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#017 台北MRTのシートはなぜ硬いのか

先日とあるニュースを見た『台北MRTのシートはなぜ硬いのか 真実を公開します!』と言ったものだった

確かに日本の電車のシートは布製で特別硬いと思ったことはないが 台北のMRTで採用されているプラスチックのような無機質な素材は長時間座ると疲れてしまいそうだ


なぜ硬い材質を採用しているのか MRT側は真相を明かす前にFacebook上で市民にクイズを出した 選択肢はふたつ

A:寝過ごし防止のため B:防火のため

意見は様々だったが「当然Aでしょ!」「A以外にない!」「実はどっちもなんじゃないの?」などがあった

MRTが正解として発表したのはBの防火のためであった またMRT側は「確かに固く冷たいシートは乗り心地がいいものではないけれど お客様の安全のためであり ついでに乗り過ごすこともないでしょう?」とコメントしている

これに対して市民からは「そんなわけない、なぜならわたしは乗り過ごしたことがある!」といった意見や「衛生的だからこの材質はいいとおもう!」といった意見が上がっていた

わたし自身は台北MRTのシートが硬い理由は台湾の気候に由来するものだと思っていた 雨が多く湿度が高い台北で布製のシートを採用するのは 濡れやすくカビの発生などのリスクが高いからではないかと思っていたからだ

ところがこのニュースを見てMRT側が重視していたのは防火という安全面におけるものだったことを知った 車両で使用する材質は全て安全基準を満たすものであることも発表されている

ちなみに日本のシートは確かに布を使用しているが 日本シール株式会社のサイトによるとその材質は特殊で防火素材かつリサイクル可能だそう


市民の意見にもあったが衛生面で見ると 台北MRTが採用しているプラスチックのような材質「FRP素材」は最適だ 国籍の異なる語学学校のクラスメイト全員もその清潔さを高く評価していた MRTでは車内はもちろん改札内も飲食禁止にしている これもまた台北MRTが比較的高い衛生状態を保っている理由だろう 日本の地下鉄や電車の中には意外とゴミが落ちているし 雨の日にシートが少しでも濡れてしまうと座るをためらうこともある

しかし東京の平均通勤時間が約50分に対し台湾北部は約30分 想定される乗車時間が圧倒的に長い日本の特に首都圏では同じ素材を採用するのは難しいと言えるだろう


このニュースは「読まなくても問題はない」というジャンルに振り分けられており豆知識(冷知識)として紹介されていた わたしはこれを読んでまた新たな台湾の一面を見ることができたし こういった何気ないことにこそ文化の違いなどを見ることができるのだと感じた 台湾を知ると日本のことも知ることができる 

読まなくても問題はない 豆知識シリーズにはこれからも注目していきたい



*登場した中国語

冷知識 lěng zhī shì  ㄌㄥˇ  ㄓ  ㄕˋ

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https://liff.line.me/1454987169-1WAXAP3K/v2/article/EX8e6aY?utm_source=copyshare


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