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地域ごとに異なる気候を「二十四節気」で一括りに表せるのか?【季節のお便り】小雪(二十四節気)

《目次》
・地域ごとに異なる気候を「二十四節気」で一括りに表せるのか?
・二十四節気「小雪」とは?2018年は11/22から12/6まで。
・小雪の内にある七十二候
・直近の香道体験会12/8(土)開催のお知らせ

地域ごとに異なる気候を、「二十四節気」という一つの暦で表せるのか?

今年は夏も随分な猛暑でしたが、北海道では珍しく遅い初雪観測だったとか。そして今日の沖縄は、25度超えの暑さだそうです。

日本といっても、北から南まで気候は様々ですよね。

それなら、二十四節気の分割点に付ける暦の名前も、

その土地に生きる植物や動物が違うように、季節の変化を表す言葉も地域ごとに変わってくるのでは?

と疑問に思い、とあるお茶の先生に尋ねてみたことがありました。
その方もお茶を始めてから同じような疑問を持って、調べたことがあったそうです。

すると、そのお茶人の郷里(東北の方でした)には、
「ご当地版の二十四節気」が見つかったそうです!

分割点は同じでも、その期間につけられる名前はご当地に合わせて作られているそうです。二十四節気は農作業の目安としても使われていたそうなので、ご当地のものは大事ですね。

日本各地のご当地の見所や魅力を伝える国ごとに季節の変化を味わうポイントをお伝えするのにも良さそうです。

今のところ、この季節のお便りマガジンでは、一般的に知られている二十四節気を元にお送りしていますが、観光などで訪れる人や、その地に暮らす人たちに向けて、ご当地の二十四節気を調べたり、作ってみたりするのも面白そうです。

二十四節気「小雪」とは?2018年は11/22から12/6まで

二十四節気の「小雪(しょうせつ)」とは、山の方ではちらちらと雪が降る頃合い、冬の始まりにあたる暦の言葉です。街中ではまだまだ晩秋といった感じですが、山の上から季節はゆっくり降りてくるようです。
2018年の小雪は11/22から。次の12/7からは「大雪(たいせつ)」が始まります。

小雪の内にある七十二候

虹蔵不見(にじかくいれてみえず)11/22-11/26頃
日の光は弱まり、暖かい時期と比べて雨も少ないためでしょうか、冬には虹も現れにくくなってくるようです。近年は温暖化の影響もあってか、冬にも虹が見えることはありますが、暦の中での虹の冬休み期間は、春の二十四節気「清明」の時期にある七十二候「虹始見(にじはじめてあらわる)」まで続きます。
朔風払葉(きたかぜこのはを払う)11/27-12/1頃
冷たい北風が吹き、木の葉を払い落としてしまう時期。「朔風」とは「北風」のことで、木の葉を落として枝ばかりになってしまうことから「木枯らし」という言葉もありますね。
橘始黄(たちばなはじめてきばむ)12/2-12/6頃
柑橘類の橘は、冬になると小ぶりな黄色い実をつけ始めます。現代ではあまり実物を見かけませんが「右近の橘、左近の桜」といって、御所にも植えられるなど、古くから不老長寿の伝説とも結びつけられた常緑の木です。雛人形でも、それを模してお内裏様とお雛様の左右に、桜の木とミカンに似た黄色い実を付けた木(=橘)の造花を置きますね。

初夏に小さな白い花を付け、その「花橘」の香りは「五月待つ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする」と読まれたように、昔を懐かしむ心、特に恋人を思わせる香りとしての文脈で語られてきました。
和歌の精神を尊ぶ香道の世界でも、古くから「橘」に関する銘のついた香木が見受けられます。

直近の香筵のお知らせ

12月8日(土)に東博の通常非公開エリアの由緒ある茶室を貸切にして、初心者歓迎、手ぶらでOK、正座なし。気軽に参加できる、良質で本格的な香道体験会「香筵 伽羅の香りを聞く会」第五回を開催いたします。

午後は数日で満席になりましたので、2〜3名までに限って追加席を用意しています。年に1〜2回の少人数限定開催なので、ご予定の合う方は是非。
詳細・お申し込みはこちら→https://kaori20181208.peatix.com/

それではまた次回。
今日も良い一日になりますように。

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