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国籍が違うということによる、居場所のなさを・・・

今年は人生で初めて、NHKの朝ドラを定時に見れる環境になり、「なつぞら」のなっちゃん役の広瀬すずさんを始め、ひとりひとりのキャラクターとその演技に、朝からすっかり酔わされている、今日この頃です。

そして今朝は、その後の「あさイチ」で、柳美里さんを拝見してビックリ!

人ってこんなに変われるものなのだろうかと思うぐらい、小説を通して出会った彼女とは、全く違うイメージだったのです・・・

今ではシングルマザーとして育てた息子さんが大学生になり、宮城県の南相馬市で地元の人と溶けあって、本屋さんを営んでいました。

希望されるお客さんには、自ら選書をされながら「本の表紙は、世界の窓!本屋さんには、こんなにいろいろな世界の窓があるんです。だから私は一人の人と、一冊の本との仲人さんなんです。」と、おっしゃっていたのです。

素敵な言葉ですよね、本は世界の窓。

目をキラキラさせながら、本を紹介される姿が・・とても美しかったです。


実は初めて彼女の本を手にした時、題名は忘れましたが、壮絶すぎて、読むのに苦労したことを覚えています。

それは彼女が在日韓国人であることから、彼女が経験した「いじめ」がほんの少し想像できたからであり・・・

韓国に在住する日本人として、また韓国出身の娘が日本で受けた「いじめ」の経験なども、きっと重なったのでしょう。

そして今朝、思い出さなくてもいいことを思い出したので、ここに綴っておきます。


今から10年前のことでしょうか、娘が中1か中2だったと思います。毎年こちらの冬休みが長いので帰国し、10日間ほど日本の学校に体験入学をさせてました。目黒区のある中学校に、通った時のことです。

下校時、普通の男子生徒が2人来て、娘にいろいろと話しかける中・・

「韓国の女って、簡単にやらせるっていうけど、ホント?」

その言葉に娘は頭にきて、「なに言ってるの~?!ふざけんな!!」といいながら、その男の子のミゾオチに一発パンチを食らわせたそうです・・・


娘は、帰って来てからも怒りが収まらず、「日本の男子って、何考えてるの?頭がおかしいんじゃない!!」といいながら、次の日学校に行きたくないといってたのですが、残り数日だったので我慢して通いました。

それも「お母さん、先生には言わなくていいからね!言う価値もない・・」と、いいながらでした。


日本人として情けなく、悔しかったですが、この問題は日本にいても韓国にいても常にまとわりつく問題だったので、自分なりに乗り越えていけるよう現実を直視し、たくましく生きていってほしいという想いの中、最後までその学校に通ってもらいました。

これはごく一部ですが、そんな経験などが今の娘をつくったと思ってます。

結局、柳美里さんが経験されたこととは、全然比較になりませんが、国籍が違うということによる居場所のなさは、同じだったようです。


これからの日本は少子高齢化により、海外からの人材を必要としている現在。決して偏見の目で見るのではなく、理解しようと努力しながら、社会全体が一人の人を温かく迎え入れることができる社会に、なれたらいいですよね。

人が変われるんですから、人がつくる社会もきっと変われますよ。

今日はそんなことを思い出しながら、同時に・・・

柳美里さんを通して、温かい希望を感じさせて頂きました。



拙い文章を読んで頂いて、ありがとうございました。 できればいつか、各国・各地域の地理を中心とした歴史をわかりやすく「絵本」に表現したい!と思ってます。皆さんのご支援は、絵本のステキな1ページとなるでしょう。ありがとうございます♡