倉垣吉宏

舞台芸術創造機関SAIのという劇団の主宰。ほぼ全公演の劇作・演出を担当。俳優酒場「月光…

倉垣吉宏

舞台芸術創造機関SAIのという劇団の主宰。ほぼ全公演の劇作・演出を担当。俳優酒場「月光密造舎」「SAI BAR」を運営。2017年より東京江古田にあるアトリエ・サードプレイズを管理しています。演劇を使った交流と交錯の思考実験・備忘録として書いています。

マガジン

  • 東京都内の地下室は水没が怖い

    地下室って素敵な響きですが、恐ろしいこともたまには起きるのです。

  • 想念安置場

    思考の奔流をそのまま記すための場所。言葉、写真、映像、音楽。メモは筆記とは限らない。

  • 演劇BOOK

    演劇関連のブログを書いています。

  • 2020年4月以降で新規で配信に挑戦する演劇人向けの記事

    原則、濃厚接触前提・三密前提でしか従来の演劇はつくれません。そんな中、さまざまな配信サービスを使った演劇人による配信が増えてきました。iPhoneなどの普及により配信のハードルは下がったものの、そこにクオリティを付与しようとすればひと手間必要です。この記事では、かんたんで効果的なクオリティUPを目的にした機材紹介を行っています。

  • 舞台芸術創造機関SAI展「死の表象と再生術」製作日誌

    15周年年記念回顧展並び生前葬開催決定 上演は死と再生の繰り返し 泡沫の夢である舞台演劇の“死”を弊劇団の歴史を使い表象し、そして死から次なる命の創造を試みる2週間連続の企画展示。 舞台芸術創造機関SAI展 【死の表象と再生術】 期間2019年9月23日[月祝]-10月6日[日]

最近の記事

アトリエが水没しましたDAY6-第一部・完

公開された動画自体は事故後一週間ですが この記事を書いている時は、事故後一ヶ月 自分の感覚的にも強制的に全てのことが変化してしまったわけで 思うように物事が進まない絶望感と、仕方がないこととはいえ何かやり方はあったのではないかという無力感と、今目の前に迫りくるものと、それぞれ向き合いながら過ごしてきました。 度々このnoteでも書いてきましたが、今回の件は想像以上に被害や影響があり、復旧や復興にもかなり時間がかかります。当初の検討では悪くても8月いっぱいぐらいだろうと思

    • アトリエが水没しましたDAY5〜復興編・続

      もう半月経つわけですが、 保険査定などが入ったのが月末だったり 今後の予定がある程度見通しが出来たのも最近なので、このシリーズで公開してる動画からそこまで事態が進んでる感じがしないわけです 8月に突入して、毎日茹だるような暑さが続きます。 水没したプロジェクターの代わりが急遽必要になったため取り寄せした機材も、予定よりも配達が遅れました。 一時間ほどでしょうか、 遅れてやってきた配達員の方は、汗だくで、 こんがりと日焼けしています。 「遅れてすみません」 と謝って下さいまし

      • アトリエが水没しましたDAY4〜復興編・序

        進んでは立ち止まり 進んでは立ち止まり 次から次へといろんなことが起きるので、 一日一歩、三日で三歩、三歩進んで二歩下がる って本当にあるんだなぁ って気分でごぜえますだ!!! 七月終わるのに、結局、アトリエの復旧は 八月いっぱいかかる ようです。 お知らせやらなんやらと、 まとめて、きちんと一回ご報告します。 各種サービスの再開なども、ようやく見通しが立ってきたので・・・ うおおおおおおおおおおおおおおお!!!(魂の叫び) 話題は過去に。 浸水してから数日、実

        • アトリエが水没しましたDAY3〜究明編

          非常時も、一週間経てば日常であると感じる 人の順応性の高さに驚くばかりである 今日は水没の三日目。 これは多く語るよりも、動画を見てもらう方がわかりやすいと思う。いや、専門的な話いっぱい出るからわかりやすいわけではない。だけども、どれだけ特殊な状況にあったかということは、伝わるかと思う。 自社ビルとか、前のオーナーが自分で作ったビルとか、そういう類いの物件を持ってる&住んでる人は、一度確認してもらった方がいいぜ!!とさえ俺は思ったよ。 尚それだけではこのnoteの趣旨であ

        アトリエが水没しましたDAY6-第一部・完

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        • 東京都内の地下室は水没が怖い
          4本
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          5本
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          4本
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          3本
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          12本

        記事

          アトリエが水没しましたDAY2〜確認編

          ことの起こりを一通りまとめたら、だいぶん気持ちの整理がついたところもあり、よし、頑張るぞー踏ん張るぞー という気持ちで、自宅で先日の「邪宗眼」の映像編集の仕上げを続行。 あと少しや、、、、 あと少しで、アーカイブ版が完成するんや!! そう思ってたら突然深夜に 「ビー!!ビー!!ビー!!ビー!!」 水位警報機の音が鳴る・・・ 「アルフレッドカメラ」というスマホやタブレットを監視カメラに出来るアプリがあって、それを使ってドライエリアの様子は24時間モニタリングしている。

          アトリエが水没しましたDAY2〜確認編

          アトリエが水没しましたDAY1〜絶望編

          皆様こんにちは。 舞台芸術創造機関SAIの倉垣吉宏です。 東京都内に拠点を置き、舞台演劇をつくったり、映像制作や舞台のプロデュースなどをしたりしています。 今回久しぶりの更新となります。 なぜ、noteを書こうと思ったかはシンプルで 「自分たちの拠点が水没したから」 です。 水没から一週間が経過して、ちょっと気持ちに余裕が出てきたこともあり、これまで起きたことを、記事と動画でお伝えしていこうと思ったのです。 動画についてはほぼドキュメンタリー。撮ったものを繋いだりしただ

          アトリエが水没しましたDAY1〜絶望編

          DPP2021終演とリブート。

          「リブート」する。 パソコンの再起動の意味だが、今はフィクションに対して〝仕切り直し〟のニュアンスもあるらしい。 SAIの一番最初のリブートはどこだったのか。 毎公演.毎作品.が リブート対象のようにも感じる。 明確な記憶の記録。 2005年11/23 路上音楽超劇ケロイド 2010年12/03 FOOLS PARADISE〜愚者の楽園※初演 2014年11/23〜 イト-変異する演劇/展示する演劇 そして今回の「17th DARK PARADE」がそうなる。 周年単位

          DPP2021終演とリブート。

          #211025の記録

          少年期に聴いた音楽はその後の人生でずっと残る。 まだ何も知らない頃に素直に純粋に吸収したから、折にしてその扉が開く感じ。 歴史的価値とか、文化性とか、そういうのではなく。音が好きとか歌詞が好きとかリズムがいいとかメロが好きとか声が好きとか好きな要素があればあるほどいいし見つけられるもの。 めちゃくちゃ嫌いになる時期があっていい。 好き過ぎるから嫌いにもなれる。愛憎表裏の方程式。コインのどちらを選んでターンを終わらせる?その時々。でも結局また好きを選ぶ方が気持ちがいい。その繰り

          #211025の記録

          変革の季節。

          ワクチン接種の1回目を8月にして、 再来週2回目の摂取をする。 1回目摂取した時に動画を回していたけど、なんだか違うな??と感じてお蔵入りさせたことがもう1ヶ月前だった。 前回動画を出して、コメントや、個人的に連絡をくれる方もいて、変に心配をかけてしまった気もする。元気です!!! また別の機会で紹介するが、兎亭さんと共同で行っている演劇配信のU-3の活動が活発でもあり、比較的いろんな現場で配信や撮影、映像に関わることをやらせていただいている。ビデオグラファーのようなことをし

          変革の季節。

          コロナ禍でSNSデトックスしてみた結果

          突発性難聴になった時よりも明確にSNSを離れていた!!! 動画でも喋ったが「これは限界だな」と思ったわけです。 Twitter開いたら、毒毒毒毒!!!! こんなに心荒むスラムあるかよってぐらいの状況でウンザリしてしまった。これはいかんと思ったのだ。俺だって正直人間だ。辛い時は辛い。しんどい時はしんどい。これは直視出来る環境ではない!と思って「ゴールデンカムイ」の一気読みをしてSNSから逃避することにした!!! 実際。真面目に、今出来ることを、やるだけの話なんだけど、反作用

          コロナ禍でSNSデトックスしてみた結果

          【御礼日誌】ボス村松の自転車泥棒、終演致しました!!

          「ボス村松の自転車泥棒」 シアターミラクルでの公演、全6ステージ。 まずは御来場・御視聴下さった皆様。 そして、気にかけて下さった皆様、応援して下さった皆様。 公演に携わった全ての方に、深く御礼申し上げます。 本当にありがとうございます!!! 昨年の4月に無期延期となった「ボス村松の自転車泥棒」移り行く時勢の中で、どうにか出来るのか果たしてどうなのかと、座組全体で揺れながら、最終的に今日が最後の通しです。 となった時の、あの苦々しい気分はずっと心に残ったままになっていた

          【御礼日誌】ボス村松の自転車泥棒、終演致しました!!

          【お知らせ】左耳突発性難聴になりました。

          お久しぶりです、 舞台芸術創造機関SAIの倉垣です。 タイトルの通りなのですが、 6月上旬、左耳突発性難聴になりました。 本日、最後のステロイド投薬で、ようやく自分の中で目処が立ったこと 目処が立ったはいいけれども、諸々のスケジュールが遅延している都合もあり、一旦正直に告白しようと考え、本日各SNSにてお知らせを出させていただく判断をしました。 内容的にご心配をおかけするようなタイトルですが、一番厳しい状態はクリアされたと思っていますので、先ずはご安心下さい。 この事

          【お知らせ】左耳突発性難聴になりました。

          酒場は人生の交換をする場所である

          「飲食店はこの一年ずっと厳しい」 呪文のように言い続けられており、その飲食店に卸をする業者も厳しい。厳しいところの負の連鎖は続くように出来ている。 集まって何の対策も無しに騒ぐことは確かにいけないのだが、何も考えずに言われたままあれはだめこれはだめというのは、根拠無しに指示している側と対して変わらない。 結局自分で情報を探すことが自分や周りを守ることにつながる。 自分の劇団でやっているコミュニティ酒場「SAIBAR」は、BARと名乗ってはいるがいわゆるBARとはかなり違

          酒場は人生の交換をする場所である

          交換可能な感覚としての眼=レンズを変えてみる

          カメラ越しに見た世界が愉しいのは、視力に対するコンプレックスがある。 私は両目共に子供の頃から視力が悪い。 1.5くらいの経験は本当に幼い時分だけで、小学校低学年から0.7ぐらいだった。 眼鏡を作ったのは高校生卒業してからなので、それまでは席替えしても前の席に座り、授業を聞いて黒板に書かれた内容をノートに必死に書いていた。 両眼ともに近視であり、片方乱視なので、世界のピントが常に合っていない。 幻影のような像たちを一つに束ねる眼の運動はずっとやってる。三重に見えてるなん

          交換可能な感覚としての眼=レンズを変えてみる

          延長される緊急事態宣言に関して、公演や劇場はどうなるのかまとめ(5/8)

          上記のまとめのように ・無観客での公演 から ・客席50%未満 ・夜21時まで と、かなり緩和された。 というか、ほんとに蔓延防止目的だったのならそこは緩めていいのか? という疑問と、 劇場や演芸場の有観客再開措置と比較して、映画館や美術館への塩対応が理解不能であると話題になっている。 理解不能な、さながら「とんち」みたいな決定は今回あちらこちらにあるけれど、ひとまずTwitterを眺めると公演を有観客で行うことが出来、安堵する声が目につく。 実際ここ2回有観客での公演

          延長される緊急事態宣言に関して、公演や劇場はどうなるのかまとめ(5/8)

          Twitterが攻めてる話。

          ライブ配信を積極的に行っているがその時にポイントになってくるのがこういったシステム。 Twitterがclubhouseのような音声ツールを導入し、そこでマネタイズ出来るような仕組みを遂に導入した。 clubhouseは便利だけどマネタイズの部分で劣っており情報商材や怪しいビジネス勧誘の巣窟と化してしまった。 そこで皆大好きTwitterが黒船を出したのだ。 実際有料配信のシェア率に関してはツイキャスが国内トップで、それは使い勝手だけではなく、売り手も買い手もTwitterを

          Twitterが攻めてる話。