届けたい相手。映画『新聞記者』を観て

みなさま、こんばんは〜。

梅雨の時期は体の中の風通しがいまいちで、呼吸がしづらいですね。自然とだるさを感じてくるので、わたしは熱いお風呂に短く入ってパッと汗をかくようにしています。

先日、映画『新聞記者』を観に行きました。

https://shimbunkisha.jp/


公開一週間で興行収入一億突破と、とても多くの人が観ているみたいです。

わたしは角川シネマ有楽町へ観に行きましたが、ほぼ満席でした。若い人からご老人まで色んな方々が観に来ていました。多様な人々を集客するこの作品、皆さんがなぜ足を運んだのか、観てどう思ったのか、とっても気になるところ。

私はというと、『こんな映画って日本に無かったなあ』というのはまずありました。こんな映画とは、今の政権をまざまざと彷彿とさせる設定であること、そしてその体制下で起こっている問題に真っ向から疑問を投げかけているような作品に思われることです。

似たような内容で洋画では『スポットライト』や『ペンタゴンペーパーズ』なんかがありますが、日本では観たことがなかった。そういう意味でこの『新聞記者』がしかも参院選投票期間中に公開されていることは一つの画期的な出来事かもしれません。

他人事や架空の出来事としては捉えられない薄気味悪さというか、臓腑の気持ち悪さを感じる内容ですが、一つだけ書くとしたら、私はこの作品を十代、二十代の若い人達に無料で観てもらうスクリーニングをやってほしいなと思います。

日本では政治のこと、学校でほとんどちゃんと教えてくれないと思います。だから若い人達は政治に興味を持つきっかけがありません。多くの若い人が、政治が自分の生活・人生と直に結びついていることを中々実感できません。

そうやってピンとこないまま大人になったら、例えば自分が社会生活の中で明らかに間違った政治のせいで理不尽な思いをしていても『人生こんなもんだ』、『大変なひとは世界には他にも沢山いるから自分はマシなんだ』という思考停止で盲目的な考えに陥ってしまい、『政治を変える必要があるのだ』とは思いにくいんじゃないでしょうか。

映画を観ない人に映画は観て欲しい。演劇を観ない人に演劇は観て欲しい。アートなくして生きている人にアートを体験してほしい。

去年の初自主企画に挑んだことで、そう思うようになりました。そして、そう思う時真っ先に思い浮かぶのが、まだ小学生くらい〜十代にいる若い人達です。

何のために作品を生むのかは、人それぞれあります。自分のためだったりもします。でも、本当に自分のためだけだったら、作ったらそれで満足できるはずです。でも、満足しない。

だからやはり、人に届けるために生む。そして、そうなるとだれに届けたいのか。これを初自主企画の時にさんざん考えました。悩んで、考えて、自分の中で答えが見つかったときは、遅かった。だから間に合わなかったけど、こたえは見つかりました。

それが若い人たちでした。子どもです。十代の人たちです。

この時期に触れたものが人生をつくると信じています。この時期に、自分で蒔けないタネを大人達から社会から蒔いてもらうことができたら、あとで自分で収穫することができます。どんな時でも。

そのタネが、アートであってほしいと思っています。アートはただの曖昧なものではない。アートの曖昧さのようなものは、時間のことだと思うのです。アートは取り入れて、時間をかけて芽を出す。人がそれぞれ、自分自身の中でいかようにも育てることができる、時間のタネのようなもの。

そしてそれが、人生の、生活の節々で自分自身を助けてくれるのだと思うのです。

『新聞記者』の内容とははなれてしまいましたが、物事を批判する力、考える力を養うさまざまなアートに、子どもたちは触れるべきだと私は思います。小さくて自分たちではできないから、大人が、社会が、その機会をつくる。

だから、私の作るものを届けたい相手の中に、いつも子どもを見据えたいです。常に一番かどうかは分からないけど、相手として子どもは避けられない。絵本づくりや今年春にゲスト出演させてもらった小学校での紙芝居公演は、まさにそれがあるから思い入れがあります。

何ができるかじっくり探っていきたい。

そんな自分の方向性を改めて確認させてくれた映画でもあった『新聞記者』でした。

作品内容を観て思う事があれば、それぞれがどんな些細なことでもいいから個人的な行動に移していけたらと思います。まずは政党とその政策について調べて、投票に行くことですね。ネット検索すれば、分かりやすい画像で各政党を比べた資料を作ってくれている人たちもいます。

まだ観ていない方、『新聞記者』是非観てみてください。



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