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HiGH&LOW THE MOVIE 3 / FINAL MISSION

マグさんと見た!!HiGH&LOWの無印はこれで完走です。

鉱石

ドラマ版のシーズン2ラストに2回くらい言及されてそれきり一回も出てこなかった要素が回収されたのでびっくりした。ラストに向けての布石だとは思わなかったし、正直何で食っているのか分からないルードボーイズのインフラの言い訳だと思ってたから本当にびっくりした。

確かにSWORDって再開発に狙われるような立地なのがずっと不思議で、そんなに田舎じゃないはずなのになんでこんなに不良が跳梁跋扈なわけ?と思ってたんだけどまさか「そもそも誰も住みたがらない土地」だったのかなり感動した。ニュースとかがこの地区のことを正式名称ではなく「SWORD地区」って呼ぶのもほんとに住所とか割り振られてないだけなのかもしれない。ルードボーイズに限らず全域が日本郵便対象外地域かも。郵便番号とか存在しないかも。

あれですよね、かつてあった地名が災害により全域が住めなくなった後に再開発された時に名前が「幸せが丘」みたいなキラキラした物になる。みたいな現象の中間をやってたのがHiGH&LOWだったらしい。これで鬼邪高校って何立なんだって話に「私立!!!」っていう威勢のいい返事ができるようにもなった。たぶんあの地区で趣味で高校をやってる人がいるんだと思う。怖。

ルードボーイズ、最後まで報われない要素が多くてそもそも戸籍とかがないし、明日の食べるものにも困ってるし、唯一みんなで協力してやってた「スモーキーを助ける」にしてもそのためにやってた鉱石発掘が直接的にスモーキーの死を招いてたの救われなさすぎる。でもそこがよくて〜!!!!!!!ルードボーイズは「高く飛び続けろ」なので本人たちにも底辺にいる自覚があって、そこから自分たちでは逃れられない運命なのを分かってなお高く飛び続けているところが彼らの矜持であり奪われない唯一であるのがかなりいい。

そもそもHiGH&LOWってそういう話をしてるところある。自身の幸福のために行わなければならない問題解決について自分たちは最良の手段を持ち合わせてはいないけれど、今持ってる手段でも最悪からは抜け出せる。みたいな。だから琥珀さんの「喧嘩は間違いだけど喧嘩をしたい気持ちは間違いじゃない」に繋がるし、スモーキーの「絶対に諦めるな」がルードボーイズのこれからを導いていくんですよね。

最悪から抜け出すために飛び続けてた結果としてスモーキーは「家族ができて、幸せだった」って死んでいくんですよ。家族ができて幸せでも死んでしまうからHiGH&LOWだし、暴力では解決できない問題に向き合うってことだし、スモーキーが死んだからといってこれまで行ってきた抵抗をやめてはいけないっていう話だった。でも死体は回収したほうがいいかも!!!!!!それは十分に物的な証拠かも!!!!

あとザム1で無名街を燃やしていた二階堂さんが実はここの出身だったことが明かされてこの2人しか知らない会話が発生するのも良かった。すごい弟殺してそうな名前してることが判明して、その名前をスモーキーだけが知っていて、彼は死んでしまった事実を二階堂さんがどう受け止めるのかとかその辺の話をしてほしいよ。あとスモーキーが最後の最後まで名前を覚えてたこと、かなりぐっときてる。

追ってる人

コブラがザム2の終わりとかで山王のみんなと話してる時の声ってすごい低くて濁ってて威圧的なんだけど、琥珀さんが出てくると完全にコブラが琥珀さんの真似をしてるのがわかってかなり良い。ノボルとヤマトだけがいる空間とか琥珀さんの前ではかなり高くて年相応の声を出してたりもするのでコブラにとってリーダーって琥珀さんの背中を指すらしいんだけど、全部やめたほうがいい。琥珀さんはいい人だけどこの人組織を解体してるからほんとにやめたほうがいい。もっと目指すべき人がいるよ。でもその点に関して近くにいるヤマトとか九十九さんとかはニッコニコで真似てるの見てそうだから誰も止めてくれないんだよな〜!!!!ノボルは待ってくれた恩義があるので口出せそうにないし…。

今回は特に証拠品のために駆け回ってたところがあるので、知らない組み合わせで動く人たちのその場の上下関係とかが面白かった。九十九さんってやっぱり年上だし伝説のムゲンの人だから誰と組んでも若者たちは九十九さんに指示を仰ぐんだけどその九十九さんが爆弾に対して「よし、一本切ってみるか」みたいなテンションだから秒で信用が無くなってくのとかかなり良かった。しかも結局あそこまできて爆弾は爆発するからHiGH&LOWって爆発映画って言われても仕方ないよ。

あの5本の線を切る件って「誰も犠牲にしない(切ったりしない)」って美談だし、だからといって最良の結果を得れるわけではない結果の話だし、再開発と同じで何かを得たら何かを失うんだってことでもあったから最後だからって大団円で終わらせないところがすごいHiGH&LOWだった。喧嘩と爆破映画だけど喧嘩と爆破に対してキャラクターたちは悲哀を込めているかなり変わった作品。

BBFL

MIGHTY WARRIORS〜!!!!!!!(ザム3では出番がないです)

HiGH&LOW、めちゃくちゃになったのは九十九さんなんだけど好きなのはMIGHTY WARRIORSかもしれない。もちろんどこのグループも好きだしキャラクターの掘り下げで言えばほとんどないんだけど思い出した時に劇場版MVが脳内にあるのが強すぎる。

MIGHTY WARRIORSって居場所がないから自分たちで作ろう、って人たちなので「仲間を大切にしてる」「ポリシーに反することはしない」が同じでも「周りは彼らを自然と山王連合会と呼んだ…!」っていう何もしなくても周りが彼らを認めた山王とは相容れないところがある。周りが自然と彼らをMIGHTY WARRIORSって呼ぶような環境があれば傭兵とかはしなかったかも。でもそうじゃないならファッションと音楽に縋って生きていく必要はないし、その必要がないから山王のメインカラーがオレンジってピンと来ないんですよね。

あと普通に何聞いても女の子を無碍にしてるところがあるし復讐なんてちゃんちゃらおかしいと思ってるし暴力って手段であって成果ではないし金と名誉が余ってるのでSWORDと相性がアホほど悪い。対話シーンがないわけですよ。

めちゃくちゃたのしかった。なんか勢いがあって見終わった瞬間から何も覚えてなかった。次はザライブを見ます。

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