ご挨拶

皆さんはじめまして、もしくはお久しぶりです「かのか」と申します。
今回は私がよく滞在している非公式シャニマス総合Discordサーバー【SHINY CORD】内にて、シャニマスnoteでお馴染みのベンプさんより発案された『「我儘なまま」へ向けてソロ曲noteを皆で書いていこう！』という企画趣旨に基づいて書いています。
まとめ記事には随時、書かれたnoteが追加されていきます。

それではよろしくお願いします！！！！

プラスチック・アンブレラってどんな歌？

はい、「いきなり！？！？」と思われた方もいるかもしれませんが、私の考える結論から話をします。この歌は――

　――『アイドル三峰結華』の、”勇気”と”決意”の歌です。

各アイドルのソロ曲はよくあるキャラクターソング的なものではなく「シャニマスの世界でアイドルとして、ファンに向けて歌われている曲」です。
三峰結華のことをあまり追っていなかったプロデューサーさんの中にはこの曲って三峰結華本人のこと歌ってるんじゃ？と思われた方がいるかもしれません。でもこの曲は確かに、アイドル三峰結華の歌なのです。
それを理解していくのに重要なカードがあります。

P-SSR【雨に祝福】を読んでくれ……

安心してください、恒常ですよ。このカードを読む前と後では曲から受けるイメージがまったく別のものになります。
このカードは2021年7月末の限定【く　ら　く　ら】から、わずか3ヶ月後の11月10日に実装されます。当時としては珍しく短いスパンで出てきた理由はただひとつ、翌年2月に迫っていたソロ発売前に出す必要があったのです。

踏み出した”勇気”

あるドラマのオーディションで三峰はいつも自分が表現している”三峰結華”とは異なるイメージの役に挑戦します。やってみたい、必ず役をもらってみせるから！　と意気込む三峰でしたが

結果は不合格、逆に「三峰さんのイメージにぴったり」な別の役でオファーを受けることになります。
自身を苗字で呼ぶなどメタ意識が非常に高く、周囲に対する自分の見せ方と見られ方を常に意識している三峰。彼女が長年培ってきた処世術とも言える「自身の見せ方」はアイドルになっても変わりませんでしたが、それがうまくいっていたからこそ起きたことでした。

三峰の諦観と”決意”

前項の処世術を身につけるに至った経緯はソロ発売時点ではほぼ出ていませんが、ここで三峰の人生観が少し語られます。

……19年の人生で何があったんだ三峰……と当時の私は頭を抱えました(
この考えに至るまでにどんなことがあったのか…詳細はわかりませんが、三峰はこう続けます。

ここ！！！！！ここです！！！！！！！
「どうせ理解なんてされない」と思っていた三峰が「わかってもらえる努力をしたい」と口にしたんです。重要なのは「仕事上必要だからそうしなきゃ」ではなく「そうしたい」と自分自身から望んだことです。
諦めにも似た考えをしていた三峰が、新しく見せていく自分をどう評価されるか、周囲から受け入れられるかもわからない不安を抱えながら、それでも「勇気を持って踏み出すんだ」と決意した瞬間です。
歌詞にある「ビニールの傘を閉じて　まぶたを開けて」はここのコミュタイトルに繋がっています。先の見えない暗闇は怖いものだったけれど、その怖さすらも内包した楽しみが、ときめきに変わったんですね。
これが、彼女の勇気と決意です。

このカードのコミュによって「プラスチック・アンブレラ」は三峰結華の曲ではなく、アイドル三峰結華の曲であると示されたのです。ここに記念碑を建てよう。

楽曲について

あまりにも三峰の内面が描かれている

先に述べたようにこの歌はアイドル三峰結華の歌であることに疑いの余地はありません。しかしそれにしては三峰の内面的な部分に迫っています。「普段のアイドル三峰結華」を見ていたらまず出てこないであろう歌詞に当時の私は面食らいました。
シャニマスの楽曲はユニットごとに作詞家の方が決まっていて、アンティーカの楽曲は全て真崎エリカ先生が書かれています。しかし各アイドルのソロはさまざまな方が手掛けていて、三峰も別の方が歌詞を担当されていました。私は感情の赴くままに「絶対にこういう事があったはずだろ！！！！(強火)」と発売直前にSSを書き殴りました。短いお話なのでお暇があれば是非(ダイマ)

三峰本人が関わらずにあの歌詞が書ける人がいたらエスパーで間違いないです、作詞家より超能力者として活動したほうがいい。
作中の最後の文章、私はゲームサイズを聴いて「三峰は晴れた日にも傘を差している」と解釈して書いたのですが、フル聴いたら違いましたね…三峰は常に雨の中に身を置いていて…「晴れた日」なんてなかったんです。

さて、まず曲名の「プラスチック・アンブレラ」直訳すると「作り物の傘」
人は誰しも自他の境界線を持っています、三峰はそれを「傘」に喩えているのでしょう。
そしてこの「傘」というのは外部からの言葉や視線に対するフィルターの役目と、三峰自身が作り出した「こう見えて欲しい」という対外的な三峰結華を見せる役割を担います。嘘をつくわけではなく見せる部分を自分で選んで見せて、見せたくない部分は隠しています。
ですがそれがわかりやすく崩れたのが【≠(ノットイコール)】でしたね。
プロデューサーの何気ない一言に自分のどこが見られているのか分からず、疑心暗鬼になってしまいました。

音から見る三峰の決意

さて、ここまでは曲自体のコンセプトや歌詞について書いてきました。
もうひとつ、音についても書いておきたいと思います。読んでいただいている皆様、可能であればお手元に「プラスチック・アンブレラ」のボーカル版とオフボーカル版をご用意ください。

言葉の裏に置いた音

詞に合わせて裏で特徴的な音が鳴っている箇所がいくつもあります。

序盤の歌詞より抜粋、太字の詞の頭に裏で鳴っている高い音が3つ。サビの部分は歌声に集中していると聞き逃してもおかしくないですが、オフボーカルだととてもわかり易いですね。
曲全体を通して随所にこの音は置いてあります。
他にも1番では「丸が欲しいの」から始まる歌詞、2番では「わかってほしい」からの部分も歌詞に合わせて音が鳴っています。

私はこれらの音は三峰が言葉の裏に隠した想いだと感じています。見せたい部分だけを見せていた彼女の、見せなかった部分。でもそれが私達に聴こえているのは何故かといえば、前項で語った「わかってもらえる努力をしたい」と決意した彼女の、精一杯の勇気です。

隠さないという、決意

【雨に祝福】の中で三峰はこう語っています

これで付き合ってないらしいですよこの二人。

コミュの順序が前後しますが、これはシャニPとの会話。なので三峰が「言うって決めた」のは「三峰対シャニP」です。
ですが「三峰対他(ファン)」になる曲の中にも彼女の「隠さずに表現する」という決意はちゃんと表れています。間奏を抜けて、ピアノの旋律が一気に駆け上がりラスサビへ、曲はクライマックスへ向かう部分。

今までずっと置かれていた3音がラスサビの前と頭には入っていません。
ここに彼女の決意が詰まっています。
「見つけて(見て)欲しい」と「ぶつかることを恐れない」
全部を見せることは今はまだ叶わないけれど表現していきたい、理解してもらえる努力をしたい。そう強く願う想いと決意を「裏に置かず、歌に込めた音」に他なりません。
ここで裏の3音が鳴らないのは決して三峰が言葉の裏に隠してしまったからではなく、隠していないから、歌に全部込めたから鳴っていないんです。
次の歌詞になるとまた裏の音は鳴り始めます。「全部は今はまだ無理」という言葉の通り、まだ三峰が伝えたい想いや気持ちは残っているんでしょう。
それが聞ける日が待ち遠しいです。

「傘」を差して、周囲の視線や言葉を上手にそらして、雨粒が跳ねても当たらない距離をとっていた今まで。
「傘」を閉じて、伏せていた目を開いて、勇気を出して前を向いたこれから。
どうなっていくのか、三峰が抱いたときめきを信じて、見守りましょう。

終わりに

ここまで読んでいただきありがとうございました、当初の予定よりも大幅に提出が遅れてしまい本当にベンプさんには申し訳ないです……。
書きたいこと、というか書こうと思えば書ける内容はたくさんあるのですがそうすると1万文字とかいきそうで……読んでくださる方が大変かなと思って結構絞りました。
私意外にも三峰のソロ曲について書かれている方(執筆中)がいらっしゃるので、「実はこんなコミュと繋がってて！」とか「ここの台詞の意味が込められてて！」っていうのはそちらに期待をしていただいて……私の記事は入門編くらいに捉えていただけたら幸いです。
また、今回の記事はソロ曲発売までの情報で書いています。なのでソロ以降の実装カードやLP、STEPには触れていません。文量の問題もありますが、それまでの三峰の想いがひとつの形を成すまでのお話をしたかったからです。

ソロライブ楽しみですね！私は現状DAY2しか握れていないので、なんとかDAY1もご用意してくれ高山……頼むぞ……。

最後に、記事冒頭で触れたDiscordサーバーのリンクを置いておきます。シャニマスの話、他ブランドの話、時には別のゲームの話題まで、楽しいサーバーなのでご興味がある方は是非。