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伊藤彰監督 ありがとう

最も恐れていたことが起きてしまった。

8月14日 伊藤彰監督 解任

スマホのTwitter通知にこの一報が流れた時、思わず天を仰いだ。

悔しくて、悲しくて、辛くて、涙が出てしまった。

彰さんは以下のコメントを残した。
これを読む限り、彰さんは残り9試合でJ1残留を成し遂げることに意欲を持っていたのではないか?そう思うと本当にやりきれない。

伊藤彰監督 コメント
この度、ジュビロ磐田の監督を退くことになりました。約半年、良いときも苦しいときもありましたが、常にチームの為に戦う姿勢を貫いてくれた選手、スタッフ、そしてどんなときでも応援・サポートしてくださった、ジュビロ磐田ファミリーの方々に深く感謝申し上げます。
今シーズン、短い間でしたが積み上げてきた成果を、残り9試合ファミリーの皆様と共に残留という目的に向かい、選手・スタッフと共に闘いたい、そしてファン・サポーターの皆様と喜びを分かち合いたいと思っていましたので、シーズン最後まで一緒に闘うことができなくなったことは無念ではあります。今年のJ1残留、そして来年以降、チームがさらなる高みにいき、強いジュビロ磐田を取り戻すこと、その先にシーズンで優勝を争うチームになることを信じております。
半年、本当にありがとうございました。

ジュビロ磐田公式ホームページより

チームの成績不振で監督が責任を取るのは、サッカーに限らずプロスポーツの世界では良くあることだ。

しかし、今回の解任、本当に伊藤彰監督の責任として良いのだろうか?

確かに、ジュビロは残り9試合で現在最下位だ。

しかし、今季の残留争いは大混戦で勝ち点差は僅差だ。
J1残留、もしくは、PO進出まで順位を上げるチャンスはまだ残されている。彰さんには最後まで指揮を執って欲しかった。

想定外のシーズン

現状の戦力で、彰さんは本当に良くやりくりしてくれたと思う。

前年のルキアンと小川航基がいないことや、
リカルドグラッサやドゥドゥの合流が遅れることは前提としても、今季のジュビロは以下のような想定外が多かったからだ。

1)FWの離脱と極度の決定力不足。
2)去年チーム得点2位の 山田大記 の負傷長期離脱
3)左WBで期待されていた 高野遼 の負傷長期離脱
4)新型コロナウイルス感染拡大による選手の離脱

特に1)は大津祐樹とラッソの離脱が重なったこともあり夏場は特に深刻だった。直近の7月~8月現在、7試合でたった1点しか得点できていない。

悔しい敗戦

6ポイントマッチだった以下の2試合を落としたのが本当に痛かった。

7月6日のホーム福岡戦 0-1 
7月9日のホーム神戸戦 0-1 

いずれも、大津祐樹とラッソが離脱中の試合だった。杉本健勇、ジャーメイン良、黒川淳史なども奮闘したが、いかんせんゴールが遠かった。せめて1試合でも勝てていれば今見える景色は違っていただろう。

夏の移籍ウインドー

他のクラブは着々と補強を進める中、ジュビロは松原后のみ。レフティーで左WBができる松原后の補強は的確だ。

しかし、決定力不足だったFW陣の補強はできなかったのか?彰さんの要求に沿った補強が進められたのか?
こればかりは交渉事なので、外野の私なんかは知る由もないが。

一方で、ジュビロは赤字続きだったのも事実。移籍金不要の松原后の補強が精一杯だったのかもしれない。

浦和戦大敗が決め手

静岡新聞によると、前節浦和戦0-6の大敗が決め手だったとある。

確かに浦和戦はショッキングな負け方で、得失点差としては痛いが、大敗であっても1敗は1敗だ。彰さんと一蓮托生と言いながら、一試合の大敗で解任決定というのもいまいち納得できない。

伊藤監督のコメントでは残り9試合に意欲も見せていたし、もっと長い目でみて欲しかった。

愛すべき人柄

彰さんがジュビロに来てくれて、モダンで、選手全員が同じ絵を描けるサッカーができるように戦術を落とし込んでくれることを何より期待していた。

ゴールを決めた時には誰よりもガッツポーズし、
選手やゴンさんと肩を組んで歓喜の輪の中に入っていく。

惜しいシュートの時には、誰よりも悔しさを身体で表す。

「ジュビレーション」では選手と一緒にペンライトを振ってくれた。
「勝利は続くよ」も一緒に拍手で参加してくれた。

試合後のインタビューでは、冒頭に必ずサポーターへのコメントを寄せてくれた。理路整然と「良かったこと」と「課題」を言葉にしてくれた。

そんな素晴らしい人柄で理論家の監督がジュビロを去るのは本当に悔しい。

あくまで個人的な想いだが、万が一J2に降格になったとしても、J2で再び彰さんの体制で1から出直しても自分は納得した。内実はスポンサーなどの関係もあって、そう簡単ではないのかもしれないが。

山田大記のコメント

今季は残念ながら負傷で長期離脱中の山田大記。Twitterで以下のコメントを残してくれた。

今季開幕時からラジオなどのメディアで彰さんが来てくれた事をすごく喜んで話していたのを覚えている。少なくとも山田大記はじめ選手との間では良好な関係を構築していたのならば、これほど嬉しいことは無い。

後任監督への想い

後任監督は現時点は明らかにされていない。

今回の彰さん解任の件は、自分の中でそう簡単には割り切れそうもない。

今後の経緯を見守ろうと思う。

伊藤彰監督へ

ジュビロ磐田に来てくれて本当にありがとうございました。

短い期間でしたが、彰さんと共に戦えた日々はジュビロサポーターの一人として本当にかけがえのないものでした。勝利という結果になかなか結びつかなかったのは残念でしたが、長い期間ジュビロを指揮して頂いて、いつの日かタイトルを取ることを夢見ていました。

彰さんなら監督をして欲しいチームはたくさんあると思います。本当に寂しいですが、新天地でのご活躍を心からお祈りしています。


最後までお読みいただきありがとうございました。

さようなら「俺達の伊藤彰」

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