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カメレオン?

テーマパークの子供のようにエスカレーターで、人の多さに興味津々。ほのかなカビの匂いと、艶のない薄暗い白い照明。そのショッピングモールは明らかに古く、正確にはオープンから20年程経過していた。アンティーク調に変色した白い偽大理石のタイルに、茶色のラインがボディビルダーの血管のように張り巡らされている。目の前に女性らしい人がいました。まず、彼女の右足首を見ると、アメフトの目玉が7~9個、四方八方に散らばっている。
子供たちのイタズラに違いないと思いながら、微笑んでいた。と思いつつ、顔を上げると、彼女は歪な紫のドレスを着ていて、それが目立っていた。 ピザにサトイモとパイナップルだけを乗せたような。 さらに彼女の禿げた髪は、安物のマデリオン黄色い染料で塗られた死んだヒマワリのようだった。
その髪の上には、ルネ・マグリットの絵のようなものが散りばめられている。「二重の秘密」、その不条理な絵画を思わせるような目。その目は、誰も直接見ていないようで、すべてを見ているような気がした。

2階に上がり、彼女の顔を見ると、なんとそこにも目のタトゥーが。 こんなに場違いな、不自然な人を見たのは初めてです。
まるで、肉眼で見ただけでは環境に溶け込めないカメレオンのように。

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