前略、関東平野#71 渡辺隆

「亀頭包皮炎です。これは小児や中学生なんかが汚い手で陰茎をいじったり、手淫のやりすぎでなる症状です。」

陰茎医がこのように言う症状に私は40出前でなった。

詳しく診る事になり、診察台に仰向けに寝転び、陰茎を天に向けた状態で待っていると陰茎医が二人の若い女子を連れてきた。
研修の陰茎医か看護師か、バインダーとペンを持ち私の陰茎を観ている。
私の陰茎を観て、「学ぶぞ」という強い信念を感じた。

主治陰茎医が両手に薄いゴム手袋を嵌めて現れた。
何かのスイッチを押すと診察台の真ん中、ちょうど陰茎の部分が上昇してくる。
山の頂点に陰茎がある状態だ。
私の陰茎がとても観やすくなった。


主治陰茎医は私の陰茎を人差し指と中指と親指でそっと掴む。
私の目線からは高橋名人がジョイスティックでスターソルジャーに挑んでいるように見えた。
このままでは私の左金玉が16連射されてしまうと畏れたが、それは杞憂に終わった。

「典型的な奴だね。」
そういうと私の陰茎をジョイスティックの握りで研修陰茎医に見せた。
それを見て研修陰茎医は何かを書き込んでいる。
「患部が患者の右側にあるから右手でシコっている。」
とでも書いているのだろうか。
私の陰茎を診るために少し首を前に出して観る研修陰茎医に
「この陰茎の情報は一つも逃すものか」
という意思を感じた。

主治陰茎医はゴム手袋を外し、おもいっきり手を洗っている。
火が起こるのではないかというくらい洗っている。
洗いながら何かを私に説明しているのだが、水道のジャーという音が大きすぎて何を言っているのか全くわからなかった。

右や左の旦那様、どうかこの惨めで哀れな三人にお恵みを・・・