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シンデレラバストのfeastで買い物をした話

シンデレラバストとは、小さな胸を表すハヤカワ五味さんの造語である。

feastとは、シンデレラバストの女の子のためのランジェリーブランドだ。通販と原宿ラフォーレのLAVISHOPで購入することができる。LAVISHOPでは、細身のワンピースブランド、ダブルチャカの商品も購入することができる。

私は胸囲が1m近い。だからといって峰不二子が如きカーヴィーなスタイルかというと体全体がいかついのでそういう訳でもなく、ただただドラミングによって鍛え抜かれた歴戦のゴリラといった風情をたたえている。バブル時代に入れた肩パッドを後悔しつつも今更肩パットなしに戻れない、そんな感じの平成7年生まれゴリラだ。つまり、LAVI SHOPは全く縁がないお店だったのだ。

だが、今日、私は初めてfeastのランジェリーを購入した。出生ガチャに成功した訳ではない。

大切な友達の誕生日プレゼントである。

歴戦のゴリラは宵越しの記憶を持たないので、一番大切な友達の誕生日だが、ついさっき自己申告によって知った。友情に乏しい訳ではない。ただ4より上の数字が覚えられないので毎年何度となく聞き出しては、最終的に本人による自己申告によって知ることを繰り返しているだけである。

今年の2月20日は、サプライズで焼肉を奢って可愛い細々したものをくれ、泥酔したまま、ホテルに泊まって暗闇に光る風船をたくさん膨らませて、翌朝全裸のチェキの処理に困り一緒に頭を抱えた大切な友達だ。最高の誕生日プレゼントを追い求めなければ、女が捨たる。

誕生日プレゼントを買うことは楽しいけれど、難しい。好きなものをあげるのが基本ではあるけど、好きなものは持っている可能性も高ければ、強いこだわりがあって些細な違いで解釈違いとなりかねない。私が虫が好きなことを知っていても、カナブンよりコガネムシの方が断然好きなんて実の親だって知らないだろう。

ここでいくつか条件を決めた

・相手の趣味に合わせられるけど、無難すぎてつまらなくならないもの

・邪魔にならず、使えるもの

・持っていなさそうなもの又はいくつあっても困らないもの。

大抵の使えるものは持っているし、実用性を求めると嗜好性が下がるから単純に見えて意外と難しい。

だが、この条件を見事満たしたのが、feastのランジェリーだったのだ。

何故なら、この前、彼女は「留学に行くのにブラジャーが一枚もない」と言っていたからだ。彼女もまた、ジャングルの仲間なのだ。

友達への誕生日プレゼントという大義名分を持って、LAVISHOPに赴いた。

ショップコンセプトは"世界一かわいくてやわらかいお店"

レースで装飾された店内に並ぶ繊細なランジェリーやワンピースの中に妖精のような店員さんが立っているのだ。

ワールド・ペストリー・チーム・チャンピオンシップ(世界的なパティシエの大会)のチョコレート菓子部門かと見紛う愛らしさである。

はっきり言ってずっと入るのが恥ずかしかった。どう見ても並んだ商品のどれも着ることができなさそうな私がこの可愛い空間にいることがあまりにも場違いな気がして。

店員さんに「試着しますか?」と話しかけられてコンマ5秒で「友達のプレゼントで」と逃げた。
元から著しく社交性に欠けるタイプではあるのだけど、ことのほか美容院と服屋さんでは灰塵のごときコミュ力が完全な無となる。

妖精のような店員さんは、明らかに挙動不審で似つかわしくない私を異質なものではない当たり前のように扱って、商品の魅力を一つ一つ説明してくれた。

Twitterで回ってきた画像で、漠然とふわふわとしたレースとリボンの華奢なイメージを持っていたけれど、セクシーだったり、ロックだったり、思ったよりずっと多くの人に門戸を開いていることに気付いた。砂糖菓子のような女の子だけじゃない、強めのお姉さんにも、元気な女の子にも。でも、砂糖菓子みたいな女の子だって強くてセクシーなのを選んでもいい。可愛いだけじゃないぞって凄んでいけばいいと思う。

しばらく悩んで、鬼の子を自称して虎柄のパンツに雪駄を履く私の大切な友達のために、ボーイッシュでキュートなミリタリー調のランジェリーを買った。

服から見えても可愛いという店員さんのアドバイスが決め手だった。

多分彼女は服から見えると思うから。


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