写真でギターを魅せながら買取査定
私がギターを始めた中学二年のこと、
祖父、叔父、父もギターを嗜む我が家の家庭環境では
興味を持つのは必然的といえる、そんな環境でした。
当時はとにかく色々なギターを見たり、弾いてみたくて
沢山あった祖父や父のギターをとっかえひっかえ出し入れしたり
リサイクルショップを巡っては安いギターを見つけては
改造したり夢中でした。プロになってやる!なんて夢を密かに思いながら
ギター教室、音楽高校、バンド専門学校ギター科なんてものまで経て
幼少期からレコードを集めていたこともあり、世代を超えた音楽には学校でも群を抜いて詳しく、
またギターは商売の真似事をしながらも常に100本程度持っていた事から
プロの先生方にもかなり可愛がって頂いたんですが、
しかし、ある瞬間をきっかけに気が付く…私、ギターを弾く事が好きなのではなく、ギターの作りやいじる事が好きだったんだ!!!と。
そうして私のギター弾き魂はあっけなく終焉を迎えるのでした。
私がこれまで扱ったギターは1万本近い為
本当はいろいろ語りたい内容を沢山持っておりますが、
まずはお仕事、買取査定についてお話をしたいと思います。
内容は兎も角、
お写真だけでも楽しめるよう出来る限り魅力的に見えるよう撮影してみました。
エレキギターの世界で非常に面白いと思うのは
”傷も味”という分野がある事です。
ギターの中には、レリック加工という新品時から
わざと古く見せる傷やクスミを施してあるジャンルまであります。
かく言う私もハードダメージなギターは大好きです。
この無数の傷は使用の際についた本当の傷ですが
この個体は本当に雑に扱われてきたのでしょう…
全体にこのような傷があり、傷としてもあまり格好の良いつき方ではありません。
どちらかというとギターをちゃんと管理してあげれない人とみられてしまいそうな見た目からも
こういった傷は査定減点対象となってしまいます。
金具を見ますと思いっきり錆びて磨き甲斐がある状態。
本体が綺麗な場合はペグなどの金属パーツ類の多くは
互換品も多く交換が可能な為、交換することもありますが
多くはこちらの状態を磨いて使用際し、納得の出来る所まで
仕上げなおします。
また、部品の欠品も同様に現行品や部品取りから、合うものを探し取り付けたりします。
どちらも多少の査定減点にははなってしまいますが
問題なく買取させて頂きます。
此方は多少の使用傷はあるが、ネックや部品類も使用には問題なさそうに見えます。
しかし、こちらは実はピックガードと呼ばれる白いアクリル部分が純正品ではなく社外品に交換されております。
此方はFenderJ社のST-62という現行機種の為、部品も入手しやすく
ピックアップやコンディションはとても良く音の影響の少ない部分ではある為査定減点はせずにそのまま買取させて頂きましたが、
ビンテージ等の高価なものであれば、どこまでがオリジナルかで価値は大きく異なります。
この件に関しましては誤解を受けやすく非常にトラブルが多いように思います。
例えば”他社ではこんな高価買取してる”と満額査定の広告をお持ちになり
憤慨されるというのも後輩のショップで立ち会った事があります。
楽器はプレイとコレクションの二通りの目線があるお品物です。
コンディションのみならず、部品類がどこまで純正品かを確認しておくと
冷静な目で査定を受けることが可能かと思われます。
ピックアップなど、音の肝となる心臓部に近い部品ほど査定に響きます。
閑古鳥では丁寧に説明した上で査定額のご提示を致しますが
他社で思いのほか安いとなった場合は、その理由を明確に尋ねることをお勧めいたします。
こちらはストラップを取り付けるためのピンの穴です。
ダメになってしまい穴をあけなおしてしまっております。
本来楽器屋さんで修理をすると別の木で穴埋めし、
同様の場所に穴あけをし直してくれますが
此方はご自身でやられてしまったパターン。
こうなってしまうと穴を二か所埋め、開け直しと調色などを施したりと
修理箇所が増え、見栄え面からも査定減点せざるを得なくなります。
また、写真では解りづらいですが
写真の左側、ネックの付け根に白い線状の傷があるかと思います。
此方はギターの扱い方が悪く、ボディに負荷がかかりヒビが入ってしまっている状態です。
ネックをボディにねじ止めするボルトオンタイプのギターは最も多い症状の一つです。
こういった面はお客様が見落としがちな査定ポイントだったりします。
ネックと呼ばれる部分はギターの音階そして
感情表現をする部分でも最も重要な部分です。
こちらは弦の張に負け、弓反りやねじれ、逆ぞりなど
細い木部に力が常に加わっている為、経年の扱いがモロに出る部分でもあります。
エレキ・ギターの場合、多くはトラスロッドと呼ばれる調整器具が仕込まれており
その調整内の反りであれば問題はありませんが、調整にも限界がある為
コンディションによっては大規模な修理やネックそのものの交換になることもある為査定では真っ先に確認する点でもあります。
また、指板が弾きすぎて削れて減っていたりはよほどでなければ問題ではありませんが、
フレットが摩耗や浮き、傷などがある場合は過度であれば音が正常に出せない状態となります。
その為、査定には大きく響く点でもあります。
また、製造が若いギターは見た目の状態も大きく査定を左右する事となります。
並であれば問題はありませんが、
付属品や保証書などがしっかり揃っているとプラスの査定になります。
あらゆる目線が査定を分けるギター世界。
しっかり見てもらいたいとなると意外とシビアで難しい世界でもあります。
ご自宅に眠っているギターや楽器等御座いましたら
一万本近い実績のある閑古鳥に是非お願い致します。
閑古鳥
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