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「月ノさんのノート」を読んだ感想というか自分語り。

 委員長のエッセイを読んだ。面白かった。

 内容はファン向けだ。キズナアイがNewtypeに連載していたエッセイや、ユリイカでVtuberや関係者が対談していた内容は、自分のファンでない人が読む可能性をそれなりに考慮していたように思うが、月ノさんのノートは一応ファン以外が読んでも理解できるようや説明があるものの、基本的にはファンのためのものだったように思う。

 内容を語りすぎるとネタバレになってしまうので単に俺が思ったことを書く。

 俺は、Vtuberに対して憧れを感じていたのだと気付いた。それは、面白いとか恋愛だとかというよりは、「仕事を頑張る姿勢」だ。Vtuber業界の運営会社はベンチャー企業らしいめちゃくちゃ具合で、俺はそれに不快感を抱いているが、そんな環境で精一杯試行錯誤しながらエンタメを届けているVtuberをかっこいいと思うし、俺もそんな社会人になりたいと思うのだ。

 彼女のファンは、もしかしたらこのエッセイを読んで色々ショックを受けたかもしれない。そう感じる話がいくつかあった。彼女のことをわかっていなかったことについて、言い訳をしながら読みたくなるような内容もあった。逆に彼女のことをある程度自分と切り離して慕っていたファンは、ニヤニヤしながら読めたかもしれない。

 俺は、彼女がVtuberを終始「仕事」として語っていたことに安心した。

 箱として、仕事を舐めている新人がどんどん増えていることも、まあ一般的な職場だって普通に起こることなので、どうしようもないのだろうとも思った。

 「笑い」より、なんとなくしんみりしながら色々考えたいときにオススメのエッセイでした。