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春らしき春 【二十四節気・穀雨】

二十四節気・穀雨(こくう)とは

先の清明(せいめい)の頃までは、急に気温が高くなったり、まだまだ冬の寒さが振り返したりと、落ち着かない気候の日々が続いていました。

そのくるくると変わる天気もある意味春らしいかもしれませんが、この穀雨の頃になると、いよいよ暖かく春らしい気候に落ち着いてくるようです。田畑に種蒔きを始め、恵みの雨が草木を育む、春本番の到来です。

立春(りっしゅん)から始まった春も、暦の上ではこの「穀雨」で終わりを告げて、次からは夏の始まりを告げる「立夏(りっか)」の季節が始まります。

2019年の穀雨は4/20〜5/5まで、次の立夏は5/6から、暦の上では夏の始まる時節です。

平成もこの4月末に終わりを迎え、翌日5月1日からは新元号「令和」の時代が始まります。

「穀雨」の内の七十二候

葭始生(あしはじめてしょうず)4/20-4/24頃
暖かい季節を迎えて水辺にも葦(あし)の茂る季節。葦・蘆・葭など漢字も色々ありますが「悪し(あし)」と重なる音を避けてか、「よし」と呼ぶこともあります。編んで簾の材料にもなる植物です。

霜止出苗(しもやみてなえいずる)4/25-4/29頃
霜の降りる季節から離れて、少しずつ朝夕の冷え込みも落ち着き、苗木が芽生え育つ季節。

牡丹華(ぼたんはなさく)4/30-5/5頃
桜の花が散った後は、いよいよ春牡丹の咲く季節。春に咲くことが多い花ですが、秋〜冬に咲く寒牡丹や、1〜2月の真冬に咲く冬牡丹などもあります。百花の王と言われる牡丹は、唐草や霊獣・獅子を取り合わせて意匠化されることも多く、高貴な花とされています。
牡丹には「百花王」「花神」「富貴草」など様々な別名があり、中には「天香国色(てんこうこくしょく)」というものがあります。「天香」とは、この世のものとは思えないほどの、天上の良い香りを指し、「国色」は国の中で最も美しい色、という意味を持ちます。

次の「立夏」は5/6頃に更新予定です。
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平成の季節のお便りマガジンもこれで最後、令和にもどうぞお楽しみに。
暖かい季節を迎え、そろそろ香道体験会を開催しようかなと考えています。5月終わり〜6月上旬の週末で検討していますので、ご予定の合う方はぜひ予定を開けてお待ちくださいね。

往く春を惜しみつつ、どうぞ良い日々をお過ごしください。

平成丗壱年 晩春 吉日
madoka 拝

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