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サラリーマンが仕事を辞めずに、起業するということ。

「 独立か?今の会社に居続けるべきか? 」

はじめまして、かにぞーです。

上は、起業を考え始めた私が悶々と自問自答してきた問いです。

簡単に私の自己紹介をさせていただくと、戦略コンサルタントの5年目として働きながら、4年目に友人とともにベンチャー企業を立ち上げ今は二足の草鞋を楽しんでおります!!

私の経験から、同じような悩みを抱えている人の一助になれればと思い悪戦苦闘中ではありますがリアルな体験談を綴ろうと思います。

話すことは3つです。

1. なぜ二足のわらじを履くことを選んだのか?
2. 仕事を辞めずに起業する3つのメリット
3. 二足のわらじを履くための3つの条件
まとめ

1.なぜ二足のわらじを履くことを選んだのか?

最初は、ベンチャー一本で本業をやめようと思っていたのですが、

(かにぞー)「あの〜ベンチャーを立ち上げまして業務提携やらなんやらで、忙しくなってきたので、会社をやめたいと思います。。。」

とひじょ〜〜〜〜に良くしていただいているマネージャーに相談したところ、

(マネージャー)「おめでとうございます。でもかにぞーさんなら会社に残りながら、ベンチャーの実証実験が終わりビジネスモデルが回ることを検証するまでこちらと両立して、検証が終わったタイミングでそちらに移るのでも良いのではないでしょうか?」

と言われ、

これは引き止められているの??(・∀・)とも思いながら、いやでもそもそも両立という選択肢があったのか!!と思い、

平日夕方まで働きながら、どうしても入ってしまったミーティングの時間は抜けさせてもらいつつ、夜と週末にベンチャーの仕事をしております。

ポイント:独立or在籍??
①まずは自分ひとりで結論を出さず、関係者(上司や家族)に相談すべき。
②独立と勤め先への在籍は二者択一とは限らない。
③ベンチャーに移籍するタイミングが重要。
→ビジネスモデルの検証を終わらせてから本格的に移動すべき。

2.両立のメリット

仕事を辞めずに起業することのメリットは、3つあります。

第一に、1つの企業に留まることでは見えてこなかった自分の市場価値を痛感できます。

「株式会社〇〇のかにぞーです。」の〇〇のブランド力があればあるほど、自分の話をそれだけで聞いてくれ、少しロジックが荒くても納得してくれたりします。言わば企業ブランドの下駄を履かせてもらっているわけです。

落合さんや堀江さんも書籍の中でこう語っています。

”AIが台頭する21世紀には、AIに価値を「奪われる」人とAIで価値を「生み出す」人の2種類がいる。
前者に当たる、会社にしがみつこうとする”会社員マインド”の人間がどれほど愚かかを、忖度なしでお話した。
落合君はこうした人”湯婆婆に名前を奪われた人”と表現している。”
出典:『10年後の仕事図鑑』

”湯婆婆に名前を奪われた人”とは絶妙な表現で、株式会社〇〇(=湯婆婆)という強力なブランド力で、名前のある個人を”一大組織の構成員”に変身させられます。(良くも悪くも…)

一方で、「株式会社〇〇」の看板を失って、ただのベンチャー企業の創業者としてさまざまなピッチコンテントや交流会に参加すれば、「なんだこのうさんくさいやつ・・・」というマイナスからのスタートを経験できます

これによって、等身大の自分の実力を知れるようになることができ、今まで以上に真剣に勉強する意識の変革にスイッチを入れることができます。

これがなぜ、”2足のわらじを履くことのメリットか”というと、会社での仕事にもプラスの効果があるからです。学習の意識が変わると、今までと同じ内容の仕事でもすべてが勉強の教材に見え始め、学習効率が格段にアップし、その結果会社の仕事の成績も増します。
(実際前期より数字面でみても成長を記録できています。)

つまり、1社にいるときよりも視野が広くなることで、個人の意識(=湯婆婆に奪われた自分の名前)を取り戻し、成長を加速できる点がメリットであると思います。

次に、ベンチャー経営視点でのメリットをご紹介します。

立ち上げたばかりの会社にとって役員1名分の役員報酬を出さなくてよいという財務面のインパクトがとにかく大きいと思います。

私の場合、別の会社員として給与があるため、自分の労働に対しては対価ゼロ、そこで浮いた一人分の役員報酬をエンジニアをフルコミットで雇うことで、ベンチャー企業の成功確率を上げています。

こうしたファイナンス面の柔軟性を持つことがベンチャー企業の経営視点でのメリットです。

最後に、少し消極的ですが、リスク回避という視点でメリットをお伝えしたいと思います。実はこれがサラリーマン起業の最大のメリットだと思っています。

下のグラフが日本と各国の起業無関心者の割合を表したものです。

画像出典:2 起業の実態の国際比較 - 中小企業庁

日本が77.3%と他国と比較して40point以上起業にに対して無関心な理由は、個人的にリスク回避思考が子どものころから植え付けられていることにあると思います。

おそらく読者の方も少なからず起業への不安を感じているかと思いますし、私も今でも感じています。

これは起業に真剣かどうかといった感情論ではなく、現実問題として会社員としてのセーフティネットをもった状態でチャレンジできるということは、それだけ起業後に柔軟にビジネスモデルを変えられるということです。

例えば、すべてを投げ出して1つのビジネスモデルにかけて失敗した場合、資金的にも体力的にも再チャレンジはハードルが高いですが、会社員として定期収入があれば、前回の失敗からの学びを次の起業にいかせるチャンスになります。

まとめ:両立することメリット
①意識が変わり、会社員として仕事にもプラスの影響。
②ベンチャー企業のファイナンス面でもプラスの影響。
③リスクに対してセーフティネットがあるからこそ、再チャレンジができる。

3.二足のわらじを履くための3つ条件

2では、二足のわらじを履くことによる今いる会社、新しく立ち上げたベンチャー企業双方でのメリットを紹介してきました。

しかし、これのメリットを誰でも享受できるわけではないと思います。

先に結論をいうと3つの条件があるとと思います。

まとめ:3つの条件
①職場での圧倒的な生産性の確保
②両立期間/独立条件の明確化
③今の勤め先/家族の理解

第一に、今の本業を3分の2の時間で完了できる圧倒的な生産性を確立すべきです。現時点で目の前の仕事に追われている人が、思いついたビジネスアイデアだけで突っ走るのは大変危険だと思っています。

そこでまずは下記のような方法で、自分の時間を確保し、ビジネスプランをよく練るところから始めるべきであると思います。

”起業していても残っていて欲しい人材”とはどんな人かを逆算してみてください。成果を他の人と同等かそれ以上にあげている人であれば、経済性からみて在籍しつづけて欲しいと思うはずです。

まずは、「起業?したいなら出ていけば?」と言われないために今の仕事の効率性をあげることが第一条件です。

2点目は、「両立期間/独立条件の明確化」です。

本当に起業したベンチャー企業を成長させたいのであれば、どこかのタイミングで独立して経営に専念すべきだと思います。

私の場合、ある大手企業との実証実験が成功し、各種メディアに対してプレスを打つタイミングで独立を考えています。

逆に言えば、大手企業との実証実験が年内に実現できず他にも、協業の声に賛同いただける企業がいなければビジネスをピボットさせるというようにレビューするタイミングや条件を予め設定することが非常に重要だと思います。

これらのタイミングや条件を明確にしないままずるずる両立しつづけることは、双方の同僚に対しても曖昧に見え、コミュニケーション上もよくありません。

最後は、「勤め先の会社/家族の理解」です。

当然ですが、職業倫理上勤めている会社やそのクライアントの機密情報の管理、利益相反について細心の注意を払う必要があります。その上で、起業を認めてくれた会社の懐の深さには感謝しかありません。

もし本当にサラリーマン起業を狙うならそういった副業に柔軟な企業に転職するのもはじめの一歩かもしれません。

会社が認めてくれたとして、基本的に会社で働いている時間以外のすべての時間はベンチャー企業に割くため、家族や付き合っている方の理解が不可欠です。

私も、切り出すのにものすごく緊張して、当然交際相手の方も困惑していましたが3時間に渡る討議の末、最後には「かにぞーの本当にやりたいことなら」と背中を押してもらいました。(事業計画書と収支計画の予実管理が四半期に一度設定される徹底的な監視のもとですがw

もちろん、3点目は周りの環境に依存する部分もありますが、まずは自己完結せず、相談するところから始めるべきだと思います。

まとめ

サラリーマン企業は、リスク回避傾向の高い日本人がイノベーションを生むための最適な方法だと思っています。

そのためには特に「圧倒的生産性の確保」が特に重要だと思っています。
これからもサラリーマンができる生産性向上のコツを紹介していくことで、日本からイノベーションを興す仲間を一人でも多く増やせればと思っております。

これからもどんどん更新していくので、どうぞよろしくお願いします。

かにぞー
Twitter:@KANIZO5

#サラリーマン起業 #ビジネス #起業 #生産性向上

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