国内最西端である福岡に着いた昨日は、三連休ど真ん中ということもあり、飲食店はどこも激混み。九州の魚(特にイカ)が食べたいと思っていたのですが、あきらめました。福岡滞在はあと6日。果たして九州の美味しい魚(特にイカ)を楽しめることができるのだろうか。


そして今日は福岡リハ1日目。久しぶりに皆様とお会いして、確認と笑顔が稽古場に溢れました。
福岡在住の田坂さんが稽古終わりに、私達ホテル組の近くのお店をアテンドしてくれて、ふとっぱらという居酒屋に行きました。美味しかったです。なお、イカはなかった。

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