水戸の関門海峡日記 3

現場に出る社員で最も社歴の長い10年目の先輩がいる。

ちょっと優柔不断な性格で、悪く言えばはっきりとものを言わない先輩である。

その性格ゆえ、社歴が2,3年の先輩たちに雑に扱われているというかちょっと『仕事できない人だから』といった感じでいじられている先輩。

周りの人の話を聞いてみたら、自分で物事を決めない・決断力がないところが欠点であると口々に言われている。

とある現場のお昼に、その先輩がよく行ってるというラーメン屋に連れて行ってもらった。
券売機の前で2分ほど迷ったんあと、先輩はラーメンと大盛り券を買った。

その先輩はラーメンを残した。
よく行ってる店なのにである。

なるほど、この先輩は決断が裏目に出るタイプなのか。よって決断することを避けているんだと理解した。

私はいくら仕事を覚えてもこの愛しい先輩を大事にしようと思った。

水戸

右や左の旦那様、どうかこの惨めで哀れな三人にお恵みを・・・