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ソーキングの水(遊び実験)

※加筆がある場合は末尾に記載します

(最初に注意事項ですが、今回の記事は何かの有効性を示すものでもなく、まともな実験でもなく、遊びの途中経過を垂れ流すだけです)

古くなった水でソーキングするとチランジアにシミが発生することは確実にわかっていて、店では2-3日に一回の頻度で舟の水を全交換しています。水量約40Lに対して株数大小約30-70程度ソーキングして交換。実際はもうちょっともちますが、商品ということもあって確実な安全圏内で交換しています。

店の方ではホースで水の交換をするので特に不便はないですし、なにより仕事モードなのでそのままで問題ないのですが、厄介なのは個人栽培場。ここではホースが使いにくいのでバケツで交換することになりますが、それは大変な作業で。これは皆様も同じかと思います。

というわけで水のもちを良くできないかと試しに高性能活性炭を用いて様子を見ることにしました。

活性炭は、水の流れがないと効力を発揮しないのでアクアリウム用のろ過機を使用しました。そのままでは舟の端が邪魔になるのでハンダ小手を使って端を一部切り取っています。

導電率の測定
EC(Electrical Conductivity)
炭酸塩硬度の測定
KH(アルカリ度)

測定項目は上記2つだけですが、ある程度は掴めると思います。

導電率測定ではイオン化された物質の総量を知ることが出来ます。水道水と比較してどのように変化するか。水道水と比較して高いほど不純物が多くなっていると読み取れます。

KHは説明が難しいのですが、pH変動における緩衝能力といったところでしょうか。この値が高いほどpHが高くなります。pHは液体以外に二酸化炭素等気体の影響も受けるので、KHの方が正確な液性を測定できます。例えば、炭酸水は二酸化炭素の影響を受けて酸性を示しますが、二酸化炭素が抜けるとほぼ中性となります。KHは変化しません。
水が劣化すると通常は酸化してpHとKHが下がります。これは主にたんぱく質汚れが起因しており、たんぱく質がアンモニアや亜硝酸を経て硝酸に分解されることで起きます。これは硝酸が強い酸性だからです。

よって、上記の値を計測することによって、水の劣化具合はある程度読み取れます。

ただし、重大かつ稚拙な問題があって、古い水でのソーキングでシミが発生することは間違いがないのですが、なぜ古い水だとシミが発生するかが明確にはわかっていないのです。つまり、仮説に仮説を重ねているという迷宮入りまっしぐらの…(略)
しかも比較実験でもないので、答えの出しようがなく、感覚で見極める形です。

というわけなんですけど、何事もアクションを起こさないと何もわからないので、何かヒントがあればなぁくらいでやっていきます。何もやらないよりかはマシなくらいで。

ちなみに3日経過した時点でKHの変動はなし。導電率は15μS程度上昇(上昇を続けています)。白濁、匂いはなし。黄ばみはあり。
黄ばみ以外はほとんど気にならない状態です。

ちなみに4000倍希釈の液肥だと水道水と比較して160μSくらい上昇します。1000倍希釈だと640μSくらいの上昇。

ひとまず以上です。またこの記事に加筆します。

番外ですが、4000倍希釈の液肥なんて水道水と変わらないだろと言われたりしますが、水道水の導電率80μSに対して240μSに上がった4000倍希釈の液肥水が同じだとは自分には思えません。アクアリウムであれば、液肥で160μSも上がれば確実に富栄養で崩壊します。絶対に飲みたくもないです。

対象の植物によるわけです。成長量の少ないチランジアや多肉植物に対して4000倍希釈の液肥が薄いとは思えません。前提としてチランジアの場合は肥料無しでも自活して成長できますし。
トマトだと圧倒的に薄いです。セントポーリアだとちょっと薄いです(施肥頻度が高ければちょうどいい)。アクアリウムの水草だと50000-100000倍レベルの世界となります(植物体が接する水量が多いから)。

アクアリウムにおける水草栽培


チランジアの実生では4000倍希釈の液肥を月に1-2回散布して栽培しています

2023.10.17加筆
その後は、KHの変化はないまでもEC値は上昇していくので、1週間に1回程度全水量の2/5程度を交換するようにしています。これで今のところシミ等の問題は発生しておらず、効率的にソーキングができるようになりました。

使っている活性炭は2ヶ月間有効なものですが、1ヶ月半程度で交換していこうと思います。

水の黄ばみだけが気になりますが、慣れ親しんだアクアリウムのような間隔でソーキング水が維持できており、新たな扉が開きそうな予感?がしております。

次は頃合いを見て「ケイ酸塩白土」を試してみようかと考えています。

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