テロを防ぐ唯一の方法

>「テロを防ぐ唯一の方法は“次の世代”に引き継いで教えることだと思います。被害者や遺族は苦しみ続けるのだと」

 との遺族の弁。だが残念ながらこのような利己的な主張が繰り返されるうちはテロは止まない。「殺せば相手は苦しむ」と教えても、教えられた側は「では相手を苦しませたければ殺せば良いのだな」と考えるようになるだけだ。仮にテロリスト予備軍に「被害者や遺族は苦しむ」と教えたところで、却って「そりゃ苦しませるのが目的だからな。苦しめば良い。自業自得」と突き放されるのがオチ。
 教えるべきは、その個人が極論や偏向思想や歪んだ自己顕示欲や選民思想に依拠せずに済むだけの適切十分な「論理的思考力・メディアリテラシー・問題解決力・テロリズムに対する批判的思考力等々を高める哲学・心理学」であって、被害者の心情などではない。高水準教育によって倫理観・共感力・協調性が高まった者には「遺族の苦しみ・悲しみ」など伝えずとも、伝える前に自ずと理解する。

 ノルウェーを始め北欧では現時点で人類史上最高水準の教育を施しているが、それでもまだ子供をテロリストに育てる素地・土壌がある、という事実をこの事件は証明している。情報化のスピードに教育が追い付いていないため、世界中でネトウヨが生まれている。加害者のブレイビクはその象徴・一例に過ぎない。
 当然、日本も対岸の火事ではない。それどころか日本はこの犯人から「韓国同様、多文化主義に否定的な国家」として賛美・称賛されている。換言すれば「民度が低い」ということだ。これを恥だと思わなければならない。


あらゆる社会問題の共通原因・根本原因は無知・無教養・未成熟・精神疾患・人格障害。それらが放置される原因は低水準教育
情報分析力や自己肯定感が乏しい者ほど偏狭思想に感化され「己の知見こそ全で真」と自己陶酔したり「殺せば解決」と思考停止する
義務教育で哲学・心理学を教えないから先見性・共感力・自制心・適応力・論理力・倫理観・リテラシー・問題解決力が低くなる

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