自伝書け

書いてみませんか、自分史!! アナタの昔話がアタシは聞きたい 097/360

ごきげんよう、観世 (かんぜ) バタコです。

昨日は調子に乗って書いてしまったのですが ( ↓↓↓この記事)

1. 昨日の記事に一点だけ、補足説明したいコト!!

あとから一点だけ「しまったなぁ」と思ったことがあります。
  
   ↑毎日更新の欠点
   熟慮して寝かせた原稿ならそんなことは防げるのかも

昨日の記事、
書いたことに大筋での訂正はありません。
■高井さんのスゴさ
■4~5年前くらいに (勧誘文句として) 盛んに言われていた
 「やればだれでもできます」「文才なんて要りません」
 フリーターでも、学生でも、主婦でも、引きこもりでも・・
 みたいなうたい文句。確かに自分でもブログやってみて
 「話しかけるように書く」のが圧倒的に良いと思われるので
 文語文を書く教養なんて要らないし、ってのはわかりますが
 最終的な真実:最後は書くことが上手い人が勝つにきまってる
        共感呼んだり人の心を打つ文章が
        不利なハズがない

っていう主張に手を加えるつもりはありませんが
問題は「締め」の部分のバタコの言い方として

■いつかはこんな文章が書いてみたい!

も、これもまぁ正直なバタコの気持ちだから良しとして
    ( 承認欲求とか自己顕示欲とか
    さまざまな煩悩を抱えたいち個人ですので )

ただ、雰囲気として
うまい文章「だけ」が読みたい
という風に取っていただきたくはないのです!!!

いや、うまい文章は、読むと確かにうれしいです。が!しかし!

■ブログするなら文才のあるヒトにしてくれ
 みたいなことを言うつもりはなかった、ということを
 今日は加筆したいと思います。
(自分もずぶの素人だしね)

やっぱりブログの良いところは間口が広いところ
軽い気持ちでも始められる、バンザイですよね。

コレが伝えたい!:
いや、それでもアナタのブログが読みたいんです
(歴史の教科書に載らない、「一般人」の人生のひとかけらに触れたい)

バタコが貪欲 (どんよく) に皆さまのブログを読んだり
自分でもなるべく気持ちを整理しつつ自分の人生について忌憚 (きたん) なく書こうと思う
その一つのきっかけとなった出来事について書いてみます。

2. 田舎に別荘を購入した縁で知り合ったエミルさんの自伝


あの、天皇家って葉山御用邸とか軽井沢で避暑されたりとか
そういう「別荘」みたいなもの持ってますよね。

バタコの出身地鹿児島でも
「鶴丸 (つるまる) 城」(今は城址のみ) とは別に
磯 (いそ) に「島津別邸」があります。

イギリスは、この「別荘」が
「庶民」とは言わな.いまでも、かなり広い層の人々によって
所有されています。

バタコの住むいなかに「別荘」を買い求め
せっかく買ったからにはと
積極的にムラの皆さんをディナーに招待して
かなり意識的に「地域社会に溶け込もう」としたカップルが居ました。

もうかなり昔の話になってしまいます。
仮に名前をエミルEmilさん (男性、両親はチェコから移住したユダヤ人)
イヴァさんEva (妻、イギリス人) とします。

エミルさんは個人で作り上げた事業を高額で売却した後
悠々自適の生活を送ってきたヒトで
引退後にケンブリッジ大学に成人枠で入り直し
(それまでの最終学歴は陸軍士官学校)
それも終わった後、「いなかの別邸」を求めて
バタコ地元に新居 (物件は中古) を買い求めた、という経緯です。

かなり広くお付き合いを広げたいタイプの方だったので
何度かお茶に呼ばれたりして会いました。

また、ロンドンの本宅にお呼ばれしたこともあります。
時価1億円以上、庭からは絶景という高級住宅街のおうちでした。

実際にお付き合いする上ではやや押しが強めで
イギリス人には少ない「下ネタなど割とずばずば言う」タイプ

ものすごく親しいわけではなかったのですが

あるときエミルさんが「自伝」を書いた (おそらく自費出版)
ということで、うちにも一冊いただきました。

もともと「ウィキペディアの人物欄を詳細に読むのが趣味」みたいなタイプで、伝記・回想にかなり興味があるので
  ←ちなみにあるとき、米ベストセラー作家で映画化作品「きっと、
   星のせいじゃない」などを書いたジョン・グリーンさん
   (ちなみに、バタコと生まれ年が同じ)
    の趣味が「あらゆる人のwikiで生い立ちや生涯について読むこと」
   だと知って、自分だけじゃなかったんやわ~と思いました。

読み始めたら一気読み!でした。

お付き合いする相手としては、ちょっと辟易 (へきえき) する
押しの強さやあけすけなあっけらかんさが
自伝の書き手としてはバッチリで、何も隠さない (ように見える)
詳細な自伝が、
1)個人の逸話レベルでも
2)(自分の知らない時代の) 歴史ドキュメンタリーとしても
非常に興味深かったです。

バタコは読んですぐ、エミルさんに「めちゃおもしろかったよ!」
とメールしたのですが

その時にはすでに田舎のお家を売りい、ロンドン暮らしに戻っていて
「Thank you very much」とただ一言だけ返ってきたのが
「ちょっと違和感があるなぁ、もっと踏み込んだ返事しそうなヒトなのに」
と思ったのですが

しばらく経ってから、エミルさんはかなりの勢いで認知症が進行して
(大変失礼ながら) 「廃人」のようになってしまったと聞きました。

エミルさん本人も承知の上で
「記憶がすべて失われる前に一気呵成 (かせい) に仕上げた自伝」だったのか
あるいは家族の強い勧めだったのか
あるいはもともと認知症とは関係なく自伝を書くと決めていたのか
・・どんな経緯で自伝が書かれたんでしょうね・・?

50代の若さで首尾よく巨額で自社を売却し
その後ケンブリッジ大学を卒業後は
(あまりなり手が居ないらしいですが ←自伝によれば)
臨時雇い教員のような形で学生の指導もしていたという

アタマが切れるヒトだったので
それもあってか、本当に小説のように読み応えのある本でした。

バタコはそんなにたくさんの本を英語で読んでないせいもあり
通読した本についてはかえってよく覚えていることが多く
この本も忘れられないし

折に触れて、そこに出てきた逸話を思い出します。

認知症になってしまったことも考え合わせると
最初の結婚相手とのコドモ2、いや3名だったかな?
再婚相手イヴァさんとの娘1名
イヴァさんの初婚の連れ子1名
併せて4人か5人の子供たちとその孫たちに
彼の波乱万丈な人生を漏れなく伝えるスバラシイ自伝を
記憶が失われてしまう前にちゃんと残せて
(他人事ながら) いや~ホントに良かった、と思いました。

■エミルさんの父母が命からがらチェコからロンドンに亡命したこと

■戦後チェコに帰省し親戚に会ったらいとこの兄弟が
 兄:共産主義者 弟:資本主義者
 と家庭内冷戦状態になってたエピソード

■エミルさんのチェコ語が「こども」レベルで止まっていて
 大人になっても子供っぽいしゃべり方しかできないことを指摘された

■陸軍士官学校での経験談

■退役後、商売を始めたが、当時のイギリスは
 戦時配給=モノのない時代を経験したばかりで
 商売人はお高くとまり「モノを売ってやる」という傲慢さ・殿様気取り
 エミルさんが丁寧な接客を心がけたら、すぐに千客万来になった

■事業として骨董などを扱ったので日本にも再三訪問

■1ポンド=500円とかいうえげつないレートの時代!

■若き日の美しいイヴァさん (雪のような白肌に燃えるような赤毛) を連れて
 日本に行くと「騒然と」したという思い出

■イヴァさんの裸をはじめて見た時!なんて臨場感あふれる話も・・
 孫も見るだろう自伝にソコまで書くのがさすがエミルさん流・・
  ※ちなみにイヴァさんは今でも献身的にかつほがらかに
   介護をされているようです

■再婚後、連れ子実子まとめて4か5名、おそらく全員を私立校に通わせ、
 その総額は (今手元に本がないのではっきり記憶してないのですが)
 軽く2億円にはなりそうだという試算を人から聞かされたが
 ジブンとしては「へぇそんなもんか、がむしゃらに働いてたから
 総額を意識したことはなかったなぁ」という感想

などなど、すべて第一線で当事者として生き抜いたからこその
鮮やかな叙述ばかり

バタコのヨーロッパ観、ロンドン観、日本観にも影響を与えてる一冊です。

3. アナタもぜひ、自分史や自伝を書いてみませんか!?

このたった一冊の自伝を読んで、
親しい友人でも親戚でもないヒトの人生を深く知り
それがいろんな場面で自分に影響を与えることを思うにつけ

逆に、昔、本当は話をもっと聞いておきたかった自分の祖父母のことを思ったりして (戦争の話や、幼い頃のちょっとした思い出なんかでも)

でも、日々の生活の中で、肉親と「改めて身の上話」とか、なかなか、しないよね~という現実を思うと

バタコとしては
どんな人でも、自伝は書いた方がイイよ!!
「アナタの中に眠ってる記憶、アタシに教えてください!」
という思いが強いです。

エミルさんは金銭面では何の不自由もなく
早くに引退したから健康面でも精神面でも幸福で
自伝を書く心の余裕も自費出版するお金にも困らなかったわけですが

例えば今の時代だったら電子出版とか
ブログに書き綴るなどいろんな手がありますし
(いや原稿用紙に手書きでも構わないですよね)

とりあえず書いてみようよ!と思うのです。
ブログだったら、読者が付いてくれたらうれしいですし、
書いてみて合わなかったら「音声発信」「動画に撮る」も
ありな時代ですものね。

誰に届くかわからないのですが
「お~い、みなさん、自伝書きませんか?
きっと、書いてよかったと思う日が来ますよ~」
とバタコは言いたいです!

そんなわけで、
昨日の記事のまとめにおいて「下手なら書くな」みたいに受け取られてしまうと、それは悲しい・・そんなこと言うつもりはないのです。

「技巧面での上手い下手とか未経験を理由に書くのを辞めないで~!

にんげん、いつ死ぬかわからないですし、残しておくのも悪くない
それ以前に、自分自身にとって『過去を整理』するのは
めちゃくちゃすっきりしますよ~」

ってバタコはアナタに伝えたく思っています。

アナタも自分史、取り組んでみませんか?
     ※自分で書くのはちょっと、という方は
      聞き書き、できるかもしれないのでご相談ください。
      Twitterまたは連絡フォームからどうぞ。


ではまた明日!




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最後まで読んでいただいてありがとうございます!