前略、関東平野#41 渡辺隆

動物園の飼育員が象の檻の中を清掃中に象の肛門に吸い込まれるという動画を見た。

「象 肛門 吸われる」で検索すれば出てくる。
ちなみに、「エレファント アナル バキューム」で検索したらSMグッズが出てきた。

肛門に吸引の機能があるのに驚いた。

まず我々が一番最初に知る肛門の機能は「排出」である。
一般的には糞を出すのが一番有名な肛門の機能だろう。

その後、「挿入」という機能も知ることになる。快楽のためにチンポを入れたりチンポに似た器具を入れたり。
肛門から金塊を挿入して密輸するケースもあるらしい。
かく言う私も性感マッサージで綿棒なら入れた挿入したことがある。

そして最近知った機能が「吸引」である。

「挿入」「排出」「吸引」三拍子揃っている。
「走」「攻」「守」ならぬ「挿」「硬(いウンコを出す)」「吸う」だ。

肛門は煮ても焼いても揚げても生でもうまい身体界のイカである。

凡そ肛門という文字以外に使うことがない「肛」。
にくづきに工夫の工と書くのも納得である。


「吸引」と「挿入」は似て非なるもので「挿入」は入れる側に意思がある。
「吸引」は吸う側、言葉を揃えれば入れられる側に意思がある。

私はこの動画を見た時、「もしかしたら私も!」と思い、床にティッシュを敷いて肛門に意識を集中し吸引を試みた。
しかしティッシュはうんともすんとも言わない。
下腹に力を入れてみたり、イメージを膨らませるため口を肛門にみたて、内頬を吸ってみたり。
しかし吸い込み口が二つあったら吸引力が弱くなるのではないかと思い、逆に頬を膨らませてみたりと文字通り工夫をこらしていた最中、思わず屁が出てしまいティッシュが宙に舞った。
私はなぜか「このティッシュは空中でキャッチしなければならない」という衝動に駆られダイビングキャッチを試みたがキャッチできず左肩を負傷した。
野球をやっていたからだろうか飛来するものは左でいってしまう。
しかし左肩の負傷でよかった。
もし、打ち所が悪くて死んでいたら大変だ。
現場に下半身裸の中年が倒れていて傍らにティッシュが一枚。
誰も推理できない。
未解決事件の完成だ。

鏡を見てふと思う。
最近、肛門みたいな顔になってきたなあ。

右や左の旦那様、どうかこの惨めで哀れな三人にお恵みを・・・