ジュラシックパーク

鰻さんとみた

思いの外怖い

しっかりめにパニックホラーをやってて怖かった。
「恐竜を復活させた島でセキュリティーエラーが発生してー?!!?」とかではなく「10メートルある肉食の生き物が襲ってくる(しかもビジュアルがめちゃくちゃかっこいい)」とかの方が近い。私が恐竜に詳しくないのもあって、ポップにデザインされた「夏!恐竜!冒険!」みたいなドラえもん映画のイメージでいたので「爬虫類と鳥類の間」としてめちゃくちゃしっかり造形された生き物が出てきて本当に怖かったしすごかった。中盤の中毒トリケラトプスとか生きているくらいのリアルさがあって、多分あれは全てがあそこにあって瞬きも本当にしてる。
ラプトルの登場シーンがすごく好きで、初めの「牛を骨ごと食べて鉄も歪ませる、主人公も常に警戒してる恐竜」としてあの小さい姿を見せないのがめちゃくちゃ良かった。というかジュラシックパークって1番怖いのラプトルなんだ。大きくて肉食の生物より、2メートルくらいの小回りが効いて扉を開けれる恐竜を使うの、めちゃくちゃ恐竜に向き合っている。
その関係でティラノサウルスが思ったよりピカチュウでクトゥルフ的なマスコット扱いなのが意外だった。終盤の世界一有名なティラノサウルスのシーンも最後の花火であって怖いシーンではなかったのがびっくりした。
人も結構死ぬ。途中の「神が恐竜を滅ぼし、人間を作り、人が神を殺し恐竜に殺される」のセリフが皮肉が効いてて好き。しかもこの映画、愚かさで死ぬのは元凶のIT担当だけでその他の人は勇敢に立ち向かい、一つの油断もしないにも関わらず死ぬので恐竜の格上げに余念がない。
それはそうと草食だからって怖くないってことはなくない?馬って結構人を蹴り殺したりとかするんじゃない?

隙のない映画

SF映画の「な、なんだって?!?」みたいな説明は全部好き。琥珀の中に埋まった蚊から血を採取してクローンをつくり、遺伝子を操作して足りない部分は補って作られたのがジュラシックパークです!!っていう説明の全てが最高だった。そう!!SF映画ってここが最高!!!
「メスしかいないから増えることはない」と事前説明の「足りない部分の遺伝子はは蛙から」を合わせて「そうか、環境によって自由が変化するカエルが…!」って卵を出したり、この島には他にIT部門はいない!から「やーいこのパソコンオタク」「ちがうわよ!」の兄弟のセリフが違和感なく回収されたりして本当に無駄がないし隙がないしめちゃくちゃな映画。
作中の緊張感も「恐竜が来るかも」だけじゃないし、人が死ぬのが定期的に訪れるので主人公と子供は死ななくても足を怪我した学者と創設者の命は結構危うかった。
ハモンドさんが落ち込みながらアイス?を食べながらテーマパークへの思いを語るシーンでエリーが話をまとめた時にアイスを一口食べるのが「寂しさを分け合った」感じがして好きだし、「美味しい」「一流品だからな」のやり取りが「ジュラシックパークはどうであれ自身の夢への誇りはある」って感じがしてその後ハモンドさんが切り替えることへのスムーズな転換だった。
最初から最後まで楽しくて、1993年の映画とは思えなかったし、スティーブンスピルバーグがこの後も名作を出し続けてレディープレイヤーワンもやるの本当に訳がわからん。価値観のアップデートとかの騒ぎではない。

シャークネードへの怒り

許さねえからな本当!!!!!

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