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考えていること

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日々、考えたことを少し長い文章で。まだまだ人として未熟だからきっと考えは変わっていくのだろうけれど、その途中過程を書いておきたい。
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#小説

何を書きたいかは、これから見つけていけばいいんだ。

何を書きたいかは、これから見つけていけばいいんだ。

小説家であり続けるために、ライバルの少ない分野で書き続ければいいのではないか、というような記事を書いたのはほんの1か月前なのに、今はまた真逆のことを考えている。

ライバルの少ない分野というのは、たとえば、科学書やビジネス書のゴーストライターを小説で書くという仕事だ。きっと需要はあると思う。ライターと小説家の両方をガチでやっている人しかできないから、ライバルも少ない。できます、やりますと看板を掲げ

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小説家であり続けるために、何を書くか考える

小説家であり続けるために、何を書くか考える

このタイトルに嫌な気持ちになる人は多いと思う。わたしもつい数日前までそうだった。小説を書く人は、内から湧き出る切実な自分の書きたいことがあって、それを書くべきだと思っていた。

自分には書きたいことはないと言い切るベストセラー作家は案外たくさんいて、小説に対する真面目な態度ではない気がして、こっそり嫌だなと思っていた。わたしが嫌だと思おうが、そうでなかろうが、本が売れている。すなわちたくさんの人に

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植物を育てるように物語をつむぐ

植物を育てるように物語をつむぐ

植物を育てようと思い立ったのは、自粛生活を満喫している友人と動画通信で話して触発されたから。彼女はレモンを収穫していた。次はバナナに挑戦するのだという。

過去に何度か育てたことはある。いつも忙しさに追われて放置してしまい、枯らして、苦い思い出で終わってしまう。でも、ずっと家にいる今ならできそうな気がする。それで、放置されていたプランタの土をかき回して前の植物の根を取り除き、引出しに眠っていたベビ

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自分から離れよう、ほんのひとときだけでも。

自分から離れよう、ほんのひとときだけでも。

自分の体を離れてほかの人間に自分の意識を注入し、しばしの間、その人間として自分とは全く違う人生を経験して、また自分の体に帰ってくる。そんなことを最近はしている。

みんながよく知っている言葉で言えば「読書」という体験だ。何だ、ただの読書か、って思ったあなたは、もしかして、しばらくの間、小説というものを読んでないのではないだろうか。読んだときの身体感覚を忘れるくらい、ずっと読書から離れているのではな

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最初の一歩を踏み出さなくては。ゼロはいくら積み上げてもゼロのままだから。

最初の一歩を踏み出さなくては。ゼロはいくら積み上げてもゼロのままだから。

飼い主さんを探している保護猫ばかりを集めた猫カフェで、猫と戯れた。とても行き届いた猫カフェで、猫は楽しそうにのびのびしてるし、人懐っこいし、オモチャを揺らすとあちこちから若い猫が飛んできてじゃれついてくる。

しばらく床に座って子猫と遊んできたけれど、大きなのっそりした老猫が近づいてきて、ふともものところをチョイチョイとする。登れる高さにしてあげるとよじ登ってしがみつくようにわたしの上で丸くなって

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「やりたい」をひとまかせにしない暮らしをしたい

「やりたい」をひとまかせにしない暮らしをしたい

noteでフォローしている村田さんの記事を読んで、そういえばわたしも最近、ブログの更新頻度を上げようと決意したことを思い出した。思い出したということは忘れていたということなのだけど。
記事もリンク先も面白いのでどうぞ。

で、なんでブログの更新頻度を上げようと思ったかというと、まず、現状が手いっぱいで何かを減らさねばならない→じゃあ、やりたくないことを減らそう→やりたくないことって何だろう…と考え

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小説とライター仕事の文章の違い、その理由

小説とライター仕事の文章の違い、その理由

先日、京都在住ライター江角悠子さんの主宰する「ライターお悩み相談会」のゲストで呼ばれていろいろ話してきました。少人数のアットホームな同業者の会だからこそ言えるあれこれ。お悩み相談というより情報交換会のような。楽しかったです。※写真、左から2番目です。(場所:下鴨デリ)

この中で、小説とライター仕事の文章の違いや書くときの違いはなんですか、という質問があって、こんな風に答えたのでした。

「小説の

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