見出し画像

助産師になるのはやめといた方がいいの??~助産師専攻の実際と私が助産専攻を選ぶのをやめた理由〜

1.はじめに

 よく助産師になるにはすごく大変だとかいろいろな情報が流れていますよね。実際はどうなっているか気になる方いらっしゃると思います。私が通っている大学は四年生で助産選考が取得できる大学になりますので、専門学校での実際については今回お話しできないのですが、大学で取得する場合の実際について気になっている方に読んでいただきたいです。
 

2.私が通っている大学の助産専攻の実際


 私が通っている大学では3年生までは基礎助産学を助産専攻を取得していない生徒も講義を受けることができますが、4年生に助産師専攻を取得すると、さらに専門的な助産診断や助産技術の科目に加え、助産実習を受けることが可能になります。
 そして、この助産学の科目を入学時は50~80人が受けたいという風に希望していますが、三年生の後半までには希望者が約10人以下にまでになり、さらにそこから3~4人に絞られます。私の同学年では希望している子は最終的には10人もいなかったと思います。一般的な学生が助産師専攻をやめておこうと思う要因と私が実際にやめようと思った理由について書いていきたいと思います。

3.一般的に助産師過程が厳しいといわれる理由

①助産の実習が過酷であるため

 助産実習は看護実習に比べてきついし眠れないといわれています。
また、助産師さんはすごく優しい方と気が強い方が多く、きついといわれているためきつい方に指導についていただくときは精神的にも厳しいことが想像できるのではないのでしょうか。
眠れないのに怒られ、詰められを繰り返されるのは看護実習でも同じかもしれませんが、看護実習には終わりがあります。同じ病棟にも長くても1か月くらいしか行かないことが多いですが、助産実習は10件のお産をとるまで終わらないため、終わりが見えなく半年間くらい続くこともつらい原因であると考えられます。
 また、助産師は様々な場面で自分で考えることが求められます。その責任感につぶされてしまう方もいるのだと感じます。

②母性実習で、無力感を感じる傾向にあるため

 母性実習ではお母さん、新生児、母子間について見ていかなくてはなりません。普段は病気を見ることが多く、知識も思考過程も未熟である状態で実習に行くため無力感を感じる人が多かった印象があります。
 また、基本的には健康な人を受け持つためケアを行うというよりは自立を促していくため、患者さんのために何かをしたという達成感を感じにくいことも無力感を覚える要因になるのだと考えられます。

③自分がやりたいことが本当に助産師でないとだめか何度も考えるため

 助産師の仕事には分娩の介助や妊娠・分娩・産褥期のケアに加えて、産後の育児についての指導やそのほかに女性の一生を支えるという仕事があります。それらすべてを行うことが夢である方であれば助産師になったほうが良いと思われますが、女性の一生を支えたいということであれば看護師でも精神看護の分野からでも方向性は違うかもしれませんがかかわることができるのだと思われます。本当にきついといわれている助産師でないと自分がしたいことができないのかを何度も考えることとなり、その結果助産師でない道を選ぶ人もいるのだと考えられます。

④宿泊費などで想像以上にお金がかかる。

 助産師の実習ではお産があれば夜間であっても電話が来て、その電話がきてから30分以内にはもう病棟にいなくてはならないため、近くに住むことが求められる大学が多いようです。
 そのため近くにあるホテルや物件を借りる必要があります。また、記録がきつくて自炊をすることがきついときもあるためその時は食費もかかります。さらに追加の学費や教科書代で想像してるよりはお金がかかることが考えられ、懸念点になることも多いようです。

⑤成績がある程度必要であるという暗黙の了解があるため

 助産学生は12月末まで長い場合は1月まで実習があり、そのあとに3つの国家試験の勉強をしなくてはなりません。看護学生は助産学生が実習している間に勉強をしているため、1.2.3年のうちにそれなりに成績がとれるようにしておく必要があると思われています。
 しかし、この項目に関しては効率よくこなせば成績をとることは可能であると思います。また、成績をとる方法については別の記事で書いていきたいと思います。

3.私が助産師過程を選ばなかった理由

 私はもともと助産師として中絶や性暴力を受けて傷ついた方たちに対して否定的な態度を示さずに精神的なケアをしたいと思い、助産師になりたいと思っていました。そのため、本当に助産師ではなくてはできないことではないと思いました。また、金銭的にも時間的にも制限されてしまうため、もっと他に自分で勉強したいことをしようと思ったためです。そして、成績をそれなりにとっていたこともあり周りからの期待にこたえなくてはいけないという気持ちから解放されたことも一因かもしれません。

5.結局助産師過程はやめておいた方がいいの?

  きついといわれている助産学生ですが、自分のなりたい助産師像がしっかりしていて、なぜ助産師になりたいかを明確にできる方や、そのために努力して自己研鑽できる方は本当に助産師になってほしいと思いますし、いま助産過程に進んでいる方や助産師さんたちには本当に尊敬の念しかありません。
 しかし、もし私のように周りからの期待とか絶対に助産師をとらなきゃと苦しんでいる方がいるとしたら案外やめても何とかなるし自分のしたいことができるかもしれないということを伝えたいです。
 あくまでも四年制の大学での助産選考の一例ですので参考程度に見てください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?