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この世の中は楽しいよ!を伝えたい インプロバイザー 大塚みずえさん

声優・インプロバイザー・講談語りと多才な顔をお持ちの大塚みずえさんにお話しを伺いました。

大塚みずえさんのプロフィール
出身地:日本各地
活動地域:日本各地
現在の職業及び活動:円演劇研究所卒。声優、ナレーター、インプロバイザー、講談語り(たまねぎ亭紅瑞)として活動。即興芝居のショー「即興23区」主宰。インプロを取り入れたワークショップを数多く開催。親子向けイベント【たまねぎ村】主催。子育て、自己実現、男女の役割について講演会も行う。
座右の銘:七転び十五起(ただでは起き上がらない!)

インプロとは:即興という英単語「インプロビゼーション」の略。元々は俳優のためのコミュニケーショントレーニング方法として生まれた。コミュニケーションが必要な全ての人に有効とされ最近ではビジネスマン、教育者、学生対象のワークショップも盛んに行われている。

溢れているのを自由に持っていってください

Q1. 大塚さん(以下、略称)はどのような夢やビジョンをお持ちですか?

大塚:出たとこ勝負で生きている感じで計画のようなものは無いのですが「この世界はそんなに悪くなくて楽しいよ」を伝えたいです。
「伝える」の私の勝手なイメージですが、ビーカーがここにあるとして、伝えたい時はここから注ぐイメージだと思うのですが、私は私で楽しくやっていてエネルギーを出しているから、ビーカーから溢れているのを自由に持っていってくださいという感じなんです。きっとみんな自分で自分を幸せにする方法を知っているはずなので、私がそういう生き方をするので勝手に持っていってね、という感じです。

コントロールするのではなくて尊重しあう関係

Q2. そのためにしていることはありますか?

大塚:本当に気を付けているのは、自分からビーカーを傾けないことです。そうしてしまうと疲れて、エネルギーが足りなくなります。それを埋めるために人からもらわなくてはならなくなってしまうので、なるべく傾けない状態でエネルギーを出していきます。ここまで来るのには色々やりました。最初からこういう生き方だったわけではなくて、やっと満タンになったと思ったのは最近ですね。そこまでは試行錯誤しました。ただエネルギーを出して何か伝えたいけど何なんだ?という10代がありました。何か理由があったから伝えたいと思っていたわけではなくて、生まれた時からエネルギーが強くて「見て見て私を見て!」という子だったのです。なので同級生からは煙たがられたと思うんです(笑)。途中でいじめられましたね、やはり(笑)。「あー、これあかんやつだ」と思って(自分を)引っ込めたら引っ込めすぎてしまってまた出す、とかしながらだんだん自分の立ち位置がわかってきました。

インプロとの出会い

大塚:19歳の時に占いに行って「お芝居がやりたい!」と言ったら「いや、君は女優は無理だ、声優がいい。」と言われ、「もっと華やかなのがいい!」と言ったら「100歩譲って舞台だったら」ということではじめは劇団の養成所にいたのですが、コミュニケーション能力が全然なかったので、共演者と一緒に作っていくというお芝居が成り立ちませんでした。それでコミュニケーション能力をつけるためにインプロを学び始めました。色々なワークの中に、相手の感情を読み取りながら二人で同時にセリフを言って一役をやるというのがありました。それまで人の感情を見ないで突っ走るタイプだったのが、人をよく見る訓練や感情を感じる訓練をやればやるほど相手の言いたいことが分かったり、感情が読み取れるようになりました。その後、結局劇団には残れませんでしたが、声優の大手の事務所に入れることになって、声優をしながらインプロのショーにも出て、即興演劇で楽しんでいただけるようになってきました。
インプロに「Yes,and」という考え方があります。相手の言うことをちゃんと聞いて自分のアイデアは少しだけ出しましょうというものなんです。相手がそれを受け取ってまた少し出す。相手をコントロールするのではなく尊重しましょうということです。今はそれぞれが色々な考えを持って生きていこうという時代です。ちゃんと一人一人が考える力をつけるためには、ちゃんと自分の意見を出す、相手の意見もちゃんと聞く。コントロールを手放す対等な関係が良いと思っています。専門学校や養成所でも講師をして演技を教えながらその考え方を伝えています。
自分を出して白い目で見られることで引っ込み癖がついている子には「そういう時代は終わったから出していいんだよ」というと泣く子がいますね。
自分を抑えているから抑えていない人にイラっとするのがいじめの原因だったりしますよね。みんながそれぞれ自分のエネルギーを出せる社会になればと思いますね。絶対できるはずですし。

生まれた時からそういう生き方

Q3. そもそも伝えたいと思ったのは何故ですか?

大塚:きっかけはないんですよ。生まれた時からそういう生き方でした。伝えたいというのはもう物心ついた時から脳みそに刻まれていたので、何か大きいきっかけがあったわけではなくて小さな積み重ねで、どれがそれにあたるかわからないです。もしかしたら流されてここにいるのかもしれませんし。

記者:私の感じたことですが、昔から大塚さんがこの世界は楽しいと自覚はしていないけれどわかっていて、それがすごく伝えたいことだったのかなと思いました。お話をお聴きしていて、生きている感じというか躍動感というか凄く楽しい感じが伝わってきますので。
本当はこの世界はとても楽しいのに、現実は人間のルールなどの勝手な縛りが楽しさを半減させている気がするけれど、本当はそうではないんだよって強制するわけでもなくただ気づかせてあげたい、という感じでしょうか。

大塚:ああ、確かにそれは伝えたい!それが本能的にしたかったかもしれませんが、小さい頃はその自覚が一ミリもありませんでした。だからただ人前に出たいだけで、伝えるすべもわからなくて、20代もとにかく人前で何かやりたいばかりでした。30代で仕事が減った時期があって「私は何を伝えたいんだろう」と内省期に入りました。

30代で気づいたこと

大塚:31歳で結婚して、お互い自営業だったので、結婚してからのほうが経済的に困ってしまってアルバイトすることになったんです。制服を着てマニュアル通りに動くという仕事でしたが、とても苦手で、どこかで地味な仕事で替わりのきく仕事だと思って、下に見ていたことに気づいたんです。別に職業に上も下もないのに、とすごく反省しました。それに気づいたとたんバイトを辞められる状況になって声優の大きな仕事も来たりしました。この一件で人に対しての上だ、下だという思いは本当になくなったし、辛い経験も後から絶対ありがたい経験になる、と気づきました。「ピンチはチャンス」という言葉が腑に落ちましたね。辛い、辛いと人のせいにしているうちは結局同じ繰り返しの中にいますが、それに気づくと次のステージに行けるというか、「この問題はクリア」みたいなものが絶対あると思うんです。30代は色々なことがわかりました。

Q4. そこから伝えたいことが明確になっていったのですか?

大塚:精神的に満たされた気がしたのが40代でした。当時の私は、外から見ると自分に自信がないのが分かったみたいで、とても尊敬している声優の先輩の佐久間レイさんに言われたんです。「みずえちゃんの中でまだ自身を認めないで軽んじているところがある。」
私が「以前許せない事件がありましたが、まあ、許しているんですよ~。」と言ったらその下にもっと何か自分を大事にしていないのが見えたらしく、「そことちゃんと向き合って癒すことをしたほうがいいよ」と言ってくださったんです。それなら、と思って書きだしていったら腹を立てていた小さい記憶がいくつか出てきて、一個一個これもういいや、とやっていったら一番大きなものが出てきて、それが母だったんです。母のことは好きでしたが、小学四年生の頃、広島に住んでいて原爆資料館に連れていかれてすごく怖かったんです。資料館の蝋人形がトラウマになって(今は撤廃されてしまったらしいのですが、私はトラウマになったからこそ戦争反対という気持ちが強くなったので、撤廃には反対なんですけれど)夜寝られなくなって母に言ったら「なにバカなこと言っているの、早く寝なさい」って。親だったら普通にそう言うと思うんですね。でも小学四年の私にとってはそれは大ショックで、感受性の扉をしめて、「許せない、お母さんはわかってくれない」と思っていたと気づいたんです。それでお母さんがわかってくれない自分はダメな人間なんだと思い込んでしまったみたいなんです。気づくってすごく大事なことですね。気づいたら母の状況も分かったし、自分で自分を癒せたし、親を完全に許せたという状態になって、本当に人生が好転してきました。多分、自分を生んでくれた親を許すということは、自分の存在を認めるということなのかもしれませんね。そうしたら自分の人生を歩きだしたと感じる現象が起きて、私がやるべき仕事みたいなものをポンポンッてやってきたんです。それと一つ一つ丁寧に向き合っていって今に繋がりました。今は、自分の中身が一番いい状態です。

記者:どうしてそうやって色々気づけたと思いますか?

大塚:動いたからですね。まず行動したから気づけたのだと思います。20代の模索と30代の内省、動くと色々なものに気づけます。人生ってゲームみたいなものだなあと思っていて、いつかゲームオーバーは来るから色々な体験をして、楽しいだけではなくて苦しいのも良いと思っています。どんな感情でも良い悪いがない必要な感情だからちゃんと味わうのがいいと思っています。「楽しい人生」というとネガティブな感情を感じちゃいけない、と感じないようにする人もいますが、そうするから反対に楽しみも感じられないようになっているのかな、と思ったりします。感情を感じられたからこそスタート地点に立てた気がしていますね。

記者:どんな感情も必要だ、という考え方はとても素敵ですね!インタビューは以上になります。大塚さん、今日は本当にありがとうございました。

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【編集後記】
今回インタビューの記者を担当した見並、善家、村田です。
生まれた時から「伝えたい」思いを持ちながら何をどうやって伝えたらいいのか沢山模索してきた大塚さんの人生のお話がとてもドラマティックで、大塚さんのエネルギーでこの世界は楽しい!!といわれると本当に楽しいゲームのように引き込まれました。どうもありがとうございました!!


この記事は、リライズ・ニュースマガジン“美しい時代を創る人達”にも掲載されています。

https://note.mu/19960301/m/m891c62a08b36

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