干し柿、さつまいも、栗。調理に困る ――2023年12月7日

干し柿をなんとかできないかなと思って奥深い奥深い山にじゃ、そう、奥深デカ蟹が、めちゃデカい蟹がやばい迷い込んだ人間をご馳走さまする山に行って、帰って、温かくて暗い、湿った部屋で一人で考えていたところ、ラム酒じゃんと閃いた。

そのありきたりな閃きにだいたい一週間近くは心身をやられた。なにしろありきたりすぎた。誰もが考えつく閃きだった。しかもありきたりなのに田舎すぎてラム酒が売ってない。将来の展望も見えない。もう死ぬしかない…。そんなときに一つの天啓が舞い降りた。「「シナモン」」。

だがシナモンもありきたりすぎた。もう死ぬしかなかったので死んだ。するとどうだろう。芳しい香りに包まれて不死鳥が蘇った。俺は蘇らなかった。だからこの話はもうおしまいなんだ。

というわけでラム酒に干し柿を浸したものを、小さく切り、それをクリームチーズとともにクラッカーに乗せたものが出来上がった。シナモンを振りかけてさあおあがり。

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