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HiGH&LOW THE WORST

マグさんと見た!人格者の10代が20人くらい出る映画だった。

楓士雄

worstの主人公って楓士雄だったらしい。司くんじゃないんだ…。

しかも映画に司くんの尺ってあまりなくて、メインは幼馴染6人の絆と楓士雄が全員を口説くところ。なので視聴者としては「楓士雄がいなくて日々が退屈な司くん」とか「仲間に頼られるけど一人で何かするのに躊躇いがある司くん」とか「一緒にてっぺんを取ろう!という言葉を忘れられなくて屋上から動けない司くん」とか「ジャム男の惰性ではない待つことの覚悟が決まった司くん」とかは知ってるけど描写されない状態にある。

これが「司くんは楓士雄の幼馴染6人ではない」にめちゃくちゃ刺さって最高になった。司くんはみんなに慕われててジャム男のことを守ってて一人でもみんなから一目置かれる存在ではあるけど、楓士雄がいないとどこか足りなくて満たされなくて…と言う人間なんですよね。でもそこを楓士雄本人を殴って区切りをつけることで「(停滞ではなく)待ってるから」って言っていて、それくらい楓士雄が人生を占めてるひとだけど、楓士雄の根幹に関わる友人ではないわけ…。

このエピソード込みで楓士雄の人たらしというか誰の人生においても太陽として現れる人物なのがわかるのかなりいいよね、誰もが「楓士雄さん!!ついていきますよ!!」って言うような、何かを期待してしまうような、本当に叶えてくれると錯覚してしまう人物が目の前に現れて本当に何かを叶えてくれる話がworstなんだと思う。すごい。

HiGH&LOWの無印は何かが手に入れられなくてもそのために足掻くことには意味があるってまとめたけど、コブラを含めたSWORDのトップたちはもう大人だったのもあり、自分の力を維持して守りたいものをこれからも守ることで強さを表していた。だからこそ手から溢れそうになってたコブラが辛いよね、って話だったんだけどworstは青春ものなので今ここで何も持ってなくても掴み取りにいっていいし、その無謀さは確かに何かを助けたりするよね!!って明るくまとめてるのがいい。すごい。しかも暴力の上限や立場としての大人として村山くんがいてくれるので話が暴力だけじゃなく止まってくれるし、何よりちゃんとお金で解決できるところをお金で解決したりする。そういうことできたんだHiGH&LOWって…。

とにかく楓士雄がその持ち前の「なんでもできるんじゃないか?」と思わせる力と本当になんでもできてしまうフットワークの軽さがworstの魅力だった。それで、彼のそう思わせてくれるところって常に誰かにとっての心に抱えた弱点を同じく抱えてくれてる上でそれに負けずに前を向いてたり深く心に留めて反省してるところなので誰にとっても「自分より先をいくやつ」として映ってるっぽいんだけど、ドラマを見る限り泉谷しげるの力なので泉谷しげるが街にいたらみんなメロメロだったと思う。

あと小柄なのをいかした喧嘩シーンするのいいよね!!!べいびーわるきゅーれのこと大好きなんですけど、また抜けいっぱいやる喧嘩シーンの事愛してるから嬉しい。

鳳仙

白くて清潔感があり昼間に活動しているのでめちゃくちゃ潔白感があるが呼び名が「殺し屋」なので物騒な高校。

さちおと楓士雄の一瞬すれ違っただけでお互いの抱えてるものと捨てたくないものの重さを感じ取って尊敬し合う一連の流れ、ロミジュリ…?って思ったら本当にロミジュリだったしこの後殴り合ったのですごかった。自分ではなく自分を認めてくれた仲間が傷ついた戦いにおいて、気に入ってた奴が目の前に現れても少しの躊躇いも見せずに喧嘩を始めたところがこの2人の似てるところだったし、覚悟の形がそっくりで最高だった。楓士雄を相手に足を止めずに下につかないの、幼馴染6人とさちおと轟くんだけですからね。

あと鳳仙は鬼邪高校と違って一枚岩なのがいいよね、群雄割拠が一時的に同じ向きを見るのも熱いけど、信頼できるトップの力でまとまってる一段って制服と髪型の統一感もあって圧がすごかった。綺麗な達磨一家。

でもさちおくんが圧倒的に君臨してるトップなのではなく、自分についてきてくれてる人たちのありがたさと自分の不甲斐なさを常に抱えているトップであるのがかなり良かった。自分の行動が高校の威信に関わると自覚がある人なので、どんな場面でも先頭に立ってるし、同じ考えの楓士雄と正面や真横で再会していて、ここのライバルではないけど友達とも言い難い腐れ縁になるんだろうな〜!!目指すところがにてるからな〜!!みたいな関係めちゃくちゃ好き。

でも妹を任せるくらい気に入ってる幼馴染に妹がちゃんと惚れてぶっ倒れてるさちおくんはもっと好きかも。上田兄妹、ちゃんと好みが似ている。

轟一派

この人の活躍を見るためにHiGH&LOWのドラマから入ったんだこっちは。

轟くん、worstになっても村山さんを追いかけていたけどそれがちゃんと友人ができるという形で終止符を打ったのが嬉しかった。

でも作中では楓士雄以外に友達がいないので全ての情報に置いてかれてたりとかして面白かった。常に大事な場面にいるし頼りになるが何も知らない知能派3人組なので「誰だよ!!(大声)」とか「なんだ…?(本当に知らない)」って言ってた。ジャム男あたりにLINE聞いときなよ。

轟くんはどう見てもトップの器ではないんだけど、楓士雄もめちゃくちゃ強いけど一番強いわけではなく、中身はあるけど暴力が伴ってないのでそれを込みでラストに「預かっとく」って楓士雄にいうのが良かった。さちおくんとの戦いに勝てれば誰もが認めるトップだし、なんなら今も楓士雄しかいないんだけど、そこを認めたら鬼邪高校全体の威厳に関わるのを全員が分かってるからそうはできないところ、かなり鬼邪高校のプライドを感じた。

人間ができすぎている

ザム3で琥珀さんが苦しみながら得た「変わらなきゃいけないんだ、それが成長なんだ」をエンディングの曲でツラっと流したりする精神面の違いを見せつけられた。

そもそも全員が全てを伝えて全てを受け止めてるので人間関係のいざこざがない。全員が全員を信じて突き進んで預けてるからどこまでも行けるし、変化を恐れてないし、その結果に無くすものがあっても得るものがあるって知ってるからすごい。琥珀さんはたつやさんなしに得るのが大変だったんですよ!!!

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