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#月で学んで月で応用 前編

2017年3月2日から3月5日にかけてのツイートまとめ。元は2017年春分の日が開催日だった講座のPR用ツイート。

当番が覚えたいことをどう覚えてきたか、覚えたことをどう応用してきたかを春分企画用にあらためて検証してみたんだけれど、検証すればするほど、学習と応用に第一に関わりがあるのは月だわ。学習と応用って、再現と転用だから。

「出生の月サインや月ハウスでそのひと向きの学習スタイルがわかる」とか、そういう話ではなくて(そっちに応用できる可能性はあるけれど)。「『再現する・転用する』というのは西洋占星術の天体で言ったら月の働きだ」という話。#アストロ短歌 の言葉で言えば「くりかえす」「コピーする」働き。

「月で学んで月で応用」って話、連ツイします。タグも作っておきます。 #月で学んで月で応用

ブログで書けや!というような話なのだけど、現在まとまった時間を取る余裕がないので。今はツイートがいちばんラクなんです。

【よくある「できない」「覚えられない」】
ことばが難しくて、頭に入っていかない

見聞きしたときは「なるほど」と思う。後日、思い出せない

見聞きしたことを思い出せる。その通りにできない

頭ではわかっている。他人に伝えようとすると言葉にならない

わかる。同じことができる。応用できない

ものすごくざっくりしたところから始めます。「覚える・学ぶ」というのは「再現できるようになる」ということです。見聞きしたことを頭の中で再現する。自分の体を使って再現する。言葉や絵や動作で再現する。

「覚える・学ぶ」というのは「再現できるようになる」ということです。再現できないときの原因は大きく分けてふたつ。「頭の中に入れるとき、拾いきれていない(材料不足で再現できない)」、「再現してみる回数が少ない(再現することに慣れていない)」です。

何かを覚えようと思ったら、「入れる(見る・聞く・読む・触る…他)」と「出す(描く・書く・真似する・話す・作る…他)」はニコイチのセット。見聞きしたもの触れたものを再現してみる。下手でもいい。何を見聞きしたか、何に気付いたかの確認と思って再現する。

学校や職場で「ノートを取れ、メモを取れ」と口酸っぱく言われるのは、別に教える側がプリント配布をサボっているわけではない。ノートやメモは、見聞きしたもの触れたものを自分の頭を通してまた外に出す最初のアウトプット・再現の場だから、書きとめなさいと言われる。

文字でメモ取るのが苦手なら図解でもいい、コピーして切り貼りでもいいしツイートでもブログでもいい。入れたものをまた出してみる。再現してみる。再現の過程を記録しておく。誰のため、何のために?今日の自分と明日の自分が情報共有するために。ノートは明日への引継書

何十年生きてきて、本当に何ひとつ新しいことを覚えられなかったひとって、そんなにはいない。当番のツイートを読めるなら、日本語を覚えて、ひらがなカタカナ漢字を覚えて、Twitterの操作だって覚えてきている。なぜあなたはそれを覚えられたのか?

「覚えられない原因」を探しだして、その原因を潰していくのは大変。失敗した理由のなぜなぜ分析って途中から自責が入ってきがちで気が滅入るし。同じなぜなぜ分析なら、成功例のなぜなぜ分析をして、今覚えられない・覚えたいことの学習にそれを転用できないか考えよう。

これまでの人生で何かひとつかふたつかみっつ、グイグイ覚えられた何かがあるんじゃないかな(当人比で超OK)。それは何故、そんなにグイグイ覚えられたのか思い出せる限り挙げる。後から見返せるようにどこかに書き出しておく(デジタルでもアナログでも可)。

勉強関連でなくてもイインダヨー。これまでの人生でひとつかふたつかみっつ、グイグイ覚えることができた何かがあったら、なんでまたそんなにもグイグイ覚えられたのか、理由を書き出してみる。デジタルアナログなんでもいい。可視化できればそれでいい。

大まかなところから攻めていこう。「使っていた教科書がわかりやすかった」とか、「先生が優しかった」とかでいい。勉強関連以外だったら「公式からの供給が潤沢であった」とか「二次創作が充実していてパラダイスであった」とかでも構わない。

「グイグイ覚えられた理由」大まかなところが出尽くしたな、と思ったら、出してみた各理由について、更に理由を書き出してみる。「わかりやすい教科書の、どのへんがわかりやすい理由だったか」「先生はどのように優しかったのか」「公式からの供給で特に神だったのは何か」

更にもう一段階くらい「理由の理由の理由」を思い出せるなら、それも書き出しておく。思い出せなくなったら、次。グイグイ覚えられた理由(または理由の理由、理由の理由の理由)と自分の関係を考えてみる。

たとえば「教科書がわかりやすかった」→「教科書に挿絵があったのでわかりやすかった」→「挿絵があると、私は○○できた」。教科書や先生が助けてくれた部分と、その助けを使って自分が何かをした部分の両方があって「覚えられた」。それを思い出せる限りどんどん挙げる。

「理由の理由」がどうしても思い出せない箇所や、「理由または理由の理由と私」が思い出せない箇所は空欄にしておいていい。後で思い出すかもしれないし。今思い出せる精一杯でいい。で。現時点で書けるだけ書きだせたら、それらを転用するんだ。今覚えたいことに。

注目するのは「グイグイ覚えられたとき、どんなサポートがあったか(わかりやすい教科書・図解やマンガ・教えかたのうまい指導者)」と、「グイグイ覚えられたとき、自分は何をしていたか(書いて覚えたか、描いて覚えたか、喋ったり歌ったりしたか)」。それらを転用する。

図解やマンガがあると覚えられるのなら、覚えたいことのあるジャンルでも図解やマンガのついた教科書を探す。静止画より動画の方が頭に入るひともいるかもしれない。友達と一緒に宿題をする方がはかどるひとだったら、勉強会や講座への参加を考える。

もしも、覚えたいことのあるジャンルに挿絵つきの教科書もマンガもなく、Youtubeに動画講座もなければ、近所に参加できそうな勉強会も講座もない、教えてくれそうなひともいない場合。自分で絵入りの教科書を作りマンガを描き、自分が自分に教える教師になる。

自分で自分に教える。いま自分ができることと、いま自分がわかっていることを手がかり足がかりにして、読み込みと書き出しを繰り返しながら新しいことを自分に教えていく。自分はどんな助けがあれば覚えやすいのかを自分自身に訊ね、必要な助けを自分が自分に与える。

最初から、自分に必要な助けを自力で見つけることができるひとは少ない。だから、自分が昔、何かをグイグイ覚えることができたときに他人が自分に与えてくれていた助けのことを思い出すところから始める。昔他人が与えてくれていた助けを今は自分で自分に与えるのだ。

「昔他人が与えてくれていた助けを今は自分で自分に与えるのだ」と書いたけれど、今でも他人が提供してくれる助けが存在し、その助けを借りることができる状況にあるのなら、それはとても幸運なこと。

「テストがあるから、進級や卒業がかかっていたから必死で覚えただけ。テストがなくなった途端、忘れてしまった」というひともいるかもしれない。でもそれは、締切があればそこへ向けて頑張る力があるということでもある。また締切を作ってやってみるのはどうだろう、セルフで。

自己設定締切では頑張れないけれど、チームで何かしているとチームメイトに迷惑かけられないと思うから頑張れる、というひともいるかも。勉強会を立ち上げてみるのはどうかな。数人で勉強する利点は、複数の目で同じお題を見るため、自分の見落としを補完してもらえること。

「本を読んでみたけれど、言葉が難しくてよくわからない」というのは「自分が普段使っている言葉と違うので、頭の中でうまく再現できない」ということ。じゃあ、難しい言葉を自分の普段使っている言葉の組み合わせでどうにか言い換えてみよう。普段の言葉で再現してみよう。

難しい言葉を、自分が普段使っている言葉の組み合わせで再現してみたものは、元の難しい言葉とは微妙に意味や雰囲気が変わってしまうかもしれない。でもたとえ米粉クッキーがおからクッキーになっても、とりあえずクッキーだったらよしとしておく。

知らないもの、馴染がないものを覚えていくのに、「知っているもの、馴染のあるものの中から似たものを探すとしたら何か」と考えるのはひとつの足がかりになる。この方法は自分で自分に教える(自分で覚える)ときにも使えるし、他人に教えるときにも使える。

「他人にわかりやすい説明をする」というのは「その他人が、頭の中でイメージを再現しやすい表現を選んで伝える」ということだから。相手が鯛焼きを知らなくても、今川焼を知っているなら「魚の形の焼き型で焼いた今川焼」と言えば伝わるかもしれない。

自分が何かを覚えるために編み出した手立ては、別の何かを覚えるための手立てとして転用できる。他人に教えるために転用することもできる。もしも、むかし他人から教えてもらったわかりやすい手立てがあるなら、今度は自分でその方法を真似してみよう。

お気が向いたらサポートをお願いします!サポートは当番の紅茶代となり、ひいては明日への活力となります